地方の女たち

夜の街で出会った女達と男達

懲役で斑な人生の男

2019-10-04 11:00:00 | 日記
私が身元引き受け人をした受刑者の仮釈放が先月にあり、ほぼ自由な状態になっています。

刑務所に迎えには行かなかったのですが、彼の話だと知り合いが迎えに来たそうです。

これねぇ~
許可を得た人でない人が迎えに来て、『お疲れ~』なんて声をかけたら、、、ややこしい事になります。
場合によっては、そのままUターンする事になります。

まぁ、彼の場合はその心配はありません。経験者なので💀、そこは知らないフリ。迎えに来た人もその事を知ってて、刑務所から少し離れるまでは知らん顔してたらしい。

そんな所に気がまわるのは、その種の人間ですね。

身元引き受け人が迎えに来ない場合はどうするのか❔

その場合は仮釈放を受けた本人が引き受け人の所に直行するんです。その費用は負担してくれます。

少し寄り道して私の所に着いたのは午後4時ごろでした。
半笑いの感じで
『来ました。』と

その翌日に法務省・保護観察所に同行しました。
保護観察所なんて言うと、少年に非行があった場合に関係する所みたいですが、実際は年齢は関係有りません。 子供から老人まで全てが対象です。

仮釈放の場合は保護観察官および保護司の管理下に置かれます。その人たちと連絡がとれなくなると、仮釈放が一時停止します。

まぁ、こんな話は善良な人たちには何の意味もありませんね。

仮釈放になった彼の様に『懲役太郎』と話をすると、時系列はしっかりしています。
しかし、こちらは区切りの無い人生を送っているわけで、そんなに明確に昔の事を順序だてて覚えている訳じゃない。

しかも、彼の話はある瞬間に結末を迎えるのですが、現実はその続きがあり。本当の結末は彼の結末と逆になっていたりします。

まずやるべき手続きを終わらせ、その後は彼の住居探しです。条件は私の目の届く範囲です。

とりあえず、その日までは我が家に居候です。

それは良いのだけど・・・
彼は私の横から離れず、
ずぅ~っと話を続けるのです💀

『お前、チョッと黙っとれ‼』
そう言っても静かになるのは一時で、話が止まりません。
余程、話がしたかったのか❔

色々と話をしていて、どんな流れか思い出せないけどガン(癌)の話になりました。
彼が
『ガンは死なない❗』と言うんです。

ガンは死なないって、何を言うてるんだ。ボケてんのかと言うと、、、

彼が説明を始めた。
受刑者が病気になり、医療施設に行った時。その病気がガンの場合は元の刑務所に帰ってくるが、他の病気の時は殆んどが亡くなると言う話だった。

つまり、ガン以外の病気で倒れたりした時は、手の施しようがない状態。
それ以前の頭が痛いとか、腹が痛いは真剣に受け止めてくれないと言う話です。

それが
『ガンは死なない』となるんです。

例えば、、、
『腹が痛い』と、一ヶ月の間に何度か訴えると。

それは慢性の胃炎じゃ。シャバに出たら病院行け、そしたら直ぐに治るわ、、、これで終わり。

シャバに出たらって、、、
これはチョッと笑えた😄

刑務所内を移動する時に、整列して行くのですが。来客などとすれ違うときは、壁の方を向いて静止したり。静止したまま目を閉じたりします。
これは私も経験があります(来客の方)

彼は静止して目を閉じるとフラフラし、その度に注意されるらしい。
ある時にその事をオヤジ(担当刑務官)に言うと。
近くに寄って来て
『薄目にしとけ‼』

そんな、、、👿
矯正施設でもある刑務所で、そんなズルを指示してどうするんだって話ですよね。

刑務所内では色んな事件事故が発生する様子です。

彼が仮釈放の直前に移される独居に、同じ様に仮釈放直前の男がいた。そこに新しく仮釈放待機の男も来たのですが、その二人がにらみ合い。

そして、先に出所する予定の男が手を出してしまった。
直ぐに刑務官が来て連れ去る事に。
その男、懲役6年で5年務めて1年の仮釈放だったらしい。
5年間辛抱して、やっと出ることが出来るのに、、、後、数日の辛抱なのに・・・

私には解らん、、、と言うと

彼は 
『そんなんゴロゴロ居てる』と

まぁ、そこが塀の中に入る者と、塀の手前で止まる者との違いかもネ

彼が仮釈放になってそろそろ1ヶ月。
相変わらず私の所に来て、何かを話しかけてくる。
4~5年前とか20年以上前の出来事を、まるで昨日の出来事と同じ様に話してくる。

なんども
『まず、何時の話か先に言え』と、少しキレ気味に言っても、なかなか効果がない。
これは暫く悩まされそうです💀⤵