南野島男のGood Times

日常感じたことを面白おかしくエッセイ風に書きつづります。
これぞ笑いと勇気の玉手箱!

53年ぶりの日本一

2007-11-01 23:57:04 | Weblog
日本シリーズでは中日ドラゴンズが日本一に輝いた。
ナゴヤドームでは落合監督が胴上げで宙に舞い、そしてMVPには中村紀洋が輝いた。
中村選手といえば今年はプロ野球選手として行くところがなく、へたすれば失業して野球界を引退するかもしれなかった運命にあったし、細木和子先生からはテレビ番組の中で「あんた5、6年のうちに自殺するよ!」ってなことまで言われた人物である。 
それを拾ってくれたのが落合ドラゴンズで、まさに波乱万丈の1年だったにちがいない。 
中村がまだこんなに使える選手だったらウチで取っとけばよかったなんて後悔している球団も少なくない。 
特にペナントレースでは優勝したものの日本シリーズにも出られず、今となっては優勝したことさえ記憶からも消えそうな読売巨人軍の首脳陣はそう思っているはずだ。
クライマックスシリーズから日本シリーズの中日ドラゴンズの活躍を見ていたら今年の優勝チームはドラゴンズというイメージしかなく、えっ?巨人が優勝したのは去年の話じゃなかったっけと錯覚してしまいそうである。
天下のナベツネさんが怒るのも無理はない。 

MVPの中村選手はお立ち台で涙していた。 
以前の中村は長い髪を金髪に染め今とは全く違っていた。 
今年の中村は黒髪に丸坊主姿で、見るからに純粋そのものの野球選手に見えたし、野球が出来ることの喜びがひしひしと僕らに伝わってきた。 
ボクシング世界戦で前代未聞の反則を引き起こし、詫びのつもりでやった丸刈りとは好感の持たれ方が全く違う。 
丸坊主といえば落合監督も坊主頭だし、こりゃあ来年は丸坊主がさらに流行りそうな気がする。

日ハムのヒルマン監督としては内心は有終の美を飾って、手土産持参でアメリカ大リーグに栄転したかっただろうけど、日本での実績のお蔭で大リーグの監督の座を手に出来たんだから贅沢は言わないことだ。
それに気持ちは既にアメリカへ飛んでいるだろうし、ベンチに座る腰つきも半分宙に浮いているようにさえ僕には感じたし、たぶん日本シリーズ早く終わらせて帰りたいっていう気持ちがどこかにあったのかもしれない。 
そういった意味では8日から始まるアジアンシリーズに出ていたらさらに帰り支度が遅れてしまうのを懸念していたヒルマン監督にとっては好都合だった。

今年のプロ野球王者は中日ドラゴンズという印象を残して日本シリーズも終わったわけだが、テレビを見ながら「ペナントレース優勝したの俺たちなのに・・・」と寂しくつぶやくジャイアンツの選手の声が聞こえてきそうである。