天皇、皇后両陛下は17日午後、
東日本大震災の日米連携協議などのために来日したクリントン国務長官を私的なお茶に招き、皇居・御所で懇談された。
津波から、自分の命を守り抜いた子供たちがいる。
岩手県釜石市立の14の小中学校全校は、
校内にいた児童生徒約3千人全員が無事。
掛け替えのない命を救った独特の防災教育に注目したい。
釜石市で防災教育に携わってきた群馬大学の片田敏孝教授(災害社会工学)は
子どもたちに呼び掛け続けてきた。
ハザードマップを手に通学路の危険な場所を点検する片田敏孝・群馬大学教授と子供たち=岩手県釜石市
要点は三つ。
一つは
「その想定を信じるな」と教えた。
想定に頼れば、想定外の事態に対応できなくなるからだ。
二つ目は「その状況下で最善の避難行動を取ること」。
事前にどんな想定をしても、実際の津波は単純ではない。
三つ目は「率先避難者たれ」。
人のことは放って置いてもまず自分の命を全力で守ること。「必死で逃げる姿」が周囲への最大の警告になるからだ。