長岡弘樹は、人気の「教場」を書いた人だった。
先に書いた「陽だまりの偽り」とともに「傍聞き」という題名にも惹かれ読んだ。
いずれの短編も良くできた中身であり、十分楽しめた。次を読みたいと思い、
次に読もうと思った「線の波紋」をネットで調べたところ、さんざんなレビュー。
少々がっかりし、迷っていたが、図書館には置いてないので、購入することに。
中古品で1円。送料257円。計258円。今日明日には届く。
ネットのレビューを見て、購入を控えることはけっこうある。
その品物の、マイナス面が書かれているので購入の参考にはなる。
電気製品などで、何点か購入を止めたことがある。
しかし、2冊読んでみて、たいへん気に入った作家なので、一通り読んでみたくなった。
小説にしても、家電やはたまた人にしても完璧を求めることには無理がある。
良い面も、悪い面も物の一面でしかないだろう。
池波正太郎は作品の中で、
“ 人は良いことをしながら悪いことをし、悪いことをしながら良いことをする”と、
鬼平や小兵衛にあちこちで言わせている。
人間は一面では判断できないものであり、多くの人は両方を抱えつつ、生きている~
という主張だろう。