長野県軽井沢町で若い大学生たち15名の命を奪ったスキーバス転落事故から1週間たった。
毎日テレビや新聞のニュースで見聞きし、本当に悲しく気の毒で関係家族の心情を考えるとやり切れない気持ちだ。
今日の新聞に県警の捜査でブレーキの故障はなくギアはニュートラル状態だったことが判明したとあった。
私は国家公務員を28歳で退官後、自動車学校の教官を35年間定年まで勤めた。
その間普通車(MT、AT)、大型一種(トラック)、大型二種(バス)、大型自動二輪(インストラクター)教育派遣で青免教育(警察官専門の免許パトカー等)の教官として指導に従事した。
大型バス指導ではいろいろな思い出がある。
バス高速教習指導でのこと、30歳の教習生が一般道路を30分運転、後、三郷インターより常磐高速道へ。
谷和原のSAで休憩後、桜土浦まで速度は80km~100km。しばらくすると右、左と蛇行して通行帯の白線を踏みながら修正しているので私が「随分ふらついているな!どうした?」と聞くと、額とトハンドルを握る手は汗でかなり緊張している様子。
私は徐々に速度を落とさせ次のインターで出るよう指示して100kmから80kmにダウンさせ、ギアをハイトップからトップに入れるようにと言ったが、教習生は焦ってニュートラルで高速のまま速度は落ちずまごついたので、私が横から補助ハンドルをしながらギアをダウンした。
教習生は病気ではなくただ大型バスゆえの緊張のあまりだった。
帰路は私が運転しながらいろいろ指導した思い出がある。
自分だけではなく、大事な命を預かるバスの運転は緊張するものだが、注意の上に注意を重ねて欲しいと切に思う。