野の花 庭の花

野の花や山の花は心を慰めてくれます。庭園に咲き誇る花は心をはなやかにしてくれます。

馬酔木のような壺形の小さな白い花が可憐なドウダンツツジ(20-082)

2020年05月19日 10時01分10秒 | 

馬酔木のような壺形の小さな白い花が可憐なドウダンツツジ。秋には目の覚めるような真っ赤に紅葉で楽しませてくれる。もともとは日本の原産種で、垣根などに好まれて使われる。たしかに花は満天の星のようだ。「どうだん」の名は「とうだい」がなまったもので、古来宮中で使われた「灯台」の形と、ドウダンツツジの枝分かれの形が似ていることにようものだという。古くからあった品種であることをうかがわせる。俳句の世界では満天星と書いてどうだんと読むらしい。「どうだんの鈴の落花の石に鳴る 山口青邨」。

(2020-04 川崎市 道端) 

ドウダンツツジ

ドウダンツツジは春に咲く白い壺形のかわいらしい小花と、秋の紅葉(10月中旬から11月)がすばらしい、落葉性の花木です。葉が出る前に開花します。
日本原産ですが、現在、各地で栽培されているドウダンツツジは小葉の優良個体を選抜したものです。刈り込みに耐え、小枝が密に出るので、生け垣用として、戦後急速に全国に広まったものと考えられます。野生のドウダンツツジの多くは、栽培されている株よりも葉が大きく、枝の出方が粗めです。実際、各地に残るドウダンツツジの古木は葉が大きく、葉の幅が広い、野性のヒロハドウダンツツジ(Enkianthus perulatus f. japonicus)だと思われます。

基本データ
園芸分類 庭木・花木
形態 低木 原産地 日本(本州・四国・九州)、台湾
草丈/樹高 1~2m 開花期 4月中旬~5月上旬
花色 白 栽培難易度(1~5) 
耐寒性 強い 耐暑性 強い
特性・用途 落葉性,耐寒性が強い,生け垣向き,初心者でも育てやすい

 

満天星の花 の例句 
いつせいに咲き満天星の千の花 鷹羽狩行
どうだんにまじりて咲けるつつじかな 山口青邨
どうだんの紅見て仰ぐ山の雲 飯田龍太
どうだんの花がこぼるる石遅日 山口青邨
どうだんの鈴の落花の石に鳴る 山口青邨
子の声の花満天星や日の出前 齋藤玄 飛雪
揚羽またやすむ満天星若葉かな 岡井省二 明野
春めくとどうだん茜さしにけり 阿波野青畝
朝森に点き満天星の豆ラムプ 楠本憲吉 孤客
海老網を繰るや満天星の下 鈴木真砂女 夏帯
満天星に隠りし母をいつ見むや 石田波郷
満天星の鈴も更紗に染まるとは 後藤比奈夫
触れてみしどうだんの花かたきかな 星野立子
霧の禽満天星に瑠璃を点じけり 水原秋櫻子 玄魚


みごとな黄金色の花が目を射るコウホネ(20-081)

2020年05月19日 09時46分24秒 | 

森林公園の水場に咲いていた「コウホネ」。日本の固有種で、根茎が白く、骨のようにみえるために川骨とも呼ばれる。みごとな黄金色が目を射る。アイヌはこれをカパトとよび、地下茎をアク抜き・乾燥したものを保存食とし、水で戻して汁の実として利用したという。生薬にも漢方にも使われる。利尿や解熱の効果があるとか。

(2020-05 川崎市 公園) 

 

コウホネ [河骨]

花の色 黄
開花時期 6月 、 7月 、 8月 、 9月
花の特徴 水中から花茎を伸ばして5センチほどの黄色い花を1輪咲かせる。 5枚の花びらのように見えるものは萼である。 萼はやがて緑色になる。 萼の内側に爪のようなものがたくさんあるが、これが花びらである。 その内側にたくさんの雄しべがあり、真ん中に雌しべの柱頭が1つある。
葉の特徴 水上の葉は長さが20~30センチある楕円形で、艶がある。
実の特徴 花の後にできる実は洋ナシ状の液果(果皮が肉質で液汁が多い実)である。
その他 漢字では「川骨」とも書く。 太くて白い根茎が泥中に横たわり、それが骨のように見えるというのが名の由来である。 また、根茎は生薬で川骨(せんこつ)といい、強壮剤や止血剤とされる。 俳句の季語は夏である。 属名の Nuphar はアラビア語の「neufar(スイレン)」からきている。 種小名の japonicum は「日本の」という意味である。
生育地 山地の池沼や平地の川や池など
植物のタイプ 水生
大きさ・高さ 20~60センチ
分布 北海道から九州、 朝鮮半島
名前の読み こうほね
分類 スイレン科 コウホネ属
学名 Nuphar japonicum

 


いかにも胡蝶蘭らしい豪奢なラン「ファレノプシス・メモリア・アン・フェジェン」(蘭シリーズ 20-14)

2020年05月19日 08時12分35秒 | 

いかにも胡蝶蘭らしい豪奢なラン「ファレノプシス・メモリア・アン・フェジェン」。多くの品種の交配親になっているようだ。赤紫の花弁の中央の花芯のオレンジ色がよいアクセントになっている。

(2020-02 東京都 神代植物公園) 

 

 

 

 


渋いオレンジ色の大輪が咲くつるバラ「ロイヤル・サンセット」(薔薇シリーズ195)

2020年05月19日 07時36分50秒 | 

渋いオレンジ色の大輪が咲くつるバラ「ロイヤル・サンセット」。たしかに夕焼け色かもしれない。つるを這わせて、壁面を飾る大きな株になるらしい。豪奢なつるバラの品種だ。

(2019-11 川崎市 生田緑地バラ苑) 

バラ「ロイヤル・サンセット」

美しい色調と豊かな香りに加え豪華な大輪、優れた返り咲き性などで人気の高い品種です。ステムが長く伸長力旺盛なので植栽場所は壁面に限られますが、トゲも少なめで照葉も美しいので、場所さえ許せば挑戦してみたい。

植栽ポイント・仕立て方
初期成長が少し遅めですが、本来の樹勢は非常に強い品種です。伸長力が強く枝もクライミング・ローズらしく太くなります。ステムも長いため、壁面が最も有効な植栽場所です。返り咲きは多めですが、故に枝が曲がらないので広い場所へ植栽します。

品種名 ロイヤル サンセット
ローマ字 Royal Sunset
系統 クライミング (Cl)Climbing
咲き方 繰り返し咲き
香り 強香
花径 12㎝
樹高 5m
樹形図 3番
作出年 1960年
作出国 アメリカ
作出者 Dr. Dennison H. Morey