e411y(回顧録)

e411yの旅でのことを書き残しておきたいと思います。

アサザ

2011年06月14日 | 趣味の園芸
おふさ観音を拝観したあと駐車場へ戻ろうと歩いていたとき,道沿いにある民家の軒下で「アサザ」を見かけた。
アサザは「阿耶左」(あざさ)の名で『万葉集』巻十三・3295の長歌一首に登場する。
一首は「三宅の原」(奈良県磯城郡三宅町?)で詠まれた歌で、
お前が通い詰める娘はどんな娘なのかと父母に問われるのに対して,
息子が髪をアサザのように結った身だしなみのよい娘であると答える問答形式の歌である
アサザはリンドウ科の多年生水草で、ハナジュンサイの別名を持ち、夏から秋にかけて水面に伸ばした花茎の先端に黄色い五弁の一花を開く。
その名は水深の浅いところに生え、花が朝開いて夕方しぼむのでこの名がつけられたようである。
                     
うちひさつ 三宅の原ゆ 直土に 足踏み貫き 夏草を 腰になづみ
いかなるや 人の子ゆゑぞ 通はすも我子 うべなうべな 母は知らじ
うべなうべな 父は知らじ 蜷の腸 か黒き髪に 真木綿もち あざさ結ひ垂れ
大和の 黄楊の小櫛を 押へ刺す うらぐはし子 それぞ我が妻