毎朝更新の携帯ブログ

全館輻射熱冷暖房住宅システムの開発者・福地建装・代表取締役会長
福地脩悦の毎日更新の携帯ブログです。

断熱のメカニズム…東京~函館~北斗市

2006年09月14日 22時58分35秒 | Weblog
断熱材と言えばグラスウールが日本の住宅断熱の機軸となっており、約80%の日本の住宅がグラスウール断熱を行なっていると言う事です。ご承知のとおりグラスウール断熱材は、寝具のふとんと同じ作用で含んだ空気が断熱の役割を果たしております。
グラスウールに含んだ空気が静止する事で断熱となりますが、その静止する空気は乾燥していることが前提となります。一般的な断熱法ですが、乾燥した空気を静止させ、その空気がいつまで乾燥したままにしておけるかが課題です。

樹脂断熱材のスチレンフォームは気泡で形成されています。その気泡の中に炭酸ガスを閉じ込めておりますが、炭酸ガスは空気より熱を伝え難いために、同じ厚さならグラスウールより断熱性能が高くなります。しかし、気泡からガスが抜けると痩せて薄くなる場合があり、更に熱に弱いと言う課題もあります。硬いボード状になっているため、構造材の外側に貼り付ける「外張り断熱」に向いた断熱材です。

比較的、熱に強いと言われる樹脂断熱材にウレタンフォームがあります。ウレタンフォームは気泡の中にフロンガス(現在はオゾン層を破壊しないフロンを使用)を閉じ込めております。熱に強いのですが火炎に敏感でとても燃え易いのが難点です。また、閉じ込めたフロンガスの沸点(気体から液体に変化する温度)が氷点下20度程度と言われるものもあり、それ以下になると極端に断熱効果が劣ってしまうものあります。

いずれの断熱材も一長一短があるのですが、その特性上、グラスウール断熱は必然的に内断熱となり、樹脂断熱は外張り断熱となり易いのです。温暖地においてエアコンを頻繁に入り切りする住宅は内断熱が向いていると言われているのは、日射熱を蓄熱させ難いため、エアコン負荷を軽減すると言う理由です。しかし、冬の寒い時には日射熱を蓄熱して暖房貢献させる外張り断熱の効果が低くなります。

理屈の上では寒さを断ずると言う事は暑さをも断ずる事になります。しかし、内部で発生した熱や侵入した日射熱は逃げて行きません。温暖地の住宅断熱には、充分な夏場対応が不可欠となります。

今日の北海道は13度と肌寒く、新潟、東京から戻り、いっそう寒さを強く感じます。
写真は、今日14日、ファース本部の本社で行なわれているFAS検査員試験講習の一こまで、後ろが向かって左から高知県から参加した㈲照和建設の西村昌康専務、山形県㈲創・夢空間の花等正明社長、高知県、シュウハウス工業㈱の西山慎太郎担当、前が照和建設、山本竜二工事部長と弊社、研究開発室の岩山係長です。
今日は徹底して断熱のメカニズムを勉強を…明日は全員、合格する事でしょう。今夜、呑みすぎなければ…

ファースの家
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震度7の大震災とは…長岡市~川口町~南魚沼市~東京

2006年09月13日 21時08分26秒 | Weblog
中越大震災から間もなく2年目を迎えますが、特定の地域が震度7の大震災の被災を受ける確率は、数百年の一度の割合なのだそうです。震度7、地球が割れるのではと思えるようなゴーン!と言う不気味な轟音から始まり、下から突き上げる強烈な縦揺れに続き、ジェットコースターのような横、縦、混合の大揺れが続きます。数十秒の揺れた時間の長い事…ようやく揺れが治まり、気を許した瞬間に二度目の揺れが来ます。
その恐怖の地震が不定期な時間間隔で襲って来ます。

私達、ファース・グループの建築したファースの家が震度7、この中越大震災の激震地だった川口町を中心に60棟近くも建築されておりました。私も震災後、間もないうちに被災地を訪問しましたが、想像をはるかに超える状況に言葉を逸する気持ちでした。
突然に襲った震度7の縦揺れとは、500リッターの電気温水器が20センチ以上も飛び上がり、付近にあった架台に角を乗り上げて転倒する様を目の当たりにしました。
つまり、あの重量の電気温水器が20センチ以上も飛び上がったと言う事になります。

家の中にある温水器が飛び上がると言う事は、家そのものがそれだけの衝撃を受けている事になるのですが、その家の中に居る人達の恐怖感を想像する事が出来ると思われます。
私が被災地を訪れた時も時折、小さな余震が続いておりました。突然、襲って来る余震に、あっ!地震ですね…と言ったら、こんなものは地震などでない、自分たちを襲った地震は地球が真っ二つに割れるように感じる地震だった言います。
最後に、口では表現できません…体験したものしか解らない恐怖です…

ファースの家は特別な密着強度に拘った変性ウレタンで、シームレス状に家全体を包んでしまいます。元々、乾燥や多湿の外部環境の影響を受けない事を目的に構築した、樹脂による現場発泡のシームレス工法でした。そのため木材の収縮に追随するために強度を優先して処方したのがエアライトと言う断熱、気密材です。高価な原料を使用し、吹き付け施工にも手間がかかりますが絶対の強度を有しております。構造体をバスケットボールのような強くて柔らく固めるため、転がしても壊れないくらいと言われていました。

今回の中越大震災で温水器が転倒したファースの家の被害は、その温水器転倒以外の被害を受けませんでした。家は人の生命、財産を護るもの…その家が人の生命を押し潰して…ファースの家は、高価な樹脂にこだわり、生命と財産をしっかり護る事が出来ました。

写真は震災見舞い以来、二年ぶりに訪れた、中越大地震の震源地、川口町のファース工務店の小宮山建築事務所さんで撮りましたが、被災の混乱期を乗り越えて皆さんが表情に穏やかさを取り戻っておりました。
写真は、前が社長の小宮山正久さん、向かって右から社長の息子さんで専務の奥さんで小宮山かおりさん、設計担当の小林和子さん、お客様担当の斉藤友規さんとファース本部、東京事務所の中島です。
被災地の中心に位置する小宮山建築事務所は、建築業と言うより被災者の救援活動を優先した活動をしてきたようです。

この後に訪問した六日町のファース工務店の山口建築工業さんも、小宮山建築事務所さん同様に震災復旧に際し、商売けなど一切出さずに、ひたすら被災者救援に当たって来ました。この姿勢は今後の工務店経営者としての大きな糧になるものと思われます。
ファースの家
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尊敬される棟梁像…見附市~柏崎市~堀内町~長岡市

2006年09月12日 21時18分46秒 | Weblog
一頃まで棟梁送りと言う儀式が日本の各地に慣わしとして行なわれておりました。
これは、棟上式を終了した後の懇親会を終えたあとに、担当した棟梁さんに御礼品(米二表)とともに自宅にお送りする儀式です。
棟梁さんは、家全体をつくりあげる総元締めとして、大工工事だけでなく、基礎から左官、瓦、内装仕上げ、建具にいたる全てを仕切って家づくりの総責任者であった時期がありました。

当然、竣工した家を育てる総指揮も棟梁さんに委ねられます。そのため棟梁は、匠の技だけでなく多くの職人達の信頼を一心に集め、人望が厚く人間性の伴った人格者であり、多くの方々から尊敬される人物でもありました。建主さんは、その信頼できる棟梁さんが自分の家を手掛けてくれる時期まで根気強く待ったと言います。

上棟式では、その棟梁さんに担当して戴いた事を感謝し、その御礼として米二表(地域によっては海産物などと異なる場合もある)を豊穣して礼を尽したと言われております。
何処の地域にも、名棟梁を言われる方が存在し、その棟梁さんの腕前は天下一品であり、常に謙虚で誰からも尊敬される人物だったようです。どんなに持て囃されても決して驕らず、厳しくとも愛情を持って弟子達を育て、伝来の匠の技と家づくりの技能を継承させて参りました。日本の家づくりは、このような貴重な文化と歴史を積み重ねて来たのです。

今日は、新潟県内のファース工務店を訪問しましたが、見附市の橋本技建さんは地域見附市にフィットした雰囲気の家づくりに特化されておりました。また、柏崎市の石口工務店さんと堀内町の大久保建築事務所さんは、木材を主体とした伝統文化を大切にされておられました。

写真は、柏崎市の石口工務店を訪問して撮りましたが、向かって左から専務の石口裕基さん、裕基さんのお父さんで代表取締役会長の石口武男さん、私の隣が販売代理店、ラック㈱の開発主任、山田優一さんです。

石口工務店さんは、使用する木材を出来るだけヒバの無垢材を使用する事で独自の家づくりにこだわりを持っておられました。つくる家にたいして、真心と魂を込める工夫が感じられます。柏崎の石口さんも、堀内の大久保さんも、棟梁送りの儀式を見て育った大工さん経営者です。時代が変わりましたが、尊敬される棟梁像を意識しておられました。
今日は終始、小雨に降られた一日でしたが、日本の伝統文化の一端を垣間見た気がします。

ファースの家
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いの一番と家づくり…新潟~長岡

2006年09月11日 21時15分49秒 | Weblog
「いの一番」と言う事は、とにかく一番、最初に行なう行動の事である事は確かです。どうして「い」の「一番」なのかを調べてみますと、我々が行なっている家づくりに大きな関わりがある事が解りました。
木造の軸組み工法で新築現場に運ばれる切り込みの済んだ木材に「いろはにほへと」と言う平仮名と「123456」の数字が書かれているのを誰もが目にした事があると思われます。今はプレカットで切り込みをする場合が多くなり、ローマ字のスペルが並ぶようになり、少し味気ない気がします。

10年以上も前の木造在来軸組み構造の小屋裏を覗きますと、小屋組みの木材に、この「いろはに」と「1234」の組み合わせ記号が記入してあります。
「いの一番」の「い」は、いろはの「い」で平仮名の最初の文字です。
「一番」は数字の一番で、ともに最初の文字ですが、土台の上に最初に建て上げる柱の番号が「い一」と言う事になります。さしずめ大黒柱がこの「い一」と言う事になるのが通常です。この中心となる「いの一番」の柱に大梁が食い込み、その大梁に小梁を突いてネタ受け材となり、家の骨組みが出来上がってまいります。

以前にもご紹介いたしましたが五重塔は、真ん中の一本の大黒柱に、四方に登り隅梁がかかり、四本の隅柱でこの隅登り梁を受けます。この上に四隅の隅柱の内側に二重目の隅柱が建って、五段重なり五重の塔となります。真ん中の大黒柱が「いの一番」と言う事になるのでしょう。姫路城は二本の大黒柱が天守閣の床まで貫いており、その二本の大柱に大梁がかかり、四隅の登り梁が食い込んで、五重の塔と同じ要領で構築されています。
姫路城は「いの一番」と「いの二番」かも知れません…

このように我々の先人達がつくった神業的な技能、技術は、神秘的な感じさえ覚えます。
今日は新潟県のファース工務店さんを二社、訪問させて戴きました。
岩舟郡荒川町のヤマダホームさんと、新潟市内の馬場工務店さんです。
二社とも古来からの木造建築の技能に拘る工務店さんです。
写真は、ヤマダホーム㈱社長の山田浩之さんと、奥さまでお客様担当の山田恵美(めぐみ)さんです。自然乾燥させる大量の木材置き場で撮りました。

今日も工務店さんから多くを学びました。今朝の大雨も上がり、長岡市に移動して来ました。明日は長岡市を中心とした工務店訪問をします…
ファースの家
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雨漏りトラブルは関係者、全員のストレスに…北斗市~函館~東京~新潟

2006年09月10日 19時20分45秒 | Weblog
工務店は嵐の翌朝の電話の音にある種の恐怖感を覚えるものです。
雨漏りに対するクレーム電話が連続する事があるからです。電話を受ける方もさる事ながら、電話をかける方のストレスもまたそれ以上のものなのでしょう。
雨漏りトラブルは、お施主さんと工務店の双方が大きな負担となるものです。

平成12年から施行された品確法に瑕疵担保責任と言う法律が出来ました。
これは竣工までに雨漏りが発生する要因があった場合、その要因をつくった施工者側が責任を負うように規定されました。竣工してから10年間、施工者は発生した雨漏りに責任を負う事が義務されたのです。雨漏りの殆どが施工時の瑕疵(トラブルの要因)によるものですから、施工者側の責任は免れません。

私自身がつくった家も以前は、この雨漏り事故に見舞われて右往左往したものでした。
特に、強い風が伴う嵐の時の雨漏りは、何処から漏っているかを特定するのがとても困難なのです。風の方向で雨漏りが発生したりしなかったりするからです。また、屋根からの雨漏りより、外壁や下屋などの入り組んだ部分からの方が多く、この場合の雨漏り箇所の特定がいっそう難しくなります。

私達は数年前から、完全に雨漏りのしない施工法を確立して実施しております。ファース本部のハウジング事業部では、粘着性のアクリルシートを要所、要所に使用してコーキングやシールなどの線や点ではなく面を完全に覆ってしまう方法です。この方法を実施してから雨漏りトラブルが皆無となりファース・グループの工務店さんにも指導しております。

このようなハードも大切ですが施工時においては、現場に携わるものが工期や天気になどに気を取られている場合が多く、雨漏り時の関係者のストレスまで気が及ばないものです。しかし、雨漏り事故の対応は、断熱材の取替え、仕上げ材の取替え、住んでいる人へ迷惑や施工する側の負担を考えると、万全の意識をもって施工に当たるべきです。

今日は小雨23度の函館を飛び立って、厳しい残暑で34度の東京に移動して、新幹線で雨で30度の新潟にきました。北の国から東京へ、そして気候風土の異なるに日本海側に移動しましたが、暑さを一番感じるのは、湿度の高い新潟でした。

写真は今日10日日曜日の夕方の新潟駅です。
新潟は雨ですが風がついていないため、雨漏りになり難そうです。
暑さを我慢できても雨漏りに我慢など出来ませんから、絶対に雨漏りのしない家をつくらなければなりません。
今日は日曜日なのでさすが質問メールがないようで…
ファースの家
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巧みの技とデジタル整合と敷地調査について…北斗市

2006年09月09日 18時10分45秒 | Weblog
現在、使用されている家庭用の電気機器の殆どにマイコンが使用されております。
テレビや音響機器は勿論、炊事、洗濯、掃除の電気機器の100%にマイコンが使用されています。
家づくりにおいても木材の切込みがプレカットで為されるようになり、マイコン制御の切り込み機械で正確にカッティングされるようになりました。
ファースの家も家中を空気循環をさせたり、湿気を制御したり、換気や排気、吸気などの作業をマイコン制御で行なっております。

マイコン制御とは、スイッチを押して機器を稼動させると言う信号を送ると、その信号を受け取った基盤に組み込まれたCPU(中央演算装置)が即座に計算して、まず、その信号が正しい信号かどうかを判断するのだそうです。稼動せよ、言う信号も、雷や稲妻、電気スパークなどのノイズで不正確な信号も氾濫しているのだそうです。
まず、誤作動を起こさせないと言う事なのでしょう。
S社のエレベーター事故はこの信号のチェック機能が甘かった事で発生したと言われています。

稼動した後、今度は、その機器が正常かつ安全に稼動しているかを監視し続けます。
機器が想定外の温度になった時、想定以上の電流が流れた時、機器に想定外の負荷がかかった時などは、躊躇なく機器を停止させる指示を与えます。機器の殆どが、スイッチ部分の信号を送る装置、その信号を演算して指示を与える装置、さらにその指示に基づいて仕事をする装置によって構成されています。更にその全体の装置稼動をプログラムした計算ソフトが司令塔となり一体となって機器機能が為されます。

写真はファースの家の空調キッドは、まさにデジタル装置で稼動しています。そのキッドのソフト点検にファース本部本社を神奈川から訪れてくれた、向かって右からケーデーエスの倉島氏、私の隣が花家氏、そして弊社研究開発室の岩山と函館駅の構内で撮りました。

今日は敷地調査の情報もお伝えします。
日頃から親交があり私のこのブログにリンクしている、松田行政書士さんが行なっているユニークな仕事についてご紹介を致します。
一生一代の家づくりを行なうのに、家を建てる敷地調査が不十分だったために、後日、様々なトラブルに見舞われるケースが結構多いものです。当社も以前、そのようなミスを冒したものです。現在は松田行政事務所さんに事前調査をお願いしているため、そのようなトラブルは皆無となりました。是非、その内容をご紹介いたしたいと思います。
松田さんのブログを見たら弊社の浅田(私の日程管理と経理を担当)が写っていますが彼は現在、ファースの家を新築中です。松田さんのブログは敷地環境調査ここををクリックして勉強してください。
ファースの家
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考える、思うだけなら富士山でも買える…北斗市

2006年09月08日 22時45分48秒 | Weblog
様々な経営セミナーや自己啓発セミナーなどが各地で開催されています。
自分の在り方や経営の基本を知ることが、自己向上のための絶対条件となるからです。
しかし、そのような研修を受講しておられる方に多く見られるのは「考える、思う」と言う言葉が頻繁に出てくる事です。
何事も考え、思う事から始まるのですから当然なのですが、思考が行動に繋がらなければ何の成果も得られません。

理論、理屈を語るには、それを語れる根拠が必要です。
工務店経営には何と言っても、その工務店がどのような家を造れるかが大きな要素となります。
経営理論をどんなに熱っぽく語っても、その工務店が造った家で住んだ人と家づくりに携わった人々が本当に幸福になっていますか…企業経営とは何か…儲けるだけが経営でありません。
特に工務店経営は建主さんの一生を左右する大事業を共にするのです。

住む人と関わる人を幸福にします…と、そのように言葉で言うだけは誰でも出来ます。
思考だけなら富士山でも我が物に出来ます。
建主さんの一生の事業に携わり、流れ作業で大量の家を供給して、住む人と関わる人を幸福に出来ますか…
家は竣工してからが本当の家づくりなのです。したがって量産して売るものでは断じてありません。
私達は思考するだけなく、ビジョン(目的)を思考して計画、方針を立て、アクション(実践)を起こし、ハッピー(成果)を得るのです。

社長力、経営力を問われますが工務店経営には現場力が最も優先されるべき事項でしょう。
30社近い協力業者さんを抱え、そこで働く職人は何十人もおり、生涯を委ねる建主さんが存在します。
この多くの人々との関わり方は全てが現場を通じて把握出来るのです。
一口に勉強、勉強と言っても現場の状況を掌握出来ていない経営者は先ず施工現場、営業現場を勉強すべきです。
理屈を聞くより、そこに居る人々の息遣いを肌で感じなければなりません。さしずめ工務店経営は「住む人と携わる人々を幸せにするため、住んでから満足する性能の持った住宅をつくり、皆と一緒に幸福になります」と言うところでしょう。

今日は、月刊ハウジング全国版の取材があり、私達、ファース・グループの現場に基づく基本理念を取材して戴きました。
写真は真ん中が取材クルーでライターの平沢ユカさん、カメラマンの野口和孝さんです。お二方も初対面でしたが、とても感じの良い爽やかな方々でした。
リクルート社の塩川さんと一緒に北海道北斗市のファース本部本社を訪れてくれました。

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モルタル壁の魅力…東京~函館~北斗市

2006年09月07日 21時01分15秒 | Weblog
モルタルの外壁が姿を消してから既に数十年の歳月が過ぎ去りました。しかし、あちこちでまたモルタルの外壁を目にするようになりました。
見飽きたサイディングでの外装に対して、異なる雰囲気のあるモルタルに興味を示したものと思われます。

北欧の現地では住宅の殆どがモルタルで仕上がっております。
しかも殆どのモルタルには白い、無機質系のリシンが吹き付けされております。
それでも一戸一戸の家に個性と雰囲気が醸し出されております。
家の外観は、華やかな彩(いろどり)よりも、シックに落ち着い重厚感などで個性と雰囲気をだす事が出来ますが、その方がいつまでも相慕われる外装になりそうです。

我国日本は先の大戦まで多くが木材の壁、下見板と言われた横張りの板壁でした。
戦後の成長期、防火性を考慮してモルタル壁が殆どの家づくりに採用されました。
モルタル壁は、この時の粗製乱造でクッラクや剥離崩壊などのトラブルが多発するようになり一気に衰退して行きました。
量産体制のために価格も安く、細い網ラスをホチキスのような頼りないタッカで止め、下地塗りと仕上げ塗りの二回仕上がりが殆どでした。安かろう悪かろうの典型であり、見る見るうちにモルタルの信頼性を逸して行きました。

モルタルは網ラスをリッコツと言われる3ミリ位の鉄棒で押さえ、そのリッコツをU釘で挟みつけて止めます。それに下地塗り、中塗りの際、柔らかいうちに、さらに細い網ラスを押し込み、その乾燥後に仕上げを行います。
表面仕上げは出来るだけ無機質系のリシンがフィットしております。価格も高級なサイディングと対比なく、クラックもなく半永久的な耐久性を保持します。

世界を旅すると解かるのですが、黄色や青や緑、紫などとカラフルな色をした家は日本独特なものです。カラフルなのを悪いとは言いませんが、どうしても軽く感じてしまいます。
写真は先月に訪問した岡山県倉敷市の林建設さんが建てた、モルタルのファースの家です。林建設さんは全ての新築物件がモルタル仕上げです。

さて今日、7日は蒸し暑い東京から北海道北斗市の本社に移動して来ました。
カラット爽やか北海道…
でもこれから相談メールの回答をします。
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都心の老舗工務店…東京

2006年09月06日 20時17分26秒 | Weblog
地域に密着して何代も工務店経営を継続出来ていると言う事は、その工務店経営者がいつでも誠実な仕事を実直に行なっている事に他なりません。
バブルと言う忌まわしい時期があり、自分のキャパシティーを超えた経営を行なった経営者は次々と淘汰されて行きました。現在、この時期に工務店として存在して居ること事態が賞賛に値します。

私もそうでしたが工務店を創業するには意外と簡単です。
大工さんが現場で家づくりを行ないますが、一人では難しいので仲間をつくります。
一人が二人になり、二人が三人、四人となって工務店と姿を変えて行きます。
しかし、その工務店を様々な時代背景の中で継続し続ける事の方がはるかに至難の事であると思われます。

私も含め、創業者などは、言われるようなたいそうな志しを持って創業する事など殆どありません。
生活のために働き、自分の生活維持と仲間を失いたくない事だけのために懸命に頑張っているうちに、いつの間にか気付かないうちに現在の工務店に至っているのです。
松下幸之助さん、本田宗一郎さんなど名高い経営者はたくさんおりますが、創業時から現在に伝わるような思想を持って経営にあたっていたのではありません。
彼らも最初は必死に生きるために行なった経営が、形が出来て来てから初めて本当の経営を意識して行くようになります。

松下幸之助さんや本田宗一郎さんが上手く出来たので、そのとおりに行なえば成功するなどと言う事は絶対にありません。哲学や思想を学ぶ事が出来ても人格や人柄、家族や取り巻きなど、周りの環境、それに時代背景が異なるのですから…

地域密着の工務店経営の本当の経営資源は、その経営者そのものなのです。
売り上げ額と利益だけに着眼し、釣ったユーザーさんに餌を与えないビルダーも多くあります。しかし、このような工務店経営者は自然と市場から淘汰されて行く事でしょう。

次世代に勝ち残るその工務店は、経営者自身が多くの情報を持ち、技術、技能を凝縮してお客さまに提供する…
自分に厳しく、人様に優しい人柄や人望を集める人格者である…
このような工務店経営者を誰もが見離すことなどありません。

今日は、東京都心の山手線の内側、文京区で100年に及ぶ老舗工務店を経営する、ファース工務店の味方建築㈱を東京事務所の中島と一緒に訪問致しました。写真は、東京ドームの近くにあるファースの家で、専務のご自宅ですが、中島と私のとなりが専務の味方心也さん、奥さんの朋子さんです。
社長のお父さんは現在も現役バリバリですが、いずれ専務の味方さんが四代目を継承する事になります。
また、既に五代目の香太ちゃんが存在し、味方建築安泰です…

今日、秋篠宮妃殿下の紀子さまが男のお世継ぎを出産されました。皇室に限らず、我々、工務店経営者も創った工務店を後継者に継承させる事が、建築した家に対する生涯メンテナンスを担保する事になるのでしょう。
ファースの家
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ウーマンパワーの家づくり…東京

2006年09月05日 21時51分56秒 | Weblog
オール電化(デンカ)である前に、カカア殿下であれ!…カカア殿下に離婚無し!
いつか、このブログでも事例をご紹介致しました。
家の中で活動する時間は圧倒的に女性の方が多いのです。
特に普通の家庭生活では、主婦が家事の一切を行なうのが一般的です。

奥様がいつも機嫌よく過ごしている家庭は必然的に和やかな雰囲気になり易いのです。
家づくりの計画段階から、奥さまが使い易いように平面プランを構築して行く事が自然のなり行きです。
夫が口を出すのは外構工事などのハード的な事などに絞った方が後々、面倒な事が起きにくいようです。
生活動線と言う言葉がありますが、家の中で動き回りやすい活動動線の事ですが、殆どが奥様が行なう、炊事、洗濯、掃除などの時に家族との活動動線が重ならないように、また能率的な動線になるようにするのがポイントとなります。

この家庭内の活動動線を最も理解しておられるのが、何と言っても当事者の女性の皆さん達です。
家づくりは決して男達だけの仕事でありません。
この計画段階から奥様達がもっとも活動し易くて、快適に過ごせる空間をレイアウト出来るのは同じ感性を持っているは同性の女性達だと思われます。
家づくりのプランナーには女性が果たす役割が非常大きくなります。

今日5日、東京で開催した受注研修会にも多数の女性の方々が参加されておられます。
写真は向かって左が、愛媛県の石川工務店、石川社長さんのご長女の森本香織さんと北海道網走市の山内建設、山内社長さんのご長女の山内範子さんです。
プランの作り方と建主さんとのレクチャー方法などをテーマに研修を行なっており、その飲み込みの速さには脱帽です。
研修後の懇親会でもやはりイニシアチブを持つのが、女性の方々です。

研修会も一方的にこちらから情報を押し付けるのではなく、彼女たちの実際の経験など、実践に臨んでいる状況を意見交換する事でいっそう、内容が充実します。
我々も彼女たちから得る思いや考え方に教えられる事が多くあるものです。

今日の東京は30℃を越す残暑が続いておりますが、暑さを吹き飛ばす女性パワーに圧倒される一日でした。
明日も研修は続きますが、彼女達が明日も主役になりそう…

ファースの家
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家づくりはアートなのか…北斗市~函館~東京

2006年09月04日 20時15分04秒 | Weblog
家の外観を見て、まさにあの家はアートだ!と言わしめる家があります。屋根の形がイルカのような形となり、壁がそのイルカを支えているように見えるのです。ブルーの壁は大海原をイメージしているものと思われます。また、西洋の宮殿のような家もあります。勾配のきつい緑色の瓦の屋根と、濃い茶色のカルチャーストーンと言われるレンガと白い壁のコントラストが、見る人を圧倒します。見た目にはいずれも住んでみたいと思う前に、芸術品のように思えます。

専門的な視野で見ると、外部の露出した部分があまりにも多すぎます。これは熱損失量が大きくなり、暑い家、寒い家の典型です。屋根の形が複雑で出隅と入隅が入り込んでおり、雪でも積もったら漏水のリスクを感じます。最初から見た目、更には芸術色を出そうと意識したからだと思われます。色使いも有機質の色は紫外線劣化が著しく頻繁なメンテナンスが必要なって参ります。家の外観に芸術性を意識しても、多くが自己満足に過ぎないのではないでしょうか。

ある東北地方の自治体の総合体育館は、建物の全体が曲線で描かれた生き物のように見えるのがあります。建築物を曲線で造り上げるには想像を絶する手間と費用がかかります。
バブル時の公共事業によく見られる建物です。同じ大きさの空間を造るのに何倍もの費用をかけるだけでなく、途方も無いメンテナンス費用が伴います。
住宅のような建築物をつくるのにアートを意識してのぞむのはリスクが多過ぎるのです。
家は、住む人の希望と敷地環境を考慮して設計を行ないますと、そこに自ずと個性が表現されます。住む人と作り手の感性が整合して独特な雰囲気を醸し出すのでしょう。

写真は今日9月4日、東京に移動するフライトの前に北斗市で開催している絵画展で撮りました。作品は上磯町の最後の教育長を勤められた田中さんの奥さまで、田中恵美子さんの描いたものですが「飛ぶ」と言うタイトルがついておりました。繊細ながらもダイナミックな画風で天空に力強く飛び立つ鳥の姿があります。地上には厳しい生存競争が垣間見えます。天空には想像を絶する嵐が待ち受けている事でしょう。それでも鳥達は大きな展望の見える天空に向かって飛び立って行きます。

この一枚の絵画から様々な世界が広がります。アートとは、見る人々に夢の世界を創造させる力が潜在しているのでしょう。アートとは、紫外線の心配も無く、台風の心配も無く、地震などの災害に耐え得る必要もなく、ただただ、見る人に夢と希望を持たせる想像力を与えるものでしょう。この「飛ぶ」と言うテーマの作品は田中さんが私のために描いてくれたとか……感謝感激です。私は東京行きの飛行機で天空を飛んで来ましたが…
ファースの家
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少年犯罪の背景とは…釧路~札幌~函館~北斗市

2006年09月02日 18時17分24秒 | Weblog
釧路空港の二階のラウンジから外を眺めていたら、くわえタバコのおっさんが奥方とおぼしきおばさんと一緒に歩いて来て、空港入り口でタバコをポイット捨てるのです。一緒に居たおばさんもは咎める事も無く平然としてロビーに入って来ました。
その後から中学生くらいの年齢の男の子が二人で何やら楽しそうに話しながらやってきました。二人とも派手なシャツと引きずるようなパンツ姿で今風の少年達です。
やおら、ノンデリカシー夫婦のとっさんが捨てた煙の上がっているタバコに気付き、爪先で消して近くにある灰皿に捨てました。直ぐ近くに灰皿があったのです…

搭乗者待合室に入ったら、テレビで昨今、頻繁に起きている子供が親を殺害する事件特集が放映されており、コメンテーターと言われる方々が口を揃えて唱えているのが「社会環境の無機質化」と言う事になります。社会状況がデジタル化してしまい、人々が他人に対する関心が希薄なり、結果として子供との触れ合いが少なくなり、愛情表現が上手にできず、子供たちが機械化されていると言う事です。しかし……

事件が発生すると多くの場合、その事件の背景が語られます。
内容の殆どが社会状況が要因とされるのが多いのです。事件が起きて、その要因が社会背景だとして結論付けている限り、全く再発防止策など出来ない事でしょう。
事件の背景は社会環境でなく、その事件ごとに異なった事情、状況が要因となっているのです。つまり社会環境などではなくあなた自身、自分自身の問題なのだと思えるのです。

テレビで語るコメンテーターも現在の社会環境の中で暮らしています。自分には無関係と言えるでしょうか。明日は我が身…自分の行いを今一度、見直してみましょう。私も含めて…
釧路空港で見た常識の欠如したトッサン夫婦のポイ捨てタバコを、何の違和感もなく灰皿に捨てた少年達…間違いを犯した少数の少年のために、あのさりげない行動の出来る少年達をも一緒には出来ません。ポイ捨てトッサン夫婦はこの先の日本を支えるわけでありませんし期待もしていません。あの、笑顔の素敵な少年達にこの日本を託すのです。
日本は良い国になりますよ…日本の家づくりも良くなりそう…

少年たちの心地よい行動と笑顔に心晴れ晴れと…
写真は今朝9月2日土曜日、北の大地の釧路空港です。
見渡す限りの地平線が続きます。
北海道の移動は飛行機を札幌で乗り換えて移動です。澄み切った北海道の青空を快適フライトでした。
北海道はデッカイゾー…明日は日曜日、人並みに過ごそうかな…
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家族のコラボレーション…札幌~釧路

2006年09月01日 20時36分42秒 | Weblog
家族だけがチームワークを組んで工務店経営を行っているところが多くあります。
家族経営は、肉親だけに我が侭がでたり、甘えがあったりで他人のチームワークと異なって課題も多いのですが、方向性を見出せば大きな活力となります。

写真は釧路のファース工務店の伊藤建設で、網走の山内建設さんについで道内2番目にファースに加盟された工務店さんです。まだまだ未熟だったファース展開初期の工務店さんですが網走の山内さんと伊藤さんには、本当にファース本部と一体になって様々な場面で協力をして戴いて参りました。山内建設さんも伊藤建設さんも典型的な家族経営を行っている工務店さんです。私の隣から社長の伊藤義昭さん、ご子息で専務の奥さんの明子さんとお孫さんの綾香ちゃん、専務の健二くんです。リンクしてある伊藤健二君のブログを読んでください。伊藤ご一家のバランスの取れたチームワークがとても良く解ります。

コラボレーションとは「協同作業」と言う意味ですが、家族経営にありがちな、なーなーのうちに自分がしなくとも誰かが行なうだろうと言う漠然とした経営になるものです。
一人一人のポジショニングを弁えると、他人どうしの経営より家族だけに協同作業がスムーズに進むものです。根源に必要なのが家族愛と言う事になります。家族に支えられているいると言う自らの存在に気付き、その上で自らの役割をしっかりと果す事です。

伊藤建設さんも社長さんが現場で自らが職人さんと一緒になって指揮をとり、専務の健二君が奥さんの明子さんと一緒になって、営業に繋がるお客様担当を実践し、社長の奥様が財務を担うチームワークをつくっておられました。とかく苦労の伴う工務店経営ですが、その悲哀も、喜びも、家族一緒に分かち合っておられます。

この伊藤建設さん訪問の後に、釧路市愛国のファース工務店である村上建築工房さんを訪ねましたが、村上さんも奥さんと絶妙なコンビネーションで小規模ながら地域に密着した工務店経営を行っておりました。工務店経営は規模の大小に関係なく、関わるものどおしが、ともに苦労と感激を分け合う事の大切を実感する訪問でした。今日の訪問も工務店の経営指導のつもりでしたが、私自身が多くを学び取る一日だったようです。

残暑の厳しい本州と異なり道東の釧路は日暮れも早く夕方の6時には真っ暗となり、気温も冷え込んで参ります。釧路のホテルに入ったら今夜も相談メールが多く届いています。ひとつの相談メールに回答しながらも、家づくりの奥深さを今更ながら感ずるのですが…
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