私立校・中高一貫校生専門アルファ
私立校・中高一貫校生専門アルファのブログ。講習のお知らせや日頃の勉強について、基本的に毎日書いています。






今の親御さん世代、さらにはこれから親御さんになる
世代の方にとってもまだ、学校の勉強の予習をするなど、
偏差値の高い学校へ受験する、推薦などで有利にするため
成績を取る、あるいは特待生となって、学費免除と
なるために必要なことだという認識が根強いと思います。


基本的に、学校での授業、勉強は、知識を無条件に
『与えられる』ものであって、自ら学びに行くというより、
半強制的に、強いられるものという意識、感覚が
強いと思います。


高校、大学に進学して、ごくごく一部の勉強好きの方、
知識欲の強い方を横目に、そこまで頑張って、学生時代、
何が楽しいのだろうと、少し馬鹿にするくらいだったと
思いますがいかがでしょう。


今の学生でも、その認識、意識、感覚は強いと思われますが、
これから先、学校教育において、そうした認識、意識、感覚は
改められることになると思います。


この日記でも、“たかだか”“ごとき”と揶揄して、
学校での授業、勉強、テストを軽んじる書き方をして
おりますが、それは『受験・入試』に比べて、
範囲も狭く、内容も浅く、なおかつ、『授業中に』
テストの答えとなる内容を『事前に』教えてもらっている、
板書してくれる、プリントで配ってくれる、問題集を
与えてくれて、ひどいと、そこからそのままの問題が、
数字や文言も変えずに出てくるということを踏まえての
書き方をしています。


ですから、“たかだか”学校での授業、勉強、テスト“ごとき”、
出された宿題をこなし、最低限の復習をして、テスト前にそれらを
再度確認する程度で、百点満点とまではいかないですが、
徹底してやれば、高得点が取れて、片手間でやっても、
要領の良い方は合格点を取り、悪い方でも、30・40点台で、
赤点ギリギリ、平常点でカバーする、それらをやらなかった方、
出来ない方が、10・20点、さらには数点などの点数を取って、
それでも、『次のテスト』で挽回すれば、成績が取れる、
単位認定となる現状があります。


しかし、今後といいますか、一部の科目において、一部の人において、
これがもうすでに一変してきていると思います。


英語などはわかりやすいですが、これはもう個人差というよりも、
各ご家庭での教育格差と言うべきでしょう。


出来る方は、留学経験があったり、幼いころから英語・英会話塾に
行っていたりして、むしろ学校での授業、勉強などは、
全く聞き入れなくても、テストで点数が取れてしまう。


そして、そういった方に『合わせた』授業、テストを行ってしまうと、
やらない方はもちろんのこと、ついていけない、出来ない方は、
どんどん修学が遅れていってしまう。


この二極化は、英語教育が過熱するほど、格差が激しくなって
いくと思われます。


次に挙げられるのは数学ですが、この数学は元々、多数の方が、
苦手とされる科目ですので、気付かれにくいと思います。


理科、社会科目に通じるものとなりますが、
昨今、数学においても、ICT化、プリント化が横行し始め、
先生が板書をする『時間』が減り、その分、『理解を深めようと』
詳しい説明、あるいは、より探究する、より修学を早めるといった、
『出来る方』『ついていける方』に向けて、授業を突き進めることが
出来る環境・状況が整いつつあります。


もちろん、『出来ない方』向けに、補習や授業を録画した動画、
さらにはアプリなどによってのサポートも充実してきていますが、
それだけ機会が与えられているにも関わらず、『やらない方』、
さらにはこれが問題なのですが、『出来ない方』を、
どんどん置いていく、切り捨てていく、授業、教育になっていくことが
懸念されます。


しかし、これは、数学が出来る方にとっては、無駄とも思える、
繰り返しの演習、今はこれが宿題となっていますが、
それらが減る、あるいは、それよりも知識・技術習得を先行できる
というメリットがありますので、この数学の授業においても、
修学の、より大きな格差を招くことになるでしょう。


最後に、理科・社会科目ですが、根強い暗記科目としての認識、意識は
授業の板書がプリント化になった時に、まず少し変わりました。


それは、板書しない分、説明を口頭でする分、週に1・2回の
授業でもよりスピーディに進めることができ、イコール
一時間で習える『範囲』を広くすることができ、
教科書、数ページ、十数ページ分の内容を
足早に行うことが出来るようになったことです。


これによって、テストの難易度というよりも、問題数を増やすことができ、
暗記科目といえど、その量が課題になってきたと言えます。


数学、社会・理科科目に至っては、もはや『教科書』を
使わずに授業が行われなくなってきていると思われます。


そして、今後のICT化によって、映像による説明なども
増えていくとなると、もう学校の先生は要所の説明だけをして
その後は、動画を見ておいて下さい、で済ますことも出来るように
なります。


さすがにそうなると、学校の先生の存在意義が怪しくなりますが。


しかし、そこまでのものとなると、今度は『量』に加え、
『質』『内容の深さ』までもが、学力として問われるように
なってくると思います。


これは、理科・社会に『興味がある』『好きな方』にとっては、
ぜひそうなってほしいと願われることだとは思いますが、
興味が無い、嫌いな方、さらには、興味があるけど出来ない方、
中途半端に好きだと思っていた方を、ふるい落とす、
切り捨てることになっていくと思います。


当然ですが、量が多く、深い内容を問われるテストとなれば、
生半可な知識では、テスト時間内に、大量の問題を解くことなど
出来ないことになります。


しかしながら、上記のような授業内容になれば、それに対応した
テスト内容にしなければなりませんので、高校以降ともなれば、
かなり専門的な知識を問われるテストになっていくと思われます。


受験や入試ほどかと言われると、どうなるかわかりませんとしか
言えませんが、それに近い、あるいは、限りなくそれに対応したものと
なることが予想されます。


こうしてみると、学校教育というよりも、大学受験に対応した
予備校に近くなることが予想されます。


さて、そうなっている、そうなっていく時、これからの
学校での授業、勉強を、生徒『各人』、各ご家庭が、
どう対応していくのかが、問題になってくると思います。


冒頭にも書きましたが、今だ、学校教育は、その場その時に、
知識や技術を『与えてくれる』ものであり、それらを、
習得・修学するのを、授業内でゆっくりじっくり行ってくれる、
そして、仮に習得・修学するのが遅れても、宿題や補習で
サポートしてくれるものと思われていると思います。


2020年度以降、それらが一変し、『出来る方』に向けて、
知識や技術を『推し進め』、やらない方は論外ですが、
出来ない方、習得・修学するのが遅い方、時間がかかる方を
ふるい落とす、切り捨てるようになっていった場合、
私立校・中高一貫校はこれを徹底できますので、
進級・進学の問題は増えることが予想されます。


こうなると、“たかだか”学校での授業、勉強“ごとき”のことでも
事前に予習・先取り学習をしていないと、授業に、勉強について
いけなくなり、高校以降は留年する方が増えていくことに
なると思います。


義務教育の中学時代は、その問題が表面化しづらいと思いますが、
高校以降は、学校・先生側の裁量次第となりますので、
学校の偏差値、ブランド、さらには大学進学率などを考慮されて、
厳しい処置を取っていくことになると思われます。


おそらく、このあおりを真っ先に受けるのは、忙しい部活動で
頑張っている方、特に運動部の方だと思います。


すでにここ数年において、一部の方がそうして、
進学出来ずに学校を去ったとは思われますが、
今後は、●●部、何人、××部、何人と、
部単位で、数人の方が学校を辞めていくことに
なるかと思われます。


皮肉なことに、そうして、辞めていく方が増えて、
その部が弱体化していくとなると、大会などにおいても
成績が振るわずに、内申点となるはずの部活動が、
意味を成さなくなることが予想されます。


2020年度以降、高校に進学する方は、
そのことをよく考えておかないと、
頑張ったことが報われないどころか、
学業の足を引っ張り、最悪の悲劇、不幸を
招く可能性がありますので、気を付けて下さい。


嫌な予言ばかりで、気分を害されたかもしれませんが、
今でも文武両道を体現している方がいるように、
こういった状況・環境においても、文武両道を体現し、
すさまじい飛躍・向上をする方も必ずいると思いますので、
上記のようなことにならないための対応をどうするのか、
よく考えられることをオススメします。


宿題や復習、テスト前の猛勉強はもちろんのこと、
普段からの予習、先取り学習を、いつ、どのタイミングで、
どれくらい行い、そのための『時間』をどう作るのか、
そのための『土台』をどう作るのか、そして、試してみて、
計画してみて、実行してみて、その結果が出た時、
どう判断し、どう決断するのか。


今後は、これらを、事前事前に考えて、
『なってみてわかった』で、もう何ともならない、
もう手の施しようのない、もう救いようがないとまで、
ならないようにしておくことをオススメします。


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