婆さんが行く

婆さんの食卓とワンコ

おらおらでひとりいぐも

2018-02-05 14:32:59 | Weblog


第158回芥川賞受賞作品です。
ふぅ~むとうなったのが 数ページ読み進めて声にだして読みたいって思ったからです。
とてもリズムがいい文体でした。
もしや方言で語られているせいもあるかな?

思いついたから声にだす。
よって そばにいるワンコに読んで聞かせているようになった。
なに?
なに?と迷惑そうに見る。
方言のあたりは熱が入る。
しまいには声が枯れてきた。

そして こんなふうに言ってしまっていいのか悪いのかわからないが
小説は、夫に先立たれた 若くもない桃子さん(主人公/桃子さんの言葉で書かれている)が心の中であれこれ思っていることを・・
あるいは心に浮かんだ人たちと自問自答している様が書かれています。
注目するべきは、その桃子さんの頭の中では、育ったところの方言がうずまいている。
年をとってくると戻るのかも・・
私の生みの母親(アメリカ在住)もめっきり年をとってきたら英語と津軽弁で話すから そんなものかなって納得。
いよいよ 老境に突入する女性の心模様が哀愁のある 面白くもある事柄だけで一冊にまとめられているので
似た年代の女性ならば 「あらぁ~このあたり私に似ているかも」と秘かに思ったりして・・
読み終わって 『ひとりいぐも』が逝くでなかったことに おーー!!と感嘆の声をあげた。


それにしても63歳が最年長の受賞なんだ。
今度は、65歳以上の男性が受賞するのを楽しみにしたい。


なんだかある意味勇気をもらえる本です。

  木製パレット屋のつぶやき