サインの正体をご存じない方も多かろうと存じ、お話申し上げる。先週の第37回 エリザベス女王杯 エリザベス女王陛下の即位60周年を記念し、またロンドン五輪の開催年であることも重なり、60周年記念即ち
ダイヤモンド・ジュビリー
と、サブタイトルまで附し、王室外交上も意義あるイベントとて挙行されることとなった。女王陛下から、一政府関連の外郭団体に過ぎぬ、JRA理事長には女王陛下自らの親書が送られてきた。そして、1週前の先々週の土曜3日。わたくしは、今年新設される重賞、アルテミスステークスの次の1頭を見てぎょっとなった。
2枠 3番 ネロディアマンテ
実に、第1回 エリザベス女王杯 優勝馬がディアマンテであり、そしてこの馬名の意味は ダイヤモンド なのである! 2着もニッショウダイヤで、もともとこの女王杯は ダイヤモンドの馬2頭、このワンツーでスタートしたレースなのである。そして、今年が女王陛下の即位60周年のダイヤモンド・ジュビリー。これに併せ、その1週前の重賞で ネロディアマンテ という、第1回の優勝馬の馬名を併せ持つ1頭が登場し、これが翌週の女王杯と無関係でない訳が無い。
問題はこの解釈だった。
2枠3番 ここに発射馬が置かれるのではないか。或いはこのアルテミスステークス自体にサインが込められるのではないか。アルテミスS自体は 枠連 1-4 1番8番 浜中 須貝厩舎優勝 或いは、この2枠3番の馬、配置される馬自体に、サインがあるのではないか。
まず、第一に、わたくしは、前記事で申し上げた通り、見出していた オールザットジャズ これが、2枠3番に置かれ発射するのでは、と読んだ。出馬表で果たして 2枠3番 スマートシルエット 岩田 大久保龍志厩舎 これが置かれ、ジャズは 5枠10番 となった。このスマート馬だが、わたくしはこれ自体は不発と見た。その根拠は、1週前の福島日曜メイン ここで スマートキャスター と云う13番人気が単勝63倍で優勝していた。この人気薄の勝利があり、これで翌週の予告位置にスマート馬。まず、この馬の2枠は不発で、他に何らかのメッセージがあるはずだ、そう読んだが、この推定が間違ってはいなかったのである。
結局、わたくしは、この2枠3番馬の 大久保龍志厩舎 これが3冠ナリタブライアンを育てた大久保正陽先生の息子だが、自身のGⅠ制覇はアサクサキングス この菊花賞のみで、これが枠連 5-6 10番12番 だったことに注目。これを、自信を持って御推奨した 10番 オールザットジャズ 12番 ヴィルシーナ この2頭の決着サインと見做した、と云う顛末であった。
これを踏まえ、日曜競馬では、この日ただ1頭のアサクサ馬の枠を狙った。当日GⅠの脚本の
ルーツがアサクサキングスなら、アサクサ馬の枠が発射して、これをサポートするはずである。この読みで、日曜福島3R アサクサニッポン この8枠から 枠連 3-8 2730円 美味しい馬券も頂き、この配当も女王杯につぎ込んでの勝負だった。
見事なまでのジャズの囮! そして、事件後の発覚し真実を申し上げると、実はこの1週前の
ネロディアマンテ (ネロ=黒 ディアマンテ=ダイヤモンド)
これ自体が、女王杯の1点指示だったのである。ネロは、黒と云う意味だが、『フランダースの犬』の主人公の少年の名でもあるが、ローマ帝国第5回皇帝、これが悪名高いネロ帝だった。3代カリギュラの娘アグリッピナを母とし、今日に至るまでの最大の悪行は、たびたびドラマまた映画にも登場する、
ローマ大火 続く キリスト教徒への大迫害
これである。かねて黄金の宮殿造営を目論んでいたネロは、ローマで大火が起こると、寧ろこれ幸いとその新たな宮殿の建設を始めてしまい、これを見たローマ市民らは実はネロ自身がこの大火の火付けを行ったのでは、と噂し始め、これを聞き知ったネロは、スケープゴート(身代わり)にこの大火はキリスト教徒が禁教令を厭い、行ったものと宣言し、大々的なキリスト教徒迫害に乗り出したのである。
ネロ(ローマ5代皇帝) + 第1回 エリザベス女王杯優勝馬
まさか、これ自体が、今回の女王杯のサインだったとは!
ネロ 誕生日 紀元37年 12月15日
エリザベス女王杯 第37回 12番 ヴィルシーナ 15番 レインボーダリア
この、37回目の女王杯が 12番15番 で決まることを前提として、37年12月15日生まれのローマ皇帝を、第1回優勝馬ディアマンテと結合させた1頭を、1週前の重賞で提示し、さて、答えは何でしょう? と謎掛けする。これが、競馬会演出側のやった仕掛け、正解提示だったものである。手が込んでいると考えるべきか、鮮やかなのか。しかし、何も知らぬ方々には、闇から闇への真実であり、雨中の重賞未勝利の伏兵の差し切りが印象に残るばかりであろう。
もう1つ、このレインボーダリアと云う優勝馬選定の根拠だが、今年のロンドン五輪における、完全復活とは言い難いが、銅メダル獲得に終わった、日本女子バレーボール。東洋の魔女の歴史的ルーツを踏まえた開花。何しろ、世界一で無いので東洋の魔女再来とは言い難いが、この近隣諸国との領土をめぐる諍いの折、韓国、そして中国をともに撃破し、メダル獲得を果たした意義は大きい。これが、この新たな、意外な優勝馬に繋がったのだが、詳細は、また、暇があれば。
このことは申し上げたが
スノーフェアリー エリザベス女王杯2連覇
レインボーダリア 連覇を引き継ぐ、ロンドンオリンピックの今年
これで、日本の五輪の思い出、札幌五輪テーマ曲『虹と雪のバラード』 これが完成した優勝馬だった。鮮やかなもんだ。馬がどう、調教がどう、距離だどうなど考えるも疎ましい。
馬名の意味、意義、そして構成された枠の溶け合い具合。同居の意味などを探る。これがわたくしの主たる対処法なのだが。レースは馬の競走で完結するのではなく、ある意味合い、メッセージの表明なのだから。大衆へのメッセージ劇、これが競馬である。
12番15番 の結末
これを見て、イギリス史にさほど詳しくない方でも、世界史で学んだ、次の事実
1215年 英国で マグナ・カルタ(大憲章) 成立
これは、英国史上、画期的で著名なものであり、わたくしも実物をロンドンの大英博物館で見たことがある。王様の横暴権力を制限し、今日の「王は君臨すれども統治せず」の立憲君主制の原則にも通じる、独裁者の王ではなく、王も法の下にあり、融和的で他人の意見を容れ、温容で正義を求める王様の根本ルールを、はや、日本の鎌倉時代に決定付けたものである。今も現行憲法の中に組み込まれ、アメリカ合衆国憲法にも、これが反映されていると云う。
これで英国女王のダイヤモンド・ジュビリーを決めたこと。これこそ、日本の英王室への敬意、また賞賛であると言える。どっこい、和を尊ぶことをこれよりもずっと以前、我々の先祖は定め、臣下らにも説いた。これを聖徳太子の1十七条憲法に見出すことが出来る。そして、今、日本は民主国家であり、皇室は象徴天皇とは何か、その意味を模索しつつ日々の活動、国事行為を続けられ、中央権力中枢の自己都合だけで後継を選び、隅っこの国民を無視する隣国とは異なる、愛すべき皇室と、いささか無能な為政者らの行動の術乏しい国家となっている。
競馬の精一杯のメッセージは、この程度である。
今週は、第29回 マイルチャンピオンシップ
船(シップ)のレースなので、わたくしは今年のこのレースのテーマ。2つ浮かぶ。
1つは、周辺を、もう1つは内を見れば、思い当たる。
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戦いの時は今。怯むべきでない。