サイプレス

鬱病になり不安定な毎日。今は宝塚熱が再燃して、これがいい処方箋になっています。

海と大陸

2013年09月15日 | 映画
海と大陸


イタリアのシチリアからまだ離れた小さな島。

伝統的な生き方を守ろうとする老人とまだ自分の生きる道が見えない孫と

それをとりまく物語。


何年か前に、シチリア等に、アフリカなどからの多くの難民が押し寄せていて、

どう対処するかEUとして悩んでいる・・・というような記事を読んだ。

難民としてたどり着くことが出来ずに、命を落として岸に打ち上げられる人々の数も多いという。


そんな問題を抱えた島での話。

伝統的な漁師の生活に、誇りとそのルールで生きている祖父。

孫は、母が新しい生活を大陸でしたいという言葉にも、

祖父の言葉にも、自分自身が飛び込めずにいる。

そんなとき、不法入国をしようとする難民たちに出会う。

「おぼれているものは救う」のが漁師のルールだと、違法行為になる難民を救助する。

この中の難民を匿うことによって、彼らに内なる変化が・・・・。

南イタリアの明るい太陽と綺麗な海の開放感と対照的な閉塞感が島民にある。

その中での人間的な葛藤や共鳴。

ラストの孫が海へ船を漕ぎ出しているシーンは、なんだか

物理的に難民であるとかどうかではなく、みんなが難民なんだな・・・と、

思った映画でした。




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