7月17日、昨年10月に中学2年生の若さで自ら命を絶った滋賀県、大津市の男子生徒(享年13)の遺族らが加害者とされる同級生男子生徒A、B、Cらを相手どり損害賠償を求めた裁判の第2回口頭弁論が行われた。
法廷では、加害者生徒全員とその家族が揃っていじめの事実を否認するなど、“反省なし”の主張を続ける加害少年と親たち。彼らの家庭生活と今を追った――。
京都市内の中学校に転校していたA。そしてBも京都府宇治市に転校していた。一家の引越し先は家賃約7万円の木造2階建て一軒家。表札に姓は書かれていなかった。
「Bくんの両親は、彼が小学校に入る前に離婚しているんです。お母さんはエステ店で働きながら、Bくんと一つ上のお兄ちゃんを女手ひとつで育ててきました。2年ほど前に再婚したそうで、大津市内の一軒家を買って4人と愛犬のラブラドールレトリバーと暮らしていました」(知人)
しかし、新しい父と合わなかったのだろうか。このころからBは荒れ始めたようだ。事件後、明るく社交的だった母は寝込んでしまっていたという。少年のいじめ自殺後、母子は転居した。
「今年2月に一家が引越してきて『息子が登校拒否になって環境を変えるために来た』と言っていました。いじめられたのかと思っていたら、逆だったんですよね。翌月にはお母さんが『離婚するんです。パートを探さないと』と言っていました。なんだか慌ただしいと思いました」(宇治市の近所の主婦)
転校先でも暴力沙汰を起こしたとも報じられているB。家族の崩壊をどんな思いで見ているのだろうか――。
大津市で市立中学2年の男子生徒=当時(13)=がいじめを受け自殺した問題に関連し、同中学校に爆破予告を送り休校させたとして、滋賀県警大津署は31日、威力業務妨害容疑で、埼玉県上尾市の高校2年の男子生徒(16)を逮捕した。滋賀県警によると、容疑を認めているという。
逮捕容疑は9日、同中学に「いじめに関わった生徒と教師はカメラの前で謝罪しろ。さもないと爆破する」などと書いた封書を送り、翌10日、同中学を休校させた疑い。
県警によると、差出人に実在の人物の氏名と住所を書いていたが、少年の父親の元同僚だった。消印は上尾となっていた。
同中学校などにはこれまで、58件の脅迫文が送られているという。