野の花 庭の花

野の花や山の花は心を慰めてくれます。庭園に咲き誇る花は心をはなやかにしてくれます。

純度の高い黄色い大きな花が咲くヒメエニシダ

2020年05月30日 09時56分43秒 | 

純度の高い黄色い大きな花が咲くヒメエニシダ。エニシダの栽培種でよくみかける。まるで蝶が群れているかのようだ。

(2020-04 川崎市 花壇) 

 

エニシダとは

エニシダ属は常緑または落葉性の低木で、ヨーロッパ、北アフリカ、カナリア諸島、アジアに分布します。乾燥地で無駄に水分が奪われないよう葉は小さく、その分、緑色の枝でも光合成が行われます。和名のエニシダと呼ばれる種は、常緑性のCytisus scopariusを指します。5月から6月に鮮やかな黄色の花が、輝くように株を包みます。耐寒性もあり、やせ地でも育ちますが、寿命は10年ほどです。黄色の花に赤色の入ったホホベニエニシダは本種の園芸品種です。別種に真っ白な花をつけるシロバナエニシダがありますが、こちらは落葉低木です。

基本データ
園芸分類 庭木・花木
形態 低木 原産地 ヨーロッパ、北アフリカ、カナリア諸島、アジア
草丈/樹高 2~3m 開花期 5月~6月
花色 黄 栽培難易度(1~5) 
耐寒性 強い 耐暑性 強い
特性・用途 常緑性,初心者でも育てやすい


金色と白の花が揃って咲くので金銀花とも呼ばれるスイカズラ(20-103)

2020年05月30日 09時35分36秒 | 

金色と白の花が揃って咲くので金銀花とも呼ばれるスイカズラ。どんなところにでもつるを伸ばして咲くので、驚かされることがある。甘い香りがするらしい。花をとって吸うと甘いので「吸い葛」と名付けられたという。英名ハニー・サックルも同じ意味だ。中国名は忍冬で、葉は枯れずに残って冬を忍ぶという意味らしい。俳句の世界ではすいかずらや忍冬の花で季語とされている。「呼べばすぐふりむくひとやすひかづら 桂信子 草影」は意味不明(笑)だが、忘れられない。

(2020-05 川崎市 道端) 

 

 

スイカズラ(吸葛)
半常緑つる性木本
北海道南端〜九州の山野や道端などに生える。よく分枝して茂る。主幹は灰褐色。枝には粗い毛が密生する。髄は早くなくなり、枝は中空になる。葉は対生。葉身は長さ3〜7cm、幅1〜3cmの長楕円形。縁は全縁で、先端はあまり尖らず、基部は切形または広いくさび形。表面は毛が少なく、裏面は多毛。冬になると内側に巻く。葉形は変異が多く、まれに粗く羽裂する葉もある。葉柄は3〜7mm、開出毛が密生する。枝先の葉腋に甘い芳香のある花を2個ずつつける。花ははじめ白色またはわずかに淡紅色をおびるが、しだいに黄色に変わる。花冠は唇形で長さ3〜4cm、細い花筒の先が唇状に大きく2裂する。上唇は4裂し、下唇は広線形。雄しべは5個、花柱は1個あり、花冠から長くつきでる。萼は5裂する。花柄は長さ約5mm。苞は葉状、長さ5〜20mmの卵形。小苞は長さ1.2〜2mmと微細。果実は液果。直径5〜6mmの球形で、2個ずつ並んでつく。9〜12月に黒く熟す。種子は暗褐色で、長さ約3mmの広楕円形。別名ニンドウ。花期は5〜7月。
冬芽は狭卵形。芽鱗は暗赤褐色で、先は圧着せずにそりかえる。(樹に咲く花)
学名は、Lonicera japonica
スイカズラ科スイカズラ属
よく似たハマニンドウは苞が長さ2〜3mmと小さく、葉柄など無毛、葉裏は粉白のものが多い。

 

忍冬の花 の例句
かまひなし墻を越えきしすひかづら 亭午 星野麥丘人
こみあげて笑ふつきぬきにんどう花 石川桂郎 高蘆
すひかづらもろとも藪を機械刈 佐藤鬼房
すひかづら採りきてわれに嗅げといふ 上田五千石『琥珀』補遺
なにごともきのふのごとし忍冬忌 星野麥丘人 2004年
にんどうの花のにほひや杜宇 木導
やぶさめや山路なほ咲くすひかづら 水原秋櫻子 磐梯
ウインドに希臘の壺と吸葛 燕雀 星野麥丘人
人死んですひかづら亦花ざくろ 弟子 星野麥丘人
呼べばすぐふりむくひとやすひかづら 桂信子 草影
徒刑場跡の切崖忍冬 佐藤鬼房
忍冬に眼薬売る裏家哉 政岡子規 忍冬の花
忍冬のこの色欲しや唇に 三橋鷹女
忍冬のだらだら咲きのはじまりぬ 寒食 星野麥丘人
忍冬のだらだら花や法師蝉 石田波郷
忍冬の紅濃しとのみ夜の日記 弟子 星野麥丘人
忍冬の花のこぼせる言葉かな 後藤比奈夫
忍冬の花の汀の昼のとき 岡井省二 五劫集
忍冬の花折りもちてほの暗し 後藤夜半 翠黛
忍冬の香を尋ばや金の蔓 中川乙由
忍冬二花づつのよき香り 高野素十
忍冬咲く故蜂にさゝれたる 高野素十
忍冬神の噴井を司る 阿波野青畝
忍冬綴れる門を久に出ず 松本たかし
桟道の欠け補はずすひかづら 上田五千石『天路』補遺
水分の雨の社のすひかづら 雨滴集 星野麥丘人
浜方の墓のまぼろしすひかづら 佐藤鬼房
浮いてゐる鳰が一つや忍冬忌 寒食 星野麥丘人
玉縄に昼のしぐれや忍冬忌 石塚友二 玉縄以後
町雀耳目にせざり忍冬忌 上田五千石 天路
百椿つぼみばかりや忍冬忌 森澄雄
蚊の声す忍冬の花の散るたびに 与謝蕪村
辞すときの夜空やはらか忍冬 草間時彦 中年
雨ぐせのはやにんどうに旅二日 石川桂郎 含羞
鵜つかひや忍冬咲いて昼の宿 河東碧梧桐


白い星型の花弁の末端が紅に染まる可憐なラン「デンドロビウム・アオヤマ」(蘭シリーズ 20-25)

2020年05月30日 08時59分24秒 | 

白い星型の花弁の末端が紅に染まる可憐なラン「デンドロビウム・アオヤマ」。セッコクをベースにして日本で作出された交配種らしい。花芯の紅色もいいアクセントになっている。

(2020-02 東京都 神代植物公園) 

 

 

デンドロビウム アオヤマ

全体が白の、星型の弁端にかすかにピンクが射す端正な
ラン、 デンドロビウム アオヤマ Dendrobium Aoyama。

セッコクを使った、日本人らしき人物の作出・登録ですが、
どのような人か分かりません。

ひょっとして、Vanda Memoria T. Iwasaki と献名された、
岩崎彌太郎の甥で旭硝子創業者の岩崎俊彌 (1881-1930) と
関係があるかもしれません。
新しいのかと思ったらとんでもなく、100年近く前の戦前の 
で、岩崎俊彌の存命中の作出になります。

配合は D. Aduncum × D. moniliforme (=セッコク)。
作出・登録 Iwasaki 1924年。

 


クリーミー・アプリコットの大輪のバラ「リッチフィールド・エンジェル」(薔薇シリーズ206)

2020年05月30日 07時11分07秒 | 

ほとんど白にみえるが、クリーミー・アプリコットの大輪のバラ「リッチフィールド・エンジェル」。ロゼット咲きの大輪が俯きかげんに咲くところは堂々とした落ち着きを示す。中世の天使ガブリエル像にちなんだ命名らしい。

(2019-11 川崎市 生田緑地バラ苑) 

 

バラ「リッチフィールド・エンジェル」

リッチフィールド エンジェル
Lichfield Angel

花が開くとカップ咲きに近いロゼット咲きになってゆきます。
クリーミーアプリコットのワックス状の外側の花弁が
小さな花弁を取り囲むように並びます。
咲き進むとドーム状になりクリーミー・ホワイトになってゆきます。
塊でみると、ほとんど白に見えます。
大きな丸みをおびたシュラブを形成し、
花はうつむき加減に咲き、素晴らしい風情をつくりだします。
ボーダーの中ではピンクや黄色の間に配置すると効果的です。
香りは軽めですが、一時的に強いクローブの香りがします。
名前は最近になって発見されたライムストーンに
8世紀ごろ彫刻されたパネルの名前に由来します。


品種名 リッチフィールド エンジェル
      Lichfield Angel
作出  2006年 イギリス David Austin
系統  S シュラブ
交配  実生 × 実生


系統 S シュラブ
花色 クリーミーアプリコット
花形 ロゼット咲き
花径 中大輪
芳香 ★★★☆☆中香
香質 
開花 ★★★★★完全四季咲き
樹高・伸長 1.3m
樹形 シュラブ樹形 普通タイプ
樹勢 ★★★★☆樹勢4