園芸種として花壇でどこでもみかけるバーベナ。華々しい色彩で、人目をひく。写真のは「ピンクパフェ」らしい。いかにもおいしそうだ。
(2020-04 川崎市 花壇)
バーベナには約250種の野生種があり、主に南北アメリカの熱帯から亜熱帯に分布していますが、日本にもクマツヅラ(Verbena officinalis)1種が自生しています。
花が少ない真夏の炎天下でも生育おう盛で、春から晩秋まで咲き続けます。本来多年草ですが、耐寒性がやや弱いことから、日本では園芸的に一年草として扱われる品種と、比較的耐寒性があって多年草となる品種とがあります。前者はタネで、後者はさし木でふやされています。3月から6月を中心にポット苗が出回り、さし木でふやす栄養繁殖系品種の多くにはラベルがついて、品種名が明記されています。
草姿は茎がやや立ち上がるものと、横へ横へとほふくするものとがあります。ほふく性のものは栄養繁殖系品種に多く、暑さ寒さに強く、育てやすいです。さらに、「タピアン」シリーズのようにコスモスの葉に似た細かく羽状に切れ込んだ葉をもつタイプ(「宿根バーベナ」または「テネラ」と呼ばれることがある)と、「花手毬」シリーズや‘ピンク・パフェ’のように葉に切れ込みが入らないタイプとがあります。また、リギダやボナリエンシス(サンジャクバーベナ)など高性種もあります。
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基本データ
園芸分類 草花
形態 一年草,多年草 原産地 南北アメリカの熱帯から亜熱帯
草丈/樹高 20~150cm(高性種を含む) 開花期 5月中旬~11月中旬
花色 白,赤,ピンク,紫,複色 栽培難易度(1~5)
耐寒性 弱い(一年草品種)~やや弱い(多年草品種) 耐暑性 普通(一年草品種)~強い(多年草品種)
特性・用途 開花期が長い,初心者でも育てやすい