動物病院から「目覚めましたお迎えをお願いします」という電話が夕方に予定より二時間も早くきた。
おそらく手に余るぐらいに騒いでいるんだろうなって苦笑い。
愛犬は、全身麻酔をして歯石取りとおできの除去。
急いで病院へ駆けつけると私の声を聞いて吠える声が呼ぶ声に変わった。
「待ってね」
「わぁん」
獣医さんに説明を聞いている間も短い声で呼ぶ。
なんと おできは、予想に反して15カ所も焼いたのだそうだ。
思ったよりも傷跡が痛々しくて大きな除去のところは、後日 皮膚がくぼむだろうっていうことだった。
食事は、明日の朝。
水は、一時間後から平らなお皿に舐めるほどの量を一時間おきに。
どうやら好きなだけ水を飲ませると全身麻酔のあとなので誤嚥するからだそうだ。
ともかくしゃくりあげるワンコを抱きとってキャリーバックに入れて帰宅。
帰れるとわかったのか 妙におとなしい。
帰宅すると 真っ先に水がある場所に走っていった。
しかし、あげられない。
水が欲しくて欲しくてお座りをしたり ちょうだいというアッピールをやめないのだ。
根負けしてほんの少し。
しかし、満たされるわけがないのだろう。
水が入っていないお茶碗を舐めつづける。
20分経ってから また少し。
もっと飲みたいとクゥ～ンクゥ～ンと鳴く。
なんと 水の入ったお茶碗の縁をガシガシ噛んでいる。
飲ませてはいけないようだし 私は、涙まで出て来てしまった。
心を鬼にして また少し。
そして、あちこち血だらけのワンコは、心細いのか傍から離れようとしない。
彼女の体からは、焼いた臭いが漂って耐えられないぐらいだったのだ。
就寝時、その体で布団の隣にもぐりこんできたので困ってしまったが仲良く眠りました。
翌日、すべての寝具を洗ったのはいうまでもない。
ちょっと 大変な日だった。
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