地方の女たち

夜の街で出会った女達と男達

人が去るのは寂しい

2020-02-08 11:12:24 | 日記

このブログを少し前から見てくださっている方は知っていると思いますが。

私は刑務所に入っていた男の身元引受をしました。

仮釈放をもらう為に、嫁や知人にも断られみたいでしたので・・・。

 

その事(私が身元引き受けをした)を知る私の友人は 「何故」と言う感じでした。

その男は本当に悪い奴で、何度も懲役に行っています。懲りない男なんです。

 

何故、私が身元引受をして、仮釈放後の面倒を見たりするのか・・・・

 

色々と理由は有るのですが、その中で最大の理由は、私を裏切らないんです。

私に対して迷惑をかける事をしないんです。 知って何十年にもなるのですが一度もありません。

仮釈放の身元引受を頼むだけで迷惑だと言う人も居てるかもしれませんが、迷惑かどうかは当人(私)の感覚の問題で、私が感じないのだから、その点は良いんです。

 

その男の仮釈放の期間が過ぎて、私の近辺から離れる事になりました。

 

私の近辺で居てた期間。何度も来て、家のトイレ等の掃除をしたり、灰皿を洗ったり、ゴミ出しをしたり。

まるで家政婦さんの様でしたね、

時々 「お前はワシの嫁と違うで、そんな事 するな。」

すると 「いやいや、ついでやから・・・」と言って、私の使った食器を片付けたり細かい事もやるんです。

それだけではなくて、自分がセーターを買ったときには、私の分も買ったり。

その時は 「そんな事をしなくて良いのに・・」と言うと

 「いやいや、どちらにしようか迷ったので両方買った。いらなかったら自分で着るから・・」と

 

時として我が家に泊まる事も何度かあった。

刑務所暮らしの習慣からか朝が極端に早い。 四時・五時には起きるんです。

私が起きるのは九時くらい 

その時間まで奴は物音を立てない様にしてて、テレビなんか無音で見てるんです。私が起きるのを待っているんですが、さすがにテレビの無音にはビックリしました。

 

色んなことに気が付き、人の為に色々と行動できる奴が・・・・なんで悪い事を・・ そんな気持ちになりますね。

 

私にとり、奴が最大に役立つのは・・・・

私の愚痴を聞いてくれることです。その内容が人の悪口でも、私の社会の中には漏れません。

日頃は身近な人に対する愚痴・不満を聞いてくれる人は存在しませんと言うか、、、身近な別の人に喋る訳には行きません。 奴の場合、私の社会とは別の社会で生きているので、その情報は無いのと同じなんです。

まぁ、そうじゃなくても奴は私が不利になる事を他人に話す人間じゃない。

これで更生さえしてくれれば、過去に犯した犯罪など気にせずに「友」として付き合えるのだが・・・

 

社会にとり害の有る奴でも、私にとっては有益な奴なのかもしれません。

少なくとも自分には害のない奴が助けを求めて来た時に

「お前の様に悪い奴とは付き合えない」と、突き放す事が出来るほど、私自身も道の真ん中を歩いている訳じゃない。

法律のスレスレを歩いたり、もしかすると片足くらいは法の外に出ていた時もあったかもしれない自分。

そんな私だけに、法の外に飛び込んでしまう奴の気持ちが少し解る・・判断が甘いのかもしれないが・・。

 

暫くの間、身近に居てたことで再認識した。

奴にも手下の様な人間が居て、出所して直ぐにスマホを持ってきたり。金銭を援助する人が現れたりしました。

そのスマホに色々な男から連絡が入るのです。私は電話が終わった後に不機嫌そうな顔をして

「誰な」と聞くと。少しづつ話し出します。

 

解った範囲で5~6人でしたが、どいつもこいつも不安定な連中ばかり。

今は何とかしのいでいるが、今すぐやってるシノギを止めて、新しい金になる事をしたい奴ばかり

社会の中で通用する仕事を起こすのは起業家なんて呼ばれますが。奴らには知恵も資金もツテも有りません。

新しく何かを始めるなら「非合法」な手段しか思い浮かばない。。。困ったもんです。

それは何時なのか 何処でなのか 何をするのか 

まるっきり解らないが、必ず非合法な事を始めるのは容易に想像できます。

その連中の中の一人で良い 「もう止めよう」と勇気をもって言える奴が現れる事を期待するしかない。

 

そうでなければ、再度完全に私の所から離れる事になりますね。

本当は、、年長の奴がその気になるのが、周りの仲間にも一番良いんだけど・・・・