江戸の妖怪、怪奇、怪談、奇談

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マンボウ、封(ほう)と視肉、  河童   「分類故事要語」

2024-11-19 21:19:43 | カッパ

マンボウ、封(ほう)と視肉、  河童   「分類故事要語」

                    2024.11

林羅山先生の梅村戴筆に曰く
本草綱目の獣部に封(ほう)と視肉(しにく)は、同類のように記してある。
関東の海中に大きな魚がいる。その肉を切りとっても、その魚は、痛みを感じない。潮にひたりながら本のように愈えると、言われている。その肉は、俗にウチキと名づけられている。
視肉の類(たぐい)であろうか?
又、封の小児の形ようなるものとあれば、かわたろうの類(たぐい)であろうか?

訳者注:ウチキは、マンボウ(魚)のこと。封(ほう)と視肉は、古代中国の異獣。
封(ほう)は、「本草綱目(李時珍)」の獣部にあるが、その獣ノ四(寓類、怪類)の末尾にある。
李時珍 も、この「封(ほう)」を、怪類(=怪しいたぐい)に分類してあることから、その実在を疑っていたのであろう。

(かわたろうについて)
関東の人は「かわっぱ」と言っている。豊後の国に多くいる。人をも牛馬をもとり殺す。姿は、三歳の小児の様で、顔は猿に似て身に異毛がある。頭頂のくぼみに水があれば、強い。水がなければ力を失なう。
ある人が、「かわっぱ」を捕らえて殺した。しかし、切っても突いても、刃が通らなかった。
麻の茎を削って刺せば通る、と言い伝えられている。

「分類故事要語」 広文庫「かはたらう(河太郎=河童)」の項より

 



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