キラキラと光る黄色の萼花弁が目を引く「ヒメリュウキンカ」。リュウキンカの小型版のようにみえるが、リュウキンカ属ではなくキンポウゲ属の花だ。春の初めのけなげな花にみえるが、実は強健で、多くの国で野生化しているという。
(2020-03 高尾山)
ヒメリュウキンカの基本情報
学名:Ranunculus ficaria
和名:ヒメリュウキンカ(姫立金花)
科名 / 属名:キンポウゲ科 / キンポウゲ属(ラナンキュラス属)
ヒメリュウキンカはイギリスやヨーロッパ大陸の山地の湿った草原や湖沼畔に生える、小型のキンポウゲの仲間です。リュウキンカの名を冠していますが、リュウキンカ属ではなく、キンポウゲ属の植物です。
夏に地上部がない夏眠性の植物で、地下に塊根がタコ足状に数本あります。秋が深まるころから芽を出し始め、冬の間も少しずつ芽を伸ばして葉を開きます。晩冬から早春には株はすでにロゼット状に広がり、中心に蕾を抱き始めているものもあります。春に次々と咲く黄色の6~8枚の花弁は萼花弁で、キラキラと太陽に輝かせながら開くさまは、あたかも小型のリュウキンカのようです。花が終わると結実し、晩春のころには小さな金平糖のようなタネをつけ、葉は次第に黄変して休眠に入ります。
基本は黄色の一重咲きですが、白花、バイカラー、八重咲きなど個体変異も多く、葉の形や斑入りなど葉の模様にも変化があり、多くの品種が生産され流通しています。非常に丈夫な植物であることも含め、世界中の愛好家に親しまれています。
基本データ
園芸分類 山野草
形態 多年草 原産地 イギリス、ヨーロッパ大陸
草丈/樹高 3~20cm 開花期 3月~5月上旬
花色 黄,白,山吹色
耐寒性 強い 耐暑性 強い
特性・用途 夏に休眠する,初心者でも育てやすい