温かみのある山吹に似た黄色の花を咲かせる「ヤマブキソウ」。林の木陰にあって、そこだけともしびが灯ったように明るくなる。同じ科のクサノオウとはずいぶん雰囲気の異なる素敵な花である。
(2020-03 高尾山)
ヤマブキソウの基本情報
学名:Chelidonium japonicum
和名:ヤマブキソウ(山吹草) その他の名前:クサヤマブキ
科名 / 属名:ケシ科 / クサノオウ属
特徴
ヤマブキソウはやや湿った明るい落葉樹林に見られる多年草で、低木のヤマブキに似た山吹色の花を咲かせます。イチリンソウやニリンソウと交じって、春に芽生え、夏から初秋には地上部が枯れて休眠します。
根元にある葉の間から高さ30cm前後の花茎を立て、先端に直径3~5cmの花を1~3輪つけます。花弁は通常4枚です。雌しべは細長く、花後にアブラナの実を細長くしたような形になります。葉は5~8枚の小葉からなる羽状複葉で、葉質は薄く葉脈がくぼんでしわになっています。葉が細いホソバヤマブキソウ(Chelidonium japonicum f. lanceolatum)や、細かい切れ込みが入るセリバヤマブキソウ(C. japonicum f. dissectum)などがあります。
東アジアから朝鮮半島、北米大陸に、外見が似た植物が数種あり、同じように栽培されています。
基本データ
園芸分類 草花,山野草
形態 多年草 原産地 日本列島(本州、四国、九州)
草丈/樹高 30cm前後 開花期 4月~5月
花色 黄 栽培難易度(1~5)
耐寒性 強い 耐暑性 普通
特性・用途 落葉性,耐寒性が強い,日陰でも育つ