Friends of Valves 自作真空管アンプ

自作真空管アンプを中心にいろいろ載せていきたいと思います。

映像増幅管6DX8/ECL84

2023-06-10 18:16:38 | 真空管

かなり昔入手したものの、ずっと倉庫に仕舞っていた球で6DX8/ECL84という球があるのですが、この球は使えるのか、ちょっと気になって確認してみることにしました。確認といっても、公開されている規格表を見るだけですが。

写真の球は、Raytheon社のものですが、製造は日本製になります。球のつくりやロゴの書体から恐らくは松下製ではなかろうかと思います。

なぜこの球が気になったかというと、まず、5極管と3極管の複合管であるので、省スペースにアンプを組めること、また、5極管側はgmが約10,000μSと結構高く、高増幅率のアンプになりそうだというのが理由です。

実は、再度ダイナミックカップリングアンプを作ろうと考えており、最近よく使用しているアンプシャーシでは、どう考えても前段の球に複合管を用いないと真空管の本数が足りなく、また高いNFBを掛けようとすると増幅度も高い方が望ましく、何かいい球ないかな~と探していたところ、6DX8が倉庫に眠っているのを思い出したのでした。

規格表でこの球の用途を確認すると、3極管部はキードAGCや同期アンプなどどんな回路なかよくわからない用途ですが、恐らく映像機器向け、5極管部はビデオアンプとなっています。

また、5極管部は、プレートロスが結構大きく4Wもあり、小出力のパワー管としても使えそうです。実際ネットを検索すると出力管として使用している方もおられるようです。

欧州名のECL84といい、似たようなところで、ECL82/6BM8の小型版といったところでしょうか。

実際に音はまだ聞いたことがないですが、今度ダイナミックカップリングアンプを製作する際に使用してみたいと思います。

 

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旧ノグチPMF-20WS vs TANGO XE-20S

2023-06-04 11:11:21 | トランス

以前のブログで、旧ノグチトランスの出力10Wのシングル用出力トランス(おそらくPMF-10WS)の音がよかったというのを載せましたが、少し気になっていましたので、手持ちにある旧ノグチのPMF-20WSという20Wのユニバーサル出力トランスの周波数特性を測定してみました。

また、測定に当たり、以前測定していたTANGOのXE-20SとH-5Sの特性と比較してみました。

自作真空管アンプマニアならすでにご存じと思いますが、もうノグチトランスはなく、ゼネラルトランス販売株式会社という会社が事業を引き継いでおられます。

そしてこのゼネラルトランスのホームページをみると、出力トランス PMFシリーズ のところには、PMF-20WSは見当たらず、PMF-20WS2(以下、20WS2)という新機種がお目見えになっています。

20WS2の特性表は、ここから確認できます。早速アクセスすると、「旧PMF-20WSも製作可能です。」と記載があることから、まだ完全にPMF-20WSは廃盤になったわけではなさそうです。

では旧機種と何が違うのか確認してみると、トランスの2次側配線に”緑”の線が追加になっており、2.5kΩ時の動作で16Ωのスピーカに対応した巻線が追加になっているようです。2次側巻線が少し追加になったということなのでしょうか。

周波数特性の測定については、下記のような回路で試してみました。

どのトランスも、1次側5kΩ、2次側8Ωで計測しています。そのため、1次側には約5kΩの抵抗を追加し、インピーダンスの不整合が起こらないようにしています。もし、この5kΩを入れていなかったら、恐らくかなりフラットな特性になっていると思われます。また、回路図を見てのとおり1次側にはDCは流しておりません。

測定結果は下記のようになりました。

赤色の曲線が、PMF-20WSで、濃い青がTANGO XE-20S、薄い青が同H-5Sになります。測定結果のグラフは、1kHzの計測電圧を基準に正規化し0dBとしています。

PMF-20WSは、なかなか健闘しております。まず低域特性は、XE-20SよりもよくH-5Sよりほぼ同じか少し下がるかなという程度です。逆に案外、小さなくせにH-5Sの特性がよいことにびっくりします。

そして高域ですが、どのトランスも可聴帯域の20kHzよりもはるかに特性がよく、PMF-20WSで50‐60kHz、H-5Sで70‐80kHz、XE-20Sで100kHz以上となっていますが、XE-20Sは高域で少しふくらみがあります。

一方、PMF-20WSはなだらかに下がっていくタイプで、こちらの方が素直でよいのではと思います。また高域側でもH-5Sが健闘しており、小型なのにすごいトランスだということがわかります。

計測にあたり注意事項ですが、TANGOの2つのトランスの測定は、オシレータが変わる以前に測定したものなので、オシレータの特性でどう変化があるのかはわかりません。古いオシレータの場合は、内部抵抗が恐らくは600Ωほどあると思いますが、計測回路は同じです。

PMF-20WSについては、まだアンプに実装して音の確認はできておらず、どんな音色を奏でるかは分かっていませんが、特性結果からはかなり期待が持てそうです。

それほど値段は高くないのに、良い音だと確認できれば、どんどん利用した方がよいと思います。今後アンプを製作して音質の確認もしたいと思います。

 

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やっぱり健康が一番

2023-06-03 18:38:28 | 日記

実は先週、入院していました。入院といっても大した病気ではなく、腎臓に大きな結石が出来てしまったので、これを取り除くため入院したのでした。

最近は、医学の進歩で、昔なら開腹手術が必要な状況でも、背中に5㎜ぐらいの穴をあけた内視鏡手術で取り除くことが出来るようです。

しかし、もっと簡単な方法では、衝撃波を当てて石を割って砕いたのち、おしっこから流す方法もあります。私は過去に3回も結石が出来てしまい、都度、この衝撃波により石を割って取り除いていたのですが、今回は石が大きすぎて衝撃波ではだめで、内視鏡により取り除くこととなったのです。まだ大丈夫と思っていた石を放置したのが原因で、大きく成長してしまったのです。とほほ・・・

入院は5/28から6/1まででした。部屋は、807号室で真空管好きにはおなじみの番号です。

下記は、”807”と呼ばれる真空管です。無線機やアンプ他の用途に沢山使用されましたので、まだ市場には案外たくさん残っています。

 

本当は808の方が珍しい球なので、808号室の方がよかったのですが、まあでも幸先良さそうな予感がします。

手術は次の日なので、病院にあるカフェでくつろいでいます。

そして手術当日。手術は全身麻酔で、寝ている間に終わっていたので、何があったのか全くわかりません。

術後、別室で寝かされています。麻酔が覚めてから結果はどうか聞いたのですが、なんと残念なことに結石は取らずに途中でやめたらしいです。

理由は、思わぬ出血があったからだそう。この点は、事前に聞かされてはいたのですが、大きな病院ですし、まあ大丈夫だろうといわれたので受けてみたのですが・・・少しぐらいとってほしかった。

腎臓は血管の多い臓器で、場合により血が沢山出るそうです。今回は予想外に出たようなので、途中でやめてもらってよかったかも知れないのですが、折角腹に穴をあけたのになんと残念な結果!

病室では、しばらく腎瘻(じんろう)と尿管のチューブで動けない状態でしたが、血液の数値も落ち着き、術後2日目にようやくそれらを外してもらえました。

その後、手術した部分は痛くはないのですが、内視鏡を通した穴が開いていますので、しばらく体液が漏れ出ており、ガーゼを当ててさらにその上に紙おむつを巻いていましたが、腎瘻のチューブを外して2日程度で収まりました。

その間、看護師の皆さんには献身的に介護してもらい助かりましたが、今後、どうやって石をとるかしばらくは病院と相談になります。まだしばらく結石との格闘は続きそうです。

腎結石は大きくなるとややこしくなるので、小さいうちに除去した方がいいですね。

入院したらいつも思いますが、やっぱり健康が一番です!

 

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