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カナダのコールベッドメタン その2

2006-08-22 | ガス
コールベッドメタンの開発に際して、最も注意すべきことは水の処理のようです。素人は炭層中をボーリングしてガス溜りに当たると、メタンガスのみが噴出してくるように考えてしまいます。しかし実際のガス生産では多かれ少なかれ、水分を含んだガスが地上に取り出されるようです。利用するのは有機ガスだけですから、不要な水は必要ならば除害された後、排水として流すか、地中に戻されます。またむやみやたらと地層をドリリングして地下水の系態に悪影響を与えてもいけません。この様な状況や利害を整理して、環境に悪影響を与えないように開発、生産するための指針が決められています。

この指針はCBMに関わる利権者アドバイザー委員会(MAC)によって定められたもので、CBMを開発するガス石油会社、州政府そして最終利益者となる住民のいずれもが納得できるようになっているといいます。化石資源開発について長年の歴史と経験を持つアルバータ州では、この様な利害・利権の調整がうまく機能するものと考えられます。

アルバータ州政府は州内の化石燃料資源を重要な経済資源と位置づけています。中でもCBMを含むガス資源の重要度は増す一方です。2004年では2/3のドリリングがガス向けだったそうですが、2006年には3/4にその比率が上がっていることからも覗えます。2005年12月のガス販売高は544億円といいますから、年間では6000億円を超える産業です。アルバータ州の人口は318万人ですから、ガス関連産業が占める比重は大きなものがあるといえます。

この資源を独力で有効に活用しようというのが、これまでづっと続いてきたアルバータ州の政策と言えるのでしょう。

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