ウルトラマラソンに初挑戦!
…と意気込むのはいいが練習は全くしていない。
先週に北岳縦走したものの、足を痛めた。特に足裏はマメだらけで治りが遅い
今回のコース高低差は800メートル以上
50キロを7時間30分の制限時間。途中で19キロと36キロ地点で制限時間の関門がある。
キロ9分のペース
出場しても走りきることは出来ないのが目にみえていた。
元からランは10キロできればいいところだから、途中で競歩かハイキングにしてリタイアしようと考えた
参加賞だけもらうも考えたが、ゴール後に受け取りなので、来て帰るだけではアカンかった。
スタート地点、実力ないのに位置は中盤より前。
500人は参加しているとのこと
だいたい3キロ間隔で給水地点があったが、始めの給水地点は大混雑。
スタッフとランナーのバランスが悪い…
自分は慌てることはないが、記録を狙っている人はタイムロスで気の毒だった。
それ以上に反対車線は100キロの部の選手が通るのだが、
同じ給水地点なので、混雑してるため給水を諦めている人が見受けられたのが気の毒であった。
距離が伸びていくごとにタイムも安定するのでランナーの数も安定し混雑はなかった
それにお粥や梅干しはありがたい。クッキー系のお菓子は不評だった
思った以上に足が動く。息が上がらないようジョグでゆっくり…を心がけた。
気温は冬と違い、ジリジリとして暑い。
正直、時期が外れているから大変
1時間を越え、10キロを越えても動けた。
調子がいい!と気持ちよく走っているがあと40キロ。
ここからフルマラソンの距離を走ると思うと難しい…が護摩山のスカイタワーまではいきたい
15キロを越えると、キツくなってきた。登りでもジョグで頑張っていたが、スタミナが切れた。
大半は歩いている。歩くに抵抗があったが身体がついていかない。
トレーニング不足が身にしみた。
続々と、反対車線側は100キロの部の人とすれ違う。
「ナイスラン!」「がんばれ!」…って声をかけまくっていた。
歩いている自分がしっかりがんばれよな…って自分で思ったが
100キロの人って自分より早い時刻でとてつもない距離を走ってる。
自分が歩いている登り坂は反対に下りだからスピードは出るが膝の負担が大きい
やっぱりナイスランだ。
途中で自分と同じタイガースのユニフォームの人とすれ違って、お互いに声をかけあったのが印象深かった。
スカイタワーが見えた。約19.5キロかな
12時15分着。関門締切15分前。
ここまで来れたのが自分でもよくやったと思えた。
いい時間に帰れる。よしリタイアしよう…と思ったが、
待機してる収容バスを見るとまだ限界ではないのに諦めるには早いと思えた。
せめてハーフを越えたいと思い進んだ。
反対車線の人にも声をかける余裕はなくなった。
バイクで進むと気持ちが良い。
下りとカーブが続く。
でも膝に負担がかかり、先をみると果てを感じさせない…
水分を携帯してて良かった…
給水所だけでは間に合わない。
何度も棄権したい、棄権しとけば良かった…と思う
後続からどんどん抜かれる。
100キロの部の人にも抜かれ出してきた。
実力不足を思いっきり感じた。
スカイタワーから回収されたバスが通っていく。
それをみた時は、諦めなくて良かったと思えた。
奈良県と和歌山県の県境を何度も
かつらぎ町を何度も見る気がしたが高山町は遠い
よく頑張ってる
26キロ地点で限界だ。ジョグ以上に歩くことも苦しくなってきた。
30キロまではいきたい
30キロを越えた。
少し先に給水所があるが遠い。
もう歩けない… 完全に棄権する気であった。
給水所に着いた瞬間に「もうアカン、棄権する」と言った。
給水のネエさんが「もう少しだけ頑張りましょう」とエールを送ってくれたが
「さっきからもう少しといってがんばってきたけど、もう歩けないんだよ」とぶっちゃけた。
「椅子に座って休んでください」と椅子を持って来てくれた。
痛さで動くことが出来ない。ストレッチしようにも動かない。
これ以上続けたら帰りに支障が出て困難する。
棄権は誤っていない…と思うが、同じように休んでる人と話をする
「関門の36キロ地点まであと6キロほどで残り1時間だから行けんこともないかな」
元気に歩いたらなんとか行けるが、この状態では無理だ…
でも残り時間はあと1時間。
ここで自分で棄権するより、君は失格だよ…と肩を叩かれるまで行こう
そうでないと…
聞くと給水地点は3キロ先にあるという。
「もう少しがんばってみる」とネエさんに告げ礼を言ってん進んだ。
一緒に休んでいた人も同じように前を歩く。
途中で棒を拾い、杖代わりにしては、棒を捨て、また拾う…を繰り返し前の人は進んでた。
勝てなくても離されないようについていく。
3キロの距離を30分以上かかり、次の給水所に着いた。
痛みしかない苦痛の距離だった。
バスに収容されるまでここで待とう…と考えたが、リミットは20分ほどある。
「残りキロ7分ペースか、無理やな」と前の人と話する。
残り時間ないし、お互いどうする?って話をしたが、時間まで行こうと一致した。
お互いに話をしながら進み、気がまぎれるのだが、どうしても痛みに耐え難く、言葉も歩みも鈍くなり遅れをとる。
あと1キロで終わる…
残り15キロは頑張っても無理だが、高山町の看板が見えたのはうれしかった。
とにかく苦痛
耐えて36キロ地点に着いた。
制限時間15分オーバー
悔しさも嬉しさも、あったというようななかったような…と感情は湧いてこなかった。
バスに回収され、ゴール地点まで送られてきた。
途中で走ってるランナーを見たが、何も感じなかった。
荷物と参加賞を受け取りにいく中で、重病人のような歩みで動くことが苦痛だった。
その中で、次々とゴールしメダルを首にかけてもらう姿をみて涙腺が潤んだ
羨ましい…と
持てる力は全て出し切ったけど、力足らずが悔しい
来年のリベンジはどうなるかわからないが、もっと仕上げて望むようにしよう。
そう想いながら、ゴールに向かうランナーに
「ナイスラン!」
声をかけて帰路の送迎バスを待つのだった。