銀河夢急行

公共交通の話題を中心に、幅広く取り上げます。
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架空線、第三軌条、使用標準電圧、軌間……鉄軌道規格の一長一短な現状は如何に?

2023年06月12日 20時41分01秒 | 鉄軌道
国際標準規格。これへの統一は容易ではないというより、事実上不可能か。
パソコンはIBM互換機、記憶媒体はblu-rayないしSDカード。かつてはVHSという規格が席巻していたのも忘れてはなりませんね。今のスマホはLTE規格もそうだが、これは日本生まれとか。
さて、鉄軌道の部門だけに絞れば、まずは軌間。次には建築限界寸法、そして通電する標準電圧のことを思い浮かびます。
画像のような国際標準軌間は、かつての蒸気機関車発明家、英国人のスティーブンソン氏が試作した機関車の車輪のフランジ内寸がたまたま4フィート8 1/2インチだったから、この1435ミリメートルが採用され、後のベルリンで開催された国際鉄軌道専門会議にて正式に承認かつ指定されたものと聞きます。世界の線路総延長のうち約71%がそうです。
ちなみに、4フィート6インチは1372ミリメートル、3フィート6インチが1067ミリメートル。2フィート6インチは762ミリメートルか。

かつてのナチスドイツは軌間2000ミリの可否を模索。もし戦争に負けていなければ、総二階建て列車も実現させる野望さえありました。
しかしながら敗れてしまい、架線電圧は単相交流11000ボルト、周波数も25ヘルツと変なものに。
今の世界最大の広軌は1676ミリメートル。インド、ブラジル、スペインなどが挙げられ、サンフランシスコ湾岸鉄道(BART)もその一つ。逆に最小のものは恐らくスイスのごく一部の路線で610ミリメートル。1676ミリ軌間は日本国内では存在したことが一度もありませんが、610ミリ軌間ならば確か新潟県内のとある工場専用貨物鉄道で過去には事例も。ロコちゃんとか呼ばれた可愛い蒸気機関車が活躍していましたね。仮に脱線しても、丸太一本で簡単に復旧できたほどです。
762ミリ軌間ならば、三岐鉄道北勢線、四日市あすなろう鉄道にて今なお健在。ほかには黒部峡谷鉄道もそうです。また過去には王滝森林鉄道や花巻電鉄鉛線、三重交通湯の山線なども。海外では台湾の阿里山鉄道とか、昔の台東線も。韓国にも標準軌に交じり、762ミリ軌間があったような。
………さて、建築限界寸法と聞くと、大陸諸国は日本で言えば、フル規格新幹線車両並みの車長25メートル、車幅3300ミリだろう。確か、満鉄のパシナ型蒸気機関車とか“魔法瓶空調客車あじあ号”、シベリア鉄道なども然り。あじあ号の最高運転時速は130キロでしたね。今は長春鉄路を標榜して健在。ほぼ並行して高速電鉄(新幹線)も走っているようだ。
しかし英国やドイツなどはJRの在来線の規格と殆ど変わらず、これは土地の広さとか、それぞれのお国柄や人口から統一の仕様がありません。
使用電圧は総延長だけ見れば、交流は単相25キロボルト(50ヘルツ)、直流では3000ボルトがポピュラー。
直流3000ボルトはオランダやイタリア、ブラジル、北朝鮮、モロッコなどが有名ですね。但し絶縁上、日本のような高温多湿な国々ではあまり向かないとか。
日本でも戦前は新幹線の前身、東京〜下関間の弾丸列車計画では、標準軌で満鉄並みサイズの大陸風の客車列車とするが、電化は国防上の見地からか、トンネルが多い小田原〜静岡と名古屋〜姫路の区間だけにし、架線電圧は直流3000ボルトを予定していました。今の東海道新幹線の新丹那トンネルは、その時に途中まで建設されたものですね。残りは僅か4年間で完成しています。
今後の新北陸トンネルは竣工まで、そうも工期が掛からなかったらしいが。
ただ、日本や韓国、インドネシアなどは1500ボルト。やはり踏切が多くて、感電死事故抑制の意味合いも??
この直流1500ボルト電化は標準軌のフランス国鉄が発端らしいが、その発祥由来はなぜか不明です。
路面電車も香港の元朗のような750ボルトよりは、今までの600ボルトの方がやはり無難か。あの宇都宮ライトレールは大丈夫かな?
第三軌条式の地下鉄線は直流750ボルトが大半。やがて、600ボルトは東山線や名城・名港線だけになろうとしています。
但し、中国では1500ボルト、北朝鮮とかウクライナ、ロシアなどは825ボルト。地下鉄以外ではBARTで1000ボルト、英国鉄道南部路線では625ボルトの例も。
横浜市営地下鉄ブルーラインの電車は前頭部が扁平気味。BARTにどことなく似ています。快速列車もあり、もっと地上区間が増えればクロスシートも悪くはないとも思いますが、あの大阪メトロ400系的な車両だけは、やめて欲しいね。
英国南部路線では踏切も結構、多いそうだが、感電死事故が心配だ。勿論、踏切上には第三軌条は敷かれておらず、パンタなしの電車は何とか惰力で渡り切るしかない。
また、いちいち進入防止柵なんか設けてもおらず、余りにも事故が多かった路線の中には後に架線式化されて、交流25キロボルト(50ヘルツ)に変えたところさえもあるとか。
なお、欧州やトルコ、イランのサードレール(第三軌条の正式名称)は総じて下面接触式。日本でも旧国鉄信越本線の横軽区間がもともとそうでしたね。私自身は結局、一度も見ずじまいでした。これは、あの煉瓦造りのトンネル自体が単線非電化路線向けの設計で、また積雪対策のためでした。しかしながら、感電死事故はホンマに全くなかったのかしら?
米国や日本、中国、台湾、フィリピンなどは上面接触式であり、木やFRPで丁重に覆われていますね。
東京都内でも、あの地下鉄銀座線には上野地上検査場近くに踏切も。

古くからあったらしいが、あの柵が無かった時代、誤って進入して亡くなったり、大けがされた方々もおられたのだろうね。きっと。まさか、開設最初からあんな手の込んだようなシステムがあったなんて到底に思えないが。うん。
サードレールは今は日本の場合、必ず標準軌の横に敷設。また、駅ホームでは、その反対側に敷かなければなりません。北京の地下鉄1、2号線のような敷き方は厳禁です。
名鉄では地下鉄東山線への直通乗り入れの夢をなかなか捨て切れず、当時の新名古屋駅から、これを一般狭軌の横に敷いて伏見町や亀島方面に延ばしても良いと名古屋市交通局側に伝えましたが、これからは標準軌の時代だ!!と一蹴されたか。折しも近鉄名古屋線の改軌計画具体化も災いしてか、名鉄側は泣く泣く断念しました。
また、狭軌の台車では揺れが多くなり、コレクターシューの破損多発も名古屋市交通局側は恐れたとか。
さて交流の場合、日本では架線ならば25キロボルトまで。第三軌条は660ボルトまでと決められているとか。ただ、在来線の場合は安全性の確保のためか20キロボルト。踏切上で25キロボルト通電では、やはり怖いね。
ロシアでは50キロボルトの実例もあるらしいが。うん。
………今回は視点を普段とは変えて、とうとうと考えてみた次第です。
………実は九州新幹線でも、JR総研はサードレール方式の採用を模索していたようです。ただ、騒音や速度・電圧制限などの問題からか断念。特に脱線時には、いちいちサードレールや碍子等の敷き直しも必要で、採用は困難という結論に至りましたね。
………名鉄瀬戸線は栄町乗り入れに当たり、瀬戸線を標準軌化して地下鉄名城線に乗り入れようとしていました。名古屋市交通局側は将来の環状運転の支障を理由に猛反対。ご破算は当然。瀬戸線のサードレール敷設は考えてもいなかったらしい。
私自身は名鉄本線系への直通不可はやや残念には思いますが、今の4000系が走る姿になって良かったと。さて、あの3306Fが本線系に亘るのは、いつになるのやら? 昨今は6500系や6800系まで、あっけなく廃車になるほどだけに、気掛かりですね。

名鉄瀬戸線にいる3306F。一体、いつに本線系に転じるのかな?

2023年06月12日 19時40分55秒 | 鉄軌道
名鉄では今、知立駅のほかに、瀬戸線の喜多山駅も高架化鋭意工事中の最盛期。
しかしながら、喜多山駅は当初予定ならば、そろそろ全面的に竣工の時分だ。
残念ながらも、まだまだ道半ばで、その目処は一向に立たず。
3306Fは車籍こそ4000系同様に尾張旭検査場の配属だが、所有は名古屋市。但し名古屋市交通局の電車ではない。
本来ならば、名鉄舞木検査場に陸送にて引き取られて、購入の筈だが。
しかしながら、もういい加減に、舞木検査場に出てもらい、3307F並みにリニューアルさせて、出来れば三河線か知多新線辺りのワンマン運用にでも回したらどうか?
あるいは、一宮〜豊橋間や弥富〜吉良吉田間の急行にでも回って戴くか。
瀬戸線には、その代わりに4019Fを名古屋市側が所有し、リースさせれば良い。あるいは、9500系並みの性能の4500系を開発し、再度増発に備えるか?

ミニ新幹線に代えて、“準新幹線”の考え方も急浮上??

2023年06月12日 17時44分00秒 | 鉄軌道
去る1992年にJR東日本が旧国鉄在来線としては初めて軌間を1067ミリから1435ミリに変えて、在来線車体サイズの新幹線電車が山形駅に乗り入れ始めましたね。
ミニ新幹線の第一号ですが、奥羽本線の福島〜山形間も全面標準軌化を強いられて、貨物列車は廃止せざるを得なくなりました。
その後、1999年には山形〜新庄間も標準軌化。それと前後して大曲〜秋田間は三線軌に。田沢湖線までも標準軌に。
そのように、新幹線列車を地方に直通させることは実に大変なこと。
こんなことが起きるならば、なぜ国鉄は全面的な標準軌化に向けたチャンスを逃したのか、もどかしさも残りますね。
そういう中、最近では西九州新幹線も部分開業は果たしたものの、あの頑固な佐賀県知事のせいで宙ぶらりん。聞けば、静岡県知事の比ではなさそうだ。
佐賀県知事は長崎本線の鳥栖〜武雄温泉〜江北間、佐世保線の標準軌化までしてミニ新幹線に拘りたいらしい。何か阿呆らしい主張だね。恐らく、福岡県や長崎県は激怒だろうね。
さては、あの頑固知事は817系5000番代?まで走らせたいのかな?(苦笑)
それとは別の発想で、準新幹線案も山形や秋田、福島、岩手の各県では発生。一部の区間をフル規格新幹線並みの新たなトンネルに付け替えようとしているらしい。
ゆくゆくは本格的な奥羽新幹線とか田沢湖新幹線に育てたいとか。
これは準新幹線規格と標榜されているとか聞いたが。
また、四国では明石海峡大橋でのフル規格新幹線経由案を放棄して、今の瀬戸大橋に単線のフル規格新幹線を通し、取り敢えずは高松、ゆくゆくは徳島や松山乗り入れを目指すとか。
私自身は、そんな夢みたいな案は正直、あまり興味がないのだが。うん。

名鉄6008、6052両F、ついに舞木検査場入り……営業運用を離脱しました。お疲れ様……安らかに。

2023年06月12日 08時26分08秒 | 鉄軌道

行きつけのツイッターサイトなどによりますと、画像の名鉄6008F、そして6052Fは昨夕(6月12日)に併結されて舞木検査場入りした模様です。どうぞ安らかにお休みなさい………。
つい先日での豊川線をも含めた支線直通急行運用はその目前に当たり、ファンや一般利用者に対するお別れの挨拶を兼ねていたのでしょうね。きっと。
私自身も昔、確か1978年の正月休日ダイヤにて、この6008Fに豊橋駅3番線ホームから偶然にも乗り合わせたことを懐かしく思い出しましたね。確か午後3時22分発の高速(今の全車一般車快速特急に相当)・新岐阜(今の名古屋本線の名鉄岐阜)行きだったかな。
“いなり号”など座席指定特急の大増発や普段は美合止まりだった高速(今の全車一般車特急に相当)の国府または豊川稲荷までの延長運転などで、7000系どころか7700系や5200、5500系さえ満足に確保出来なかったらしく、臨時ダイヤ期間限定での代走運用でした。このスジ。基本ダイヤでは7500系の筈でしたが。2月11日頃かな。
何とか吊り掛け駆動のAL車やOR車、7300系での代走だけは防いだものの、最高運転時速は100キロとなり、性能的にはかなり苦しい運用とも思えましたね。今のようなECB車の出現なんて、到底に考えられなかったような時代でした。
勿論、令和時代の今は季節臨時ダイヤは特になく、通年基本ダイヤですね。
…………梅雨入り後の雨天の下、大勢の良識ある多くの撮り鉄さんたちに見守られて………。ホンマに幸せ者だろうね。
近年はごく一部の撮り鉄らの悪質なマナー違反が大きな社会問題にも発展。かの鉄道ファンの石原良純さんなども相当に心配されておられますね。
それでも、まぁ、6008、6052Fとも最期の運用まで無事故を貫き通すことが出来たようで、何よりです。
確か6008Fは1977年夏、6052Fは1985年夏頃の就役か。昭和時代後期、平成全期、そして令和時代初期の名鉄線を見事に走り抜きました。
本当に大変お疲れ様でした。ここに改めて感謝。
なお、6008Fとほぼ同じ車体の造りの6009〜6013F。まだ蒲郡線と広見線末端部にて黙々と活躍中ですが、傷みも次第に激しくなりつつあります。
また、6014Fは三河線に転じましたが、内外装ともリニューアルされたため、まだまだ暫くは残るのではなかろうか?
この6014Fを除けば、もう今後いつでも6800系金魚鉢型に急に取り換えられても全く不思議ではなかろう。こちらも元気な姿を撮影出来るのは恐らく今のうちだろうが、くれぐれもマナー順守を!!
引退に当たり、撮り鉄同士で罵声を浴びせる行為などは、もってのほかだ。特にJR東日本や京成電鉄などで、そういう馬鹿者らが多く出るとか。(苦笑)
ほぼ同期生だった瀬戸線用の6600系。既に姿を消してから久しいですね。
なお、6008、6052Fとも最期の営業運用は犬山線内の普通列車だったようで、犬山検査場付近にて併結か。そのまま舞木検査場へ回送されたらしい。
………一方、未だに本線系にて予備扱いながらも在籍中という6001F。きっと晩年の5309Fのような扱いになり、定期運用は既に失ったのではなかろうか?
今後は静態保存への期待もとみに高まりそうだ。多分、7001Fに倣い中間車のモ6301、サ6101はいずれ廃車解体になろうが。うん。
………あとは6506、6803Fの動向も気掛かり。ただ6516Fは定期検査だけのようで、車体も美しく塗り直されたようだ。こちらは、そろそろ営業運用復帰だろう。
一方、日車豊川の近くでは真新しい9513、9514Fの目撃情報も相次いでおり、先述の2編成の置き換えが済めば、取り敢えずは一段落とみられます。近々にも愛知機関区からDD200型+ヨ8000形がお迎えに来る?? なぜ、車掌車がわざわざ名鉄大江駅まで両端に連結されるのかはよく分からないが。
・追伸(6/20)………6008、6052Fは昨夜遅くに舞木検査場から大江駅へ回送。解体の途に向かいました。本当に長い間の活躍ありがとう。これで、名鉄6000系のうち第9次車に続いて、第2次車と第10次車も全滅しました。
なお、6516Fは運用に復帰しています。
また、3529Fは大規模リニューアルされてワンマン改造中らしい。残存6000系の淘汰用として三河線にでも入るのか? あるいは西尾線とか羽島線辺りのワンマン化でも予定かな?
日車豊川付近では、9515、9108Fの目撃情報もあるようで、早ければ今月内にも甲種輸送??