野の花 庭の花

野の花や山の花は心を慰めてくれます。庭園に咲き誇る花は心をはなやかにしてくれます。

金色の光が集まって波打っているようなキンポウゲ(20-074)

2020年05月15日 08時33分47秒 | 

金色に輝く「キンポウゲ」が群生していた。風が吹くと、そこだけ金色の光が集まって波打っているようだった。道端にリュウキンカのように光り輝く花がふつうに生えているので驚く。葉の形からウマノアシガタとも呼ばれる。俳句の世界でもよく歌われる。「金鳳花風吹くたびに黄を加ヘ 飯田龍太」。

(2020-04 川崎市 道端) 

「キンポウゲ」

ウマノアシガタ Ranunculus japonicus Thunb. (キンポウゲ科 キンポウゲ属)
 ウマノアシガタは北海道南西部以南の日本全国から朝鮮・中国に分布する多年生草本。水田のあぜ道、適度に湿った路傍などに普通に生育する。全体に毛が多い。
 野に咲くウマノアシガタは春の光に輝いている。ウマノアシガタというよりも、別名のキンポウゲ(金鳳花)の方が、この光り輝く花のイメージによく似合っている。花弁に光沢があるのがこの仲間の特徴の1つである。ウマノアシガタという名前は、根生葉が馬の足に似ているというのであるが、さっぱりわからない。馬の足をじっくりと観察しなければならない。
 キンポウゲの仲間には有毒植物が多く、ウマノアシガタも有毒である。

 

金鳳華 の例句 

あるけばきんぽうげすわればきんぽうげ 種田山頭火 草木塔
きんぽうげこの地たづぬる神ありて 角川源義
きんぽうげまだ珍らしき日の清み 細見綾子 桃は八重
きんぽうげハモニカは子を俯向かす 岡本眸
きんぽうげ午が夕日を踏んで来る 細見綾子
きんぽうげ川波霧を押しひらく 飯田龍太
きんぽうげ野にこけて音あらざりし 岡井省二 夏炉
きんぽうげ響灘潮あぐるなり 岡井省二 前後
きんぽうげ馬に面魂なんど 平畑静塔
たがやしの埋みてありし金鳳花 右城暮石 句集外 昭和十一年
だんだんに己かがやき金鳳華 中村汀女
ぬれるだけぬれてきたきんぽうげ 種田山頭火 草木塔
六月に入るきんぽうげ青き実を 山口青邨
切株の満面喜色きんぽうげ 鷹羽狩行
別の頃日きんぽうげ原をなす 岡井省二 有時
城址の記憶落窪と金鳳華 橋本多佳子
夕方の明るき花に金鳳華 星野立子
太宰府の畦道漬えきんぽうげ 山口青邨
女学生泣きに出てをり金鳳華 右城暮石 句集外 昭和三十五年
妻を得てまぶしく来りきんぽうげ(林徹氏結婚) 細見綾子
小町忌や堅田いちめんきんぽうげ 星野麥丘人
小町忌や捨田いちめんきんぽうげ 雨滴集 星野麥丘人
山坂やうまのあしがた右ひだり 雨滴集 星野麥丘人
島の陽の刻々強し金鳳華 中村汀女
川幅に水が窮屈きんぽうげ 岡本眸
我が背に咳の泡あり金鳳花 右城暮石 句集外 昭和二十二年
水ひいて畦縦横や金鳳華 原石鼎 花影
流速の嘆きひたすら金鳳華 岡本眸
湖見えて湖畔の遠さ金鳳華 及川貞 夕焼
熊野路のここにはじまる金鳳華 高浜年尾
燦々と愛してゐるかきんぽうげ 平井照敏 天上大風
臀並べたる女流らよ金鳳華 石田波郷
菜の花に咲かわりけり金鳳花 句空
葬具庫の扉の勝手開き きんぽうげ 伊丹三樹彦
走りたくなる日もありぬ金鳳華 亭午 星野麥丘人
農薬に負けぬ金色金鳳華 右城暮石 句集外 昭和六十一年
金鳳花蘇我につながる檜前道 松崎鉄之介
金鳳花踏絵も光さびにけり 水原秋櫻子 蓬壺
金鳳花風吹くたびに黄を加ヘ 飯田龍太
金鳳華午前のまぶた痙攣す 橋閒石 朱明
金鳳華咲き故郷の道そつくり 右城暮石 句集外 昭和四十九年
金鳳華宣長の母かつの墓 山田みづえ 手甲
金鳳華明りの谷の火宅かな 岡井省二 明野
金鳳華明日ゆく山は雲の中 飯田龍太
金鳳華昼しんかんと鉄路置き 岡本眸
金鳳華東なぞへに野は展け 大野林火 白幡南町 昭和二十九年
金鳳華汽車行きてまた時経たる 森澄雄
金鳳華照りて空しき天守かな 阿波野青畝
金鳳華神婢嬰児の墓に咲きぬ 山口誓子
黄がつよし帰郷一年きんぽうげ 右城暮石 散歩圏
黄は光る色一面の金鳳華 稲畑汀子
黄金花咲くごと佐渡はきんぽうげ 阿波野青畝


木の山吹とよく似た花を咲かせる「ヤマブキソウ」(20-073)

2020年05月15日 08時11分56秒 | 

木の山吹とよく似た花を咲かせる「ヤマブキソウ」。「クサヤマブキ」という別名は言い得て妙である。花の雰囲気は山吹よりもしとやかでシックだ。学名からみると日本固有種らしい。山吹色はぼくの好きな色で、山吹色のポロシャツが箪笥にたくさん用意されている。

(2020-04 川崎市 公園) 

 

 

「ヤマブキソウ」

ヤマブキソウの基本情報
学名:Chelidonium japonicum
和名:ヤマブキソウ(山吹草)  その他の名前:クサヤマブキ

ヤマブキソウはやや湿った明るい落葉樹林に見られる多年草で、低木のヤマブキに似た山吹色の花を咲かせます。イチリンソウやニリンソウと交じって、春に芽生え、夏から初秋には地上部が枯れて休眠します。
根元にある葉の間から高さ30cm前後の花茎を立て、先端に直径3~5cmの花を1~3輪つけます。花弁は通常4枚です。雌しべは細長く、花後にアブラナの実を細長くしたような形になります。葉は5~8枚の小葉からなる羽状複葉で、葉質は薄く葉脈がくぼんでしわになっています。葉が細いホソバヤマブキソウ(Chelidonium japonicum f. lanceolatum)や、細かい切れ込みが入るセリバヤマブキソウ(C. japonicum f. dissectum)などがあります。
東アジアから朝鮮半島、北米大陸に、外見が似た植物が数種あり、同じように栽培されています。

基本データ
園芸分類 草花,山野草
形態 多年草 原産地 日本列島(本州、四国、九州)
草丈/樹高 30cm前後 開花期 4月~5月
花色 黄 栽培難易度(1~5) 
耐寒性 強い 耐暑性 普通
特性・用途 落葉性,耐寒性が強い,日陰でも育つ


小型の美麗な紅朱紅のランとして有名な「カトレア・コッキネア」(蘭シリーズ 20-10)

2020年05月15日 07時41分13秒 | 

小型の美麗な紅朱紅のランとして有名な「カトレア・コッキネア」。「カトレア・コクシネア」とも呼ばれる。多くの品種の交配親として評判が高いらしい。シンプルな花の形がスマートで素敵だ。

(2020-02 東京都 神代植物公園) 

 

ラン「カトレア・コッキネア」


カトレア・コクシネア Cattleya coccinea(カトレア・コッキネアとも) はラン科植物の一つで洋ランとして栽培されるものの一つ。かつてはソフロニティス・コクシネア/コッキネア Sophronitis coccinea の名で知られ、カトレア類の交配親としても重視された。この種自身も小型の原種系洋ランの美麗種として人気がある。


元々はカトレアとは別属のソフロニティス属とされていたが、近年の分類体系の見直しの中で、この属そのものがカトレア属に吸収された形でこの名に変更されることとなった。しかし、旧名は今でもある程度は流通している。なお、かつて同属にはグランディフロラ S. grandiflora もあり、若干だが色が違うとしてむしろこちらがよく使われた時期もあるが、これはシノニムとしてコクシネアに統合されている。他に S. litaris、S. lowii、S. rossiterana もこの種のシノニムである。

小柄な植物体に比して大柄な花を着け、またその色が鮮やかな朱紅色であることが目を引く。そのため、この種自身が小型洋蘭の原種として栽培の対象になるだけでなく、品種改良においてこの色を生かすため、あるいは小柄な品種を作出するための交配親としても重視された。かつての名でソフロカトレア、ソフロレリオカトレアなど旧名の属名を付されたものの多くはこの種との交配品である。

特徴
植物本体は小柄で、草丈は6-9cm程度。匍匐茎を横に伸ばし、少し間を空けてバルブ(偽球茎)をつける。バルブは紡錘形で3-4cmで、先端に一枚の葉をつける。葉は深緑色、長楕円形で厚くて硬い角質、中肋でやや二つ折りになる。

花は秋から冬にかけて、バルブの先端、葉の基部の二つ折りになった部分の隙間から出て1-2輪を生じる。花は径4-6cm、全体に鮮やかな朱赤色で、唇弁にだけ黄色い筋模様がある。花被は平らに開き、外花被(萼片)は狭い楕円形だが側弁が幅広い卵形をしていてその間を覆うように広がるため、花全体としては丸く見える。唇弁は幅狭くて小さく、両端が内側に巻き込んで筒状になる。

分布と生育環境
ブラジルに分布し、サンパウロとサントスの海岸近くの標高1000m付近、雲霧林に生育する。半日陰の樹上に着生、あるいは岩上に着生する。

小型の美麗種として栽培される。塚本他(1956)では「朱紅色の美花が宝石のごとく(中略)形状整い、極めて可憐なことは数ある洋蘭の中でも希(後略)」と口を極めて褒めそやしている[1]。変異株としては黄花のものがある。

しかし、この種は交配親としても重要である。特にこの種の持つ朱紅色は旧カトレア属や周辺の属には他にあまり見られないものでもあり、色彩の改良をねらって用いられた。実際にこの種を親とする交配品種には鮮紅色や橙色など、他の系統には見られないこの色を受け継いだものが数多くある。それらはソフロカトレアなど、この属の名前の前半を受け継いで命名されたが、現在では所属の変更に応じて改名されている。


ピンクのカップ咲きのバラ「コティリオン」(薔薇シリーズ191)

2020年05月15日 07時24分20秒 | 

ピンクのカップ咲きのバラ「コティリオン」。中輪だがたくさんの花がつくので、華麗な印象を与える。どっしりとした存在感のあるバラだ。名前はコティリオンと英語読みしているが、もとはフランスの舞踊の名前なので、コティヨンが正しいだろう。

(2019-11 川崎市 生田緑地バラ苑) 

 

 

 

 

バラ「コティリオン」

コティヨン
系統 F フロリバンダ
咲く時期 四季咲き 

花の形 カップ咲き
花の色 ピンク, ラベンダー
花径
葉色 中輪
濃い緑
樹形 半直立性 樹高 0.8~1.5m 樹勢 普通
仕立て方 鉢植え向き 香り 中香 / 育てやすさ 普通
育成環境 日向を好む 育苗登録  実 
作出年 1999年 作出者 Keith W. Zary 作出国 アメリカ合衆国
品種親 実生 x Shocking Blue ブランド 

イメージ アンティーク; シック; 華やか; 優美; 優雅 撮影場所 
特徴 花付きよい, 多花性
コメント 株の充実度によって、花弁数が変わります。コンパクトで、鉢植えに向きます。ベランダなどでもよいでしょう。
名前の由来 文学・格言・芸術 : 名前はフランスの舞踊にちなみます。