南野島男のGood Times

日常感じたことを面白おかしくエッセイ風に書きつづります。
これぞ笑いと勇気の玉手箱!

ポール・ニューマンに哀悼を捧ぐ

2008-09-29 01:42:32 | Weblog
僕の尊敬する3人のポールといえば、ポール・マッカートニー、ポール・サイモン、そしてポール・ニューマン。
そのポール・ニューマンが昨日83歳で亡くなった。
以前から体調を壊して映画界からは退いていたことは知っていたが、やはりこうして訃報をきくと本当に寂しいものだ。
よく好きな映画俳優は?ときかれると普通はそこで「うーん誰かな?」と考えたりするものだけど、僕は10代の頃から即答で一番好きな映画俳優はポール・ニューマンと即答できた。
初めて観た映画は『明日に向かって撃て』だったが、その後のアカデミー賞でも7部門を独占した『スティング』で完全にファンになってしまった。
ポール・ニューマンの数々のすばらしい作品の中でも特に好きな作品は、70歳になって円熟味を出した頃の『ノーバディーズ・フール』である。
決して派手な映画でもなく静かで地味な映画かもしれないが、観ていてこれほど心癒される映画はないというほど大好きな映画である。 
共演にはこれまた僕の大好きな名女優ジェシカ・タンディーが出ているが、彼女の遺作にもなった作品なのである。

ポール・ニューマンは俳優として好きなだけではなく人間としてのその人格、人柄生き方にも尊敬している。
彼は事業家としても成功しているがその事業で得た利益を全て世の中の恵まれない子供たちのために寄付している。 
その総額はなんと2億2000万ドルにも上る。
その他にもお金がなく進学できない子供たちのためにも基金を設立し社会貢献を行っている。
今の世の中、自分さえ儲かれば他人はどうなったって構わないという経営者がごまんといる中でポール・ニューマンみたいな人はなかなかいない。
それだからこそ僕は俳優として、人間としてポール・ニューマンを尊敬しているのである。
野球の名選手としての王貞治を好きなだけではなく、人間としての王貞治を尊敬しているのに近いものがある。
今夜はポール・ニューマンの冥福を祈りながらしみじみと『スティング』の主題曲「ジ・エンターテイナー」でも聴くことにしよう。




AIG王国の崩壊

2008-09-17 22:30:44 | Weblog
テレビをつけると朝から晩まで流れているご存知アリコのCM。
外資系の保険会社は日本の保険会社に比べてもずーっと安心だし、なんてったってAAA(トリプルエー)なのだといううたい文句は過去の話。
日本の芸能人もありとあらゆるタレントがアリコのCMに携わっていたが、このまま破綻ということになれば逆にCM出演していたタレントのイメージも悪くなるのは避けられない。
ニュースによればアメリカ政府はリーマンは救わなかったくせに、AIGだけは9兆円ものつなぎ融資をして一時的に助けてやることにしたらしい。
しかし、AIGの全資産は担保として国に抑えられたし、株の80%も国が持つことになる予定であるから、事実上国家管理化の会社に成り果ててしまったわけだ。
実のところは政府管理による事実上の破綻処理ともとれる。
こうなると不安になるのがアリコのCMに踊らされて加入している契約者だ。
絶対安心を鵜呑みにしたのに、一夜にして被害者になってしまいかねない。
アリコだけではなく、スター生命(旧東邦生命、旧エジソン生命、旧千代田生命)アメリカンホーム、AIU、富士火災・・・みんなこれからが不安でしょうがない。
AIGは今回9兆円のつなぎ融資を受けたというが、9兆円っていったいどれほどの金なのか想像もつかない。
分かりやすくいうと夢の宝くじ1等の商品1億円を一生の内で9万回当選すればその金額になる。
別の表現をするなら1日1億円使ったとしても247年かかることになる。
時給600円で働いている庶民には天文学的な数字でしかないのに、ニュースでは簡単にAIGはそれだけのお金を国から借りてそれを利子つけて返すとのこと。
僕は別にAIGやアリコの商品には加入していないけど、もしそうだったらとっとと解約する。

長崎にはAIGのどでかいビル(長崎県最大級オフィスビル)がある。
しかもその場所は市民の憩いの場所である水辺の森公園の中にこれでもかといわんばかりにそびえ建っている。
ほとんどの長崎市民はあのAIGのビルに対していい感情は持っていない。
AIGの本社機能やコールセンターが長崎に移されて大きなビルを建てるのはいい。
長崎の雇用の創出にもなるしそれもいい。
しかし、建てる場所を間違っていた。
資金力にものを言わせAIGの看板を付けた巨大ビルをあの場所に建ててはいけなかった。
水辺の公園には長崎県美術館のように県民のためになる文化的な建物こそが存在するべきである。
これから国内AIGの資産売却も開始されるかもしれないが、この際この巨大ビルは長崎市民のために明け渡して公園から撤退するのが望ましい。
建ってしまったものには何も言えないで,泣き寝入りを余儀なくされ続けていた長崎県民の祈りがやっと通じることになるかもしれない。




総裁選は地球を救う

2008-09-13 00:18:48 | Weblog
世の中は事故米の転売騒動で大変だって時に、全く他人事の顔して馬鹿みたいなパフォーマンスを繰り広げている先生と呼ばれる5人の政治家が毎日の様にテレビに出ている。
NHKの7時のニュースではいきなり5人がスタジオを独占し、5人のための特別コーナーが組まれた。
こんな茶番劇を大事な7時のニュースの時間帯を使ってやる意味はどこにあんの?と全国の多くの視聴者は思ったはずだ。
こんなことより報道しなくてはいけない大事なニュースがあるはずなのにNHKも政治の力には勝てないんだろうね。
こんなもん深夜のテレビショッピングの枠かなんかでやって充分じゃないのと多くの国民の声を代弁したい。
今日もおめでたいこの先生方は街頭演説までやらかしていたが、総裁を選ぶ選挙権なんて持たない一般大衆の前でやんのは明らかに別のたくらみしかないように思える。
たぶん今回の総裁選挙のシナリオは誰かが書いてんだろうけど、どこか日テレの24時間テレビを見るような偽善を感じてしまう。
だいたい何で5人も出馬しなくちゃいけないのか?
子供に聞いても当選するのはアニメオタク麻生に最初から決まっているのに、他の4人はいわゆるお囃子に過ぎない。
まっ、立候補することによって麻生内閣の閣僚に入れる内定券をもらえるからだろうけど、今回の場合はシナリオでは5人出ることによってそれだけメディアの露出時間が多くなるという狙いも隠されている。
今日の報道によればアニメ麻生は自分が総理になった暁には4人を閣僚にしてあげるからねという発言をしたらしいが、小池候補が「チョー嬉しい!」と叫んだのは実はこのことだったのかもしれない。
とにかくこの5人の先生たちの頭の中には事故米騒動が日本全国を震撼させていることなんてこれっぽっちも意識にはない。
もうやるだけ無駄な総裁選挙なんてやめてまともに仕事したらいいのに、と苦しい生活に喘ぐ庶民の声はこの人たちには聞こえてこないのだろうか?
総裁選が終われば即総選挙突入だろうし、それまでに総裁選話題とメディア露出を利用するだけしてやれという政府辞任党の腹は読めている。
「鼻っから麻生以外の候補者が当選するなんて誰も思っちゃいないよ!」という選挙対策の声が聞こえる。
いわばこれぞ「偽装立候補」
政府辞任党も頭の中は総選挙しかないのである。
民主党に政権を渡さないためなら何だってやる、というなりふり構わない意気込みだけはわかる。
しかしそこまでのパフォーマンスを繰り広げるのなら、いっそのことお揃いの黄色いTシャツでも着てやれば国民の反応も違ってくるかもしれない。
出来ればの無責任な今回の福田さんに100キロマラソンでもやってもらったらいいと思う。
国民へのお詫びの気持ちを込めて福田さんが100キロを走り切れば感動を呼び、今回の「政権無責任途中放り出し事件」に対する風当たりも弱まるかも。
もちろん福田さんの着る黄色いTシャツには『あなたとは違うんです』の文字は欠かせない。



それでもボクはやってない

2008-09-07 02:15:42 | Weblog
今相撲界を揺るがせている大麻事件。
今日ついに精密検査の結果が出たがやはり陽性反応であった。
露鵬と白露山は、それでもやってないと言い切るし、親方たちは弟子を信じるの一点張り。
挙句の果てに北の湖ドンは「別のとこ」でもうもう1度再検査とまで言い出す始末。
今回検査したとこは世界反ドーピング機関(WADA)から国内で唯一公認されているドーピング(禁止薬物使用)検査の権威。
これ以上の「別のとこ」があんの?って思えるが、北の湖ドンはWADAの権威までも失墜させてしまったことになる。
こうなれば最後は「うそ発見器」に頼るしかないのではない。
そこまで本人たちがやってないと言うのであればテレビの生番組を使ってででも公開でやるべきだ。
しかし、ここまでの動かぬ証拠が上がったにもかかわらず、それでもやってないと言い切る露鵬と白露山なら、うそ発見器に黒と判断されようが、「それでもやってない」と言い続けるのだろうし、親方も「弟子を信じる」とただ繰り返すだけのはず。
もともとこの露鵬という力士は土俵下のにらみ合い、風呂場のガラス破損、カメランマンの一斉フラッシュに切れ平手打ちと、品格的には問題ありの力士ではあった。
それが今回の大麻事件とくれば同情の余地はあまりない。
多分今回の事件で北の湖ドンの辞任は免れないはずだ。
ここ最近に起きた相撲界の数々の不祥事から見事に責任逃れしてきたドンもいよいよ潮時である。
今こそ先日突然の辞任会見で世間を驚かせた福田さんが一言口を出すべきである。
「北の湖理事長、ここまでの責任を取ってもうお辞めになってはどうですか」と。
しかし、そうなれば北の湖ドンだって言い返したくなるだろうね。
「私に責任はないし辞めるつもりはない。あなたとは違うんだ!」と。
「あなたとは違う」というフレーズは今の福田さんには心に沁みるであろう。

このまま事件の決着がつかないなら何もなかったように秋場所が開催されてしまいかねない。
しかし、土俵に上がる露鵬と白露山を世間が見る目は違うはずだ。
疑いの眼で見続けるだろうし、容疑者として土俵に上がらなければならない。
秋場所で土俵入りする時の彼らの化粧まわしには「それでもボクはやってない」という文字が大きく書かれてるんではないだろうか。





20世紀少年

2008-09-05 17:46:14 | Weblog
原作の漫画は読んでいないんだけど、面白そうだったので観ることにした。
はっきり言って「スタンドバイミー」と「宇宙戦争」を足したような映画だった。
1969年という年代に小学生だった僕にとってはドンピシャな時代設定で、まるで当時の自分たちを見る思いがした。
どうしてあの頃のガキ(自分も含めて)ってのは秘密基地だの世界征服とかいうのが好きなんだろうね。
僕らは「よげんの書」までは書かなかったけど、ガス部隊という地球防衛軍を結成し、隊長のオンチをはじめ、ユウジ、ミノルで地球征服をたくらむ悪の集団と戦う用意はいつでもできていた。
映画を観ながら当時の頃が懐かしく思い出された。
この映画、何でも制作費に60億円もかかったそうだけど、どこにそんなにかかっているのかちと分からない。
先日、フランスのルーブル美術館を貸し切って会見をやったりしたのに金がかかったのか定かではないし、凄くたくさんの出演者が出てはいるが、そんなにギャラの馬鹿高い俳優が出演しているわけどもなく、むしろ吉本興業のお笑いタレントなどが多く出ていることでギャラは押さえているようにも見える。
シリーズ全体では300人という出演者数になるそうだが、そうなると今回のタカトシやオリラジに続き、小島よしおやエドはるみあたりも当然出てきそうな気配がする。

この映画はシリーズもので、今回の映画だけ観ても完結するわけでないから、できればいっぺんに全巻観てしまいたい気もする。
本編が終了しスクロールの後に突然続編の予告偏が流れるが、なーんだもう出来てんじゃないのというのが正直な感想だった。
しかも続編の方がなんだかより面白そうだった。
たぶん60億円というのはシリーズ3部作でという額なのだろう。
この映画の音楽はTレックスの「20センチュリーボーイズ」であるが、往年のロックの名曲がこの映画を異常にに引き立ててくれる。
この映画のためにわざわざ作ったような見事なはまり感には脱帽ものである。
この映画で主人公としての存在感を印象つけた唐沢寿明であったが、そういえばついこの前公開された三谷映画『マジックアワー』にはチョイ役でしか出てなかった謎が解けた。





初恋(はつこひ)

2008-09-04 00:20:05 | Weblog
久々にオリジナル曲を書き下ろした。
曲のイメージは昭和初期というか大正浪漫。


『初恋(はつこひ)』

桜舞う春の日に 出会った君の
うつむいた横顔が 瞼に浮かぶ
思い出は遥か遠く 過ぎ去りし日々の夢
切なき片想い 胸につのる想い
桜の花びらに 心も染めて
上げ初めし前髪が 風に揺れてた
憧れの君に 恋した春の日


夏の日の通り雨 雨宿る君に
差し出した傘の手に 触れた君の指
帰り道君を想い 歩く胸の高鳴り
雨上がり 水たまり 見上げた空の虹
七色青空に 心も染めて
七夕の飾りが 風に揺れてた
憧れの君に 恋した夏の日


秋の日のビヨロンの ため息に似て
胸深く響いてる 君の歌声
思い出は遥か遠く 過ぎ去りし日々の夢
忘られぬ面影 辿り行く街角
振り向けばあの日の 君がそこにいる
上げ初めし前髪が 風に揺れてた
ほろ苦く甘い 儚き初恋

憧れの君に 恋した日々よ。










フクダ散る

2008-09-02 11:49:43 | Weblog
フクダ君といえば最近はチュートリアルのフクダ君の方が有名になりつつあるが、総理の方のフクダ君は突然辞任しちゃった。
昨夜は緊急会見があるというからたぶんやめんじゃないかなと冗談で思ってたら本当に辞めちゃったフクダ君。
しかし、あれが総理大臣の辞任会見かと思うと情けなくなった。
まずは最初にお詫びの言葉から始まるのが筋ってものなのに、ぼやきと愚痴のオンパレード。
民主党の小沢ちゃんからいじめられたからって理由は昨年の安倍ちゃんと全く変わんない。
総理大臣になった時から難問が山積み状態でしかも次から次にやなことばっかり起こるもんだから自分はついてないんだ、平穏無事なことばっかりだったらやれたのにと言わんばかりにぼやきに入ったが、平穏無事な時の総理大臣なら誰だってやれんだよって事が分かっていない。
そんな大変な問題を切り開いて行くのが指導者じゃないのかな。
とうとう頼みの綱の宗教法人公明党と本当はうまくいってないことまで暴露しちゃって、このまま喋らせるとどこまでぼやくんだこのフクダ君という感じだった。
最後は記者に対してまで「ふざけた事ぬかしてんじゃねー、俺は東大もで出てるしエリートなんだ、お前みたいな一新聞記者ごときとはレベルが違うんだよ」という怒りまで場所をはばかることなくぶつける始末。

北京オリンピックの開会式では日本選手団が目の前に着ても立ち上がりもせず、どこか冷めた感じであったし、「せいぜい頑張って」発言でも非難を浴びていたところだった。
フクダ君は政治のことだけでなく、いろんなことにも常にノリが悪く、好感が持たれにくいお人柄かもしれない。
今回の突然の辞任劇でホットしているのが太田農水大臣だと思う。
これでそのまま逃げ切れると会見をみながらガッツポーズをする姿が眼に浮かぶ。
それから放り出しの先輩、安倍チャンも「僕だけじゃないんだからね」とあの時の罪悪感はだいぶ癒されたはずである。
いっそのこと次予定の麻生チャンも同じ辞め方してくれればもっと楽になるかもしんないくらい思ってるかも。
民主党としては一刻も早い解散総選挙を願って、選挙に勝ってそのまま政権を取り、小沢さんも自分が総理大臣になることに意欲は満々みたいである。
しかし、小沢さんもコロット態度を変えることでは有名であるからそこんとこはちょいと心配である。
いずれにしても総理大臣といえども人間なんだし愚痴いったりぼやいたり、人のせいばっかりしたり、逆きれたりと、居酒屋で飲んだくれてるそこらへんのオヤジとなんら変わらないんだってことを世間に教えてくれた。
そのことに関してはフクダ首相の功績かもしれない。