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全館輻射熱冷暖房住宅システムの開発者・福地建装・代表取締役会長
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家づくりはアートなのか…北斗市~函館~東京

2006年09月04日 20時15分04秒 | Weblog
家の外観を見て、まさにあの家はアートだ!と言わしめる家があります。屋根の形がイルカのような形となり、壁がそのイルカを支えているように見えるのです。ブルーの壁は大海原をイメージしているものと思われます。また、西洋の宮殿のような家もあります。勾配のきつい緑色の瓦の屋根と、濃い茶色のカルチャーストーンと言われるレンガと白い壁のコントラストが、見る人を圧倒します。見た目にはいずれも住んでみたいと思う前に、芸術品のように思えます。

専門的な視野で見ると、外部の露出した部分があまりにも多すぎます。これは熱損失量が大きくなり、暑い家、寒い家の典型です。屋根の形が複雑で出隅と入隅が入り込んでおり、雪でも積もったら漏水のリスクを感じます。最初から見た目、更には芸術色を出そうと意識したからだと思われます。色使いも有機質の色は紫外線劣化が著しく頻繁なメンテナンスが必要なって参ります。家の外観に芸術性を意識しても、多くが自己満足に過ぎないのではないでしょうか。

ある東北地方の自治体の総合体育館は、建物の全体が曲線で描かれた生き物のように見えるのがあります。建築物を曲線で造り上げるには想像を絶する手間と費用がかかります。
バブル時の公共事業によく見られる建物です。同じ大きさの空間を造るのに何倍もの費用をかけるだけでなく、途方も無いメンテナンス費用が伴います。
住宅のような建築物をつくるのにアートを意識してのぞむのはリスクが多過ぎるのです。
家は、住む人の希望と敷地環境を考慮して設計を行ないますと、そこに自ずと個性が表現されます。住む人と作り手の感性が整合して独特な雰囲気を醸し出すのでしょう。

写真は今日9月4日、東京に移動するフライトの前に北斗市で開催している絵画展で撮りました。作品は上磯町の最後の教育長を勤められた田中さんの奥さまで、田中恵美子さんの描いたものですが「飛ぶ」と言うタイトルがついておりました。繊細ながらもダイナミックな画風で天空に力強く飛び立つ鳥の姿があります。地上には厳しい生存競争が垣間見えます。天空には想像を絶する嵐が待ち受けている事でしょう。それでも鳥達は大きな展望の見える天空に向かって飛び立って行きます。

この一枚の絵画から様々な世界が広がります。アートとは、見る人々に夢の世界を創造させる力が潜在しているのでしょう。アートとは、紫外線の心配も無く、台風の心配も無く、地震などの災害に耐え得る必要もなく、ただただ、見る人に夢と希望を持たせる想像力を与えるものでしょう。この「飛ぶ」と言うテーマの作品は田中さんが私のために描いてくれたとか……感謝感激です。私は東京行きの飛行機で天空を飛んで来ましたが…
ファースの家
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