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野の花 庭の花

野の花や山の花は心を慰めてくれます。庭園に咲き誇る花は心をはなやかにしてくれます。

ウサギの耳のような苞葉がかわいいフレンチ・ラベンダー(20-068)

2020年05月12日 10時14分33秒 | 

花穂の先につくウサギの耳のような苞葉がかわいいフレンチ・ラベンダー。葉をみるとたしかにラベンダーだが、紫の苞葉がハンカチのようにひらひらと合図を送っていて、つい和んでしまう。

(2020-05 川崎市 花壇) 

フレンチラベンダー
学名 Lavandula stoechas
英名French Lavender
科名 シソ科
属名 ラバンデュラ属
原産地 地中海沿岸

フレンチラベンダーの特徴
フレンチラベンダーの花はとても特徴的で、細く伸びた茎の先端に稲穂状に花が付きます。最大の特徴は花穂の先についた葉。葉だけれど緑色ではなく、紫色や白い色をしています。細長い花びらにも見えるこの葉。これは苞葉(ほうよう)と言い、花穂を守るために葉っぱが変異したものです。4枚ほどの苞葉が花穂の先端についており、ウサギの耳のようにも見えます。花色も豊富で、紫系、ピンク系、ブルー系、ホワイト系などがあります。香りはやや弱いですが、花が散った後も苞葉が残り、長い期間鑑賞できます。ドライフラワーにも向いています。ラベンダーの中では暑さに強く、耐寒性もあり丈夫です。蒸れに弱いので、花後に切り戻しをして風通し良く育てると、毎年楽しむことができます。

フレンチラベンダーの詳細情報
園芸分類 ハーブ
草丈・樹高 ~1m程度
耐寒性 強い
耐暑性 普通
花色 紫系、ピンク系、ブルー系、ホワイト系など
開花時期 5月~7月頃


「山吹にさす月ありて月うすし 水原秋櫻子 」(20-067)

2020年05月12日 09時27分28秒 | 

どこにでも咲いていて、目を楽しませてくれるヤマブキ。学名からも明らかにように、日本に古くから生えている伝統的な花であり、山吹色という名前も馴染みである。五弁の黄金色の花も強い印象を残す。太田道灌の「七重八重」の歌は有名だが、平安時代から歌われているという。俳句でもなじみの春の季語だ。「山吹にさす月ありて月うすし 水原秋櫻子 」。

(2020-04 川崎市 道端) 

ヤマブキ(山吹、棣棠、学名:Kerria japonica)は、バラ科ヤマブキ属(本種のみの一属一種)の落葉低木。黄金色に近い黄色の花をつける。春の季語。

学名はスコットランドの植物学者のウィリアム・カーに由来する。

特徴
低山の明るい林の木陰などに群生する。樹木ではあるが、茎は細く、柔らかい。背丈は1mから、せいぜい2m、立ち上がるが、先端はやや傾き、往々にして山腹では麓側に垂れる。地下に茎を横に伸ばし、群生する。葉は鋸歯がはっきりしていて、薄い。

晩春に鮮やかな黄色の花を多数つける。多数の雄蕊と5~8個の離生心皮がある。心皮は熟して分果になる。

北海道から九州まで分布し、国外では中国に産する。古くから親しまれた花で、庭に栽培される。花は一重のものと八重のものがあり、特に八重咲き品種(K. japonica f. plena)が好まれ、よく栽培される。一重のものは花弁は5枚。

 

山吹 の例句 

あるじよりかな女が見たし濃山吹 原石鼎 花影
うてな皆一重山吹果てにけり 阿波野青畝
かなしさよ白山吹と人はいふ 山口青邨
さ山吹ところどころに濃山吹 阿波野青畝
たそがれる窓を山吹退りゆく 篠原梵 年々去来の花 皿
ちぎり捨てあり山吹の花と葉と 波多野爽波
ひとむらの八重の山吹夜の膝 岡井省二 有時
ひねもすの石屑とぶや濃山吹 日野草城
ひらひらと日向山吹返り咲く 臼田亜浪 旅人 抄
ふと思ふ山吹のことその後のこと 岡本眸
むかばきに八重山吹の乱れけり 政岡子規 山吹
もらひ風なる山吹のゆれにけり 阿波野青畝
やはらかに落葉かさみて濃山吹 松村蒼石 雁
ゆく春の山吹活けしやどりかな 山口青邨
一亭に一客のかげ濃山吹 鷲谷七菜子 一盞
万葉の山吹ここに痩せてゐる(松瀬青々先生遺居にて二句) 細見綾子
仏壇の山吹散りし茶湯哉 政岡子規 山吹
傘さして山吹を折る小庭かな 河東碧梧桐
傘さして山吹提げて橋の上 政岡子規 山吹
八重ざくら八重やまぶきに黄泉の杖 松本たかし
再びの雨脚はやし葉山吹 富安風生
剪り立ての八重山吹の花の照 日野草城
卯の花を山吹のごと咲かしある 右城暮石 句集外 昭和六年
古井戸や山吹散つて魚遊ふ 政岡子規 山吹
吹きのびし山吹うつる潦 山口青邨
咲くときも白山吹のひそかなる 稲畑汀子
喉くびに山吹うすく匂ひけり 飯島晴子
四月十九日正午の濃山吹 星野立子
垣の山吹咲けばむしるよ行きずりに 臼田亜郎 定本亜浪句集
奥能登や山吹白く飯白し 前田普羅 能登蒼し
女人の山吹を挿す芭蕉像 山口青邨
子を叱る声やめたまへ葉山吹 石田勝彦 秋興
寺近くなりし坂道濃山吹 右城暮石 句集外 昭和五十七年
小町忌や八重山吹も散りにけり 山口青邨
少年の日の山吹と*あづち見ゆ 佐藤鬼房
山吹が山で咲きたる花まばら 細見綾子
山吹が金の窓枠嬰児の部屋 有馬朗人 母国
山吹と見ゆるガラスの曇哉 政岡子規 山吹
山吹にかはたれの雨しぶきけり 日野草城
山吹にさす月ありて月うすし 水原秋櫻子 殉教
山吹にしぶきたかぶる雪解滝 前田普羅 飛騨紬
山吹にすこしの風もなく暮れぬ 山口青邨
山吹に一降り雨や榜蔦刺舘 村山故郷
山吹に似合ひて川の流れたり 岡井省二 前後
山吹に古衣洗ふをとめ哉 政岡子規 山吹
山吹に大馬洗ふ男かな 村上鬼城
山吹に山の日ざしの惜みなく 清崎敏郎
山吹に干鰺の蠅通ふなり 清崎敏郎
山吹に張物乾く日は高し 政岡子規 山吹
山吹に暮春の風雨強からず 松本たかし
山吹に朝日のあたる万碧楼かな 日野草城
山吹に木瓜のまじりし垣根哉 政岡子規 山吹
山吹に枕とり出す仮寝かな 阿波野青畝
山吹に柳しだるゝ小池かな 政岡子規 山吹
山吹に洗ひ清めた日和来よ 細見綾子 桃は八重
山吹に照る月更けて月ばかり 水原秋櫻子 殉教
山吹に燃えて尽きたる屑火かな 政岡子規 山吹
山吹に留守かや障子すきたれど 阿波野青畝
山吹に色深みたる八重葎 飯田龍太
山吹に蝶吹き飛ばす嵐哉 政岡子規 山吹
山吹に雪解の水の青々し 政岡子規 山吹
山吹の*ろうかん千本年あらた 山口青邨
山吹のあを草むらに散り果てぬ 松村蒼石 寒鶯抄
山吹のかなしや雨に花たたみ 山口青邨
山吹のこぼるる蕗となりにけり 阿波野青畝
山吹のしだるるさまは離れみる 富安風生
山吹のただ一花だけ返り花 細見綾子
山吹のちるや布にも河原にも 政岡子規 山吹
山吹のつき出し枝へ花はしり 星野立子
山吹ののこらず咲いて霖雨かな 臼田亜郎 定本亜浪句集
山吹のほつれ毛のごとき一枝あり 山口青邨
山吹のもつれとけたる風ありぬ 山口青邨
山吹の一重の花の重なりぬ 高野素十
山吹の一重ばかりよ歌碑古りぬ 星野立子
山吹の三ひら二ひら名残かな 阿波野青畝
山吹の上にしだるゝ柳かな 政岡子規 山吹
山吹の上に家あり雪操居 政岡子規 山吹
山吹の下へはいるや鰌取 政岡子規 山吹
山吹の中に傾く万座径 前田普羅 春寒浅間山
山吹の中に引つ込む小牛哉 政岡子規 山吹
山吹の中に米つくよめ御かな 政岡子規 山吹
山吹の中に米つく女哉 政岡子規 山吹
山吹の中に顔出す臼のおと 政岡子規 山吹
山吹の中へわたすや丸木はし 政岡子規 山吹
山吹の二連三連うちゆるる 山口青邨
山吹の今が盛りの大原路を 高浜年尾
山吹の余花に卯の花くだし哉 政岡子規 五月雨
山吹の八重に漁師の妻姙む 右城暮石 句集外 昭和二十六年
山吹の八重の遅るる莟かな 後藤夜半 底紅
山吹の冷えつゝ黄なる月夜かな 渡邊水巴 富士
山吹の向ふの花は細かにて 高野素十
山吹の咲きそふ書庫の閉ざすまま 山口青邨
山吹の咲きそふ滝のみな女滝 山口青邨
山吹の咲きたる日々も行かしめつ(松瀬青々先生遺居にて二句) 細見綾子
山吹の咲くや武蔵の玉川に 政岡子規 山吹
山吹の咲く頃といふ約したし 細見綾子 桃は八重
山吹の咲く頃やまこ釣るゝ頃 高野素十
山吹の四五戸あつまり谷なせり 水原秋櫻子 蘆雁以後
山吹の垣うら白し小米花 政岡子規 小米花
山吹の垣にとなりはなかりけり 政岡子規 山吹
山吹の場所は生え抜き陶器市 平畑静塔
山吹の外向いて咲く垣根かな 政岡子規 山吹
山吹の姥に道問ふ女坂 角川源義
山吹の室咲見せよ卜師 政岡子規 室咲
山吹の山吹色す永平寺 右城暮石 句集外 昭和四十一年
山吹の岸も過ぎけり下り舟 政岡子規 山吹
山吹の岸も過ぎけり渡し舟 政岡子規 山吹
山吹の散りそめて皆散にけり 政岡子規 山吹
山吹の散るや盥の忘れ水 政岡子規 山吹
山吹の村に目青き宣教師 有馬朗人母国拾遺
山吹の枝の狼藉鯨幕 石田勝彦 雙杵
山吹の枝ひろがりて吹き立てる 高野素十
山吹の枝長過ぎし枕上み 細見綾子
山吹の檜垣ぬけ出し一枝かな 富安風生
山吹の歸花見る彼岸哉 政岡子規 後の彼岸
山吹の毎日散つて井浅し 政岡子規 山吹
山吹の水無月とこそ見えにけれ 政岡子規 水無月
山吹の流れ去りけり一しきり 政岡子規 山吹
山吹の溝に垂れたる垣根哉 政岡子規 山吹
山吹の濡れてひつゝく鎧かな 政岡子規 山吹
山吹の猿橋高く渡しけり 百合山羽公 樂土
山吹の白には昔語りなし 後藤夜半 底紅
山吹の白は騒がしからずして 後藤夜半 底紅
山吹の背戸口狭し鍋茶釜 政岡子規 山吹
山吹の花くふ馬を叱りけり 政岡子規 山吹
山吹の花さくまでの炉と云ひし 高野素十
山吹の花のうてなの緑かな 高野素十
山吹の花のこりたる山路かな 高野素十
山吹の花の二たすぢなるものも 高野素十
山吹の花の終りし籬にて 高野素十
山吹の花の鎖の幾垂も 山口青邨
山吹の花の雫やよべの雨 政岡子規 山吹
山吹の花の雫や宵の雨 政岡子規 山吹
山吹の花も葉もなき青さかな 渡邊白泉
山吹の花をつらねて枝かなし 山口青邨
山吹の花を渦巻く井堰かな 政岡子規 山吹
山吹の花咲き尋ねて居る 尾崎放哉 小豆島時代
山吹の花平らかに風うけて 高野素十
山吹の花散る池にひきがへる 細見綾子
山吹の花歸りさく彼岸かな 政岡子規 後の彼岸
山吹の花残りある滝茶店 右城暮石 句集外 昭和七年
山吹の花波寄する佐渡が墓 山口青邨
山吹の花流れよる芥かな 政岡子規 山吹
山吹の茎にみなぎり来し青さ 細見綾子 和語
山吹の落花をしきて客迎ふ 山口青邨
山吹の落花を重ねまこと濃し 山口青邨
山吹の落花石にも春は逝く 山口青邨
山吹の落葉し盡す露の川 飯田蛇笏 家郷の霧
山吹の葉の色したり雨蛙 右城暮石 声と声
山吹の蕾とがりて並びけり 山口青邨
山吹の蝶を見てゐて得度かな 飯田蛇笏 山廬集
山吹の裏返りては色うすし 山口青邨
山吹の返り花など無けれども 高野素十
山吹の野生えの里を汽車が越す 右城暮石 句集外 昭和十二年
山吹の雨に灯ともす隣かな 内藤鳴雪
山吹の雨やガラスの窓の外 政岡子規 山吹
山吹の雨を眺めて事しげく 山口青邨
山吹の雨水はけで映るなり 阿波野青畝
山吹の風はへだつる戸にあたる 山口青邨
山吹の黄の鮮らしや一夜寝し 橋本多佳子
山吹の黄をもて春を行かしめず 後藤比奈夫
山吹の黄を挾みゐる障子かな 波多野爽波
山吹の黄金とみどり空海忌 森澄雄
山吹は春の名残の一重かな 河東碧梧桐
山吹も菜の花も咲く小庭哉 政岡子規 山吹
山吹やいくら折つても同じ枝 政岡子規 山吹
山吹やいさゝか降りて沸(にえ)の付 齋藤玄 飛雪
山吹やいちにちの暇なしくづし 藤田湘子
山吹やこの世にありて男の身 藤田湘子
山吹やひつさげ通る竹箒 石田勝彦 秋興以後
山吹や一つ庵に釜二つ 石塚友二 磯風
山吹や三角の蕾一列に 政岡子規 山吹
山吹や人形かわく一むしろ 政岡子規 山吹
山吹や何がさはつて散りはじめ 政岡子規 山吹
山吹や八年泰き被爆の池 秋元不死男
山吹や公事に上りて借屋敷 政岡子規 山吹
山吹や凭るるにある古柱 上野泰
山吹や啄むごとく碑銘刻る 上田五千石『田園』補遺
山吹や実も葉もあらぬ愚痴話 石塚友二 光塵
山吹や寝雪の上の飛騨の径 前田普羅 飛騨紬
山吹や尋ねあたらぬ乳母が家 政岡子規 山吹
山吹や小鮒入れたる桶に散る 政岡子規 山吹
山吹や山水なれば流れ疾く 橋本多佳子
山吹や干消炭に艶も出て 上田五千石 森林
山吹や幼時の想ひ今熱き 相馬遷子 雪嶺
山吹や庫裡の暮しの音立てず 右城暮石 散歩圏
山吹や庭うちにして道祖神 石川桂郎 高蘆
山吹や折折はねる水の月 政岡子規 山吹
山吹や昼をあざむく夜半の月 前田普羅 春寒浅間山
山吹や暮れかねつうごく水馬 渡邊水巴 白日
山吹や暮れゆく水のとゞまらず 渡邊水巴 富士
山吹や月の戸叩く武者一騎 政岡子規 山吹
山吹や水うつくしき多摩の里 政岡子規 山吹
山吹や水にひたりし花の枝 政岡子規 山吹
山吹や水辺は古人偲ばしめ 上田五千石『天路』補遺
山吹や池に臨みて亭一つ 政岡子規 山吹
山吹や濛雨の中の奥座敷 富安風生
山吹や皇居の中に勤めもち 富安風生
山吹や老師九十の普茶料理 水原秋櫻子 殉教
山吹や花散り尽す水の上 政岡子規 山吹
山吹や荷をおろしたる蜆売 政岡子規 山吹
山吹や薪割る妻の一語勢 秋元不死男
山吹や藁屋を叩く武者一騎 政岡子規 山吹
山吹や酒断ちの日のつづきをり 秋元不死男
山吹や雨雲垂るゝ野のほとり 政岡子規 山吹
山吹や鶉飼ふたる市の家 政岡子規 山吹
山吹を一枝去来はいつも居ず 百合山羽公 樂土
山吹を三たびめぐつて蝶去りぬ 政岡子規 山吹
山吹を折りかへしつゝ耕せり 前田普羅 飛騨紬
山吹を折る音ならしあらし山 岡井省二 五劫集
山吹を踏んで驚く雀かな 政岡子規 山吹
山吹ノ返リ花アリ夏蜜柑 政岡子規 夏蜜柑
山吹流す岩門の彼方本流過ぐ 中村草田男
山路きて山吹白く顔黒し 政岡子規 山吹
川上へ山吹靡きなびくなり 松本たかし
工場の山吹散れば花火の黄 山口青邨
干傘に山吹散るや狭き庭 政岡子規 山吹
庭すこし荒れて好まし葉山吹 松本たかし
庭先の山吹を折る法事かな 政岡子規 山吹
愛でてゐる山吹膾けふ暮るる 森澄雄
撥ねものの一壺の仔細濃山吹 平畑静塔
故人のことこころに山吹八重となる 山口青邨
日あるうち越さむ峠の濃山吹 伊藤白潮
日を恋うてわが山吹も八重なりけり 橋閒石 卯
明治大帝立たせ給ヘり濃山吹 山口青邨
春信がゑがく山吹わが庭に 山口青邨
春風に野生え山吹株成さず 細見綾子 桃は八重
暮れてゆく猫間障子の濃山吹 山口青邨
杉垣に山吹咲ける裏戸哉 政岡子規 山吹
枝道に枝道折るるやまぶき草 石川桂郎 四温
桜散つて山吹咲きぬ御法事 政岡子規 散桜
梅林に山吹の茎艶々と 細見綾子
欽乃や山吹がくれ誰が誰 阿波野青畝
此頃は井出の山吹面白し 政岡子規 山吹
母あらば山吹明かく何言はん 細見綾子 桃は八重
比丘尼来て山吹折て帰りけり 政岡子規 山吹
水かふや山吹つゝく馬の鼻 政岡子規 山吹
水上へうつす歩みや濃山吹 杉田久女
水無月の山吹の花にたとふべし 政岡子規 水無月



流水に垂れてしづかや濃山吹 日野草城
渓々の山吹の咲く頃の四万 清崎敏郎
渓声に山吹芽ぐむ雑木原 飯田蛇笏 霊芝
温泉へ下駄はいて山はまだ山吹が一重 荻原井泉水
溺死人慰霊碑一基 島山吹 伊丹三樹彦
濃山吹 咲くわ咲くわの 屋敷神 伊丹三樹彦
濃山吹うかうかと春逝かしめし 後藤比奈夫
濃山吹なだれて桶屋明う居る 日野草城
濃山吹俄かに天のくらき時 川端茅舎
濃山吹廻りにぶりし水車 上村占魚 鮎
濃山吹春の長しとおもひけり 後藤夜半 底紅
濃山吹柱に凭れば肩にのる 下村槐太 天涯
濃山吹蝶蜂よぎるものは消ゆ 山口青邨
熱心に鯉を呼びをり濃山吹 佐藤鬼房
猿母子に一重山吹はらほろり 阿波野青畝
碑に山吹一枝走り出し 上野泰
秋風に咲く山吹や鏡立 渡邊水巴 白日
稀に鳴く溝の蛙か濃山吹 水原秋櫻子 蘆雁以後
立膝のとき山吹の昏れかかる 岡井省二 有時
竹垣や雨の山吹土に臥す 政岡子規 山吹
等閑に山吹咲ける名所かな 政岡子規 山吹
経文の金泥燦と濃山吹 秋元不死男
老眼や山吹の黄に黄なる蘂 松本たかし
肥積みに山吹もみぢちりそめぬ 飯田蛇笏 春蘭
背戸川の山吹散るや鍋茶釜 政岡子規 山吹
葉山吹それとおぼしき夜のあり 岡井省二 山色
葛飾の山吹の辺に赤子笑む(町山直由さん新居) 細見綾子
薬降る園や山吹咲き残る 政岡子規 薬の日
行く春の山吹散つて蝶白し 政岡子規 行く春
裏門や山吹提げて人戻る 政岡子規 山吹
誰へ咲くも一重山吹離山百戸 古沢太穂 捲かるる鴎
貧村の秋の山吹花咲きぬ 政岡子規 秋
路くらくなる山吹をむしりけり 大野林火 早桃 海風抄
路くらくなる山吹を彷りけり 大野林火 海門 昭和七年以前
連峰の雪日ごと見て濃山吹 松村蒼石 雁
鐘供養まづ日の当る濃山吹 飯田龍太
門内にかくれ坊やと濃山吹 星野立子
雨くらくかくて春ゆく葉山吹 富安風生
雨しとゞ山吹くづれよりかゝる 上村占魚 鮎
雨はこぶ南風の山吹ちりやまず 西島麦南 人音
雨晴れて山吹黄なる蕾哉 政岡子規 山吹
雨脚の舞つてゐるなり山吹に 清崎敏郎
音もなき男の出入り八重山吹 飯島晴子
風吹けば山吹乱れ乱れつつ 山口青邨
風吹て山吹さわぐ早瀬哉 政岡子規 山吹
風吹て山吹に灯のみだれ哉 政岡子規 山吹
風吹て山吹の垣定まらず 政岡子規 山吹
風吹て山吹蝶をはね返し 政岡子規 山吹
駒鳳凰山吹曇りつゞきけり 前田普羅 普羅句集
鳶烏闘ひ落ちぬ濃山吹 前田普羅 普羅句集
鶯に山吹ばかり横川みち 飯田蛇笏 山廬集
鷹と鳶闘ひ落ちぬ濃山吹 前田普羅 飛騨紬
黄が剥げし山吹の花籬より 高野素十

 


仮面のようにどこかユーモラスな「オンシディウム・プラニアブル」(蘭シリーズ 20-07)

2020年05月12日 08時29分43秒 | 

多くが樹上に着生するオンシディウム属の一つの「オンシディウム・プラニアブル」。褐色の花弁と黄色のリップがまがまがしい髑髏仮面のようで、どこかユーモラスだ。「プラニアブル」とは、リップが平たい状態を指している。

(2020-02 東京都 神代植物公園) 

 

 

Oncidium planilabre
Scientific Classification
Kingdom: Plantae
Division: Magnoliophyta
Class: Liliopsida
Order: Asparagales
Family:Orchidaceae
Subfamily: Epidendroideae
Tribe: Cymbidieae
SubTribe: Oncidiinae
Genus: Oncidium
Species: Onc. planilabre
Alliance:
Binomial name
Oncidium planilabre
Lindl. 1851

Oncidium planilabre is an epiphytic orchid from the genus Oncidium.

Contents[show]
DescriptionEdit
Plants blooms in the summer with many 2.5 cm wide flowers.

DistributionEdit
Plants are found growing in the tropical forest of Nicaragua, Panama and western Ecuador at elevations of 0 to 2500 meters.

CultureEdit
Grow in cool conditions with moderate to bright light. Water the plant right before the potting mix starts to dry. Plants should be potted in a well drain medium such as medium fir bark.

NamingEdit
Common name:The Flat-Lip Oncidium

 

 

 


ほとんど白に近いクリームベージュのバラ「グランド・プライズ」(薔薇シリーズ188)

2020年05月12日 07時15分48秒 | 

ほとんど白に近いクリームベージュのバラ「グランド・プライズ」。波状弁咲きの花弁が波打って繊細な趣をだす。橙色の花芯がアクセントになっている。「大賞受賞」という名前も自信たっぷりだが、実際にハーグ国際コンクール金賞受賞の成績を残している。

(2019-11 川崎市 生田緑地バラ苑) 

 

バラ「グランド・プライズ」品種名   グランド プライズ      Grand Prize     
系 統 F フロリバンダ
作出年 2003年  
作出国  アメリカ
作出者  Dr. Keith W. Zary
花 色   クリームベージュ
花 径 中大輪
香 り    微香
開花性  四季咲き
樹 形   半横張り性
樹 高   80cm~1.2m
樹 勢   強い

花弁の重ねは薄くてもウェーブのかかった花は豪華で見ごたえ充分です。
花が咲きすすむと、赤紫色のおしべが程よいアクセントをつけ、また趣の
異なる美しさをみせてくれます。ハーグ国際コンクール金賞受賞。 

交配親 Sunflare × Impatient


系統 F フロリバンダ
花色 クリーム
花形 波状弁咲き
花径 中大輪
芳香 ★★★☆☆中香
香質 ティー
ティー香 
開花 ★★★★☆四季咲き
樹高・伸長 1.0m
樹形 木立樹形 横張りタイプ