遠く三重県から、心のこもった味噌を南三陸町の皆さんへお届けしてきました!
(左から、小関勝也さん、筆者の祖父毋、ゆうき農園の森友喜さん)
今回の被災地視察は、ふんばろう宮城支部長の小関さんにガイド役をお願いして、三重県からいらした森さんに東京在住の筆者(久保久美)がお伴する形で、石巻、女川、南三陸町を訪問してきました。
森さんは三重県いなべ市で有機農法を取り入れた「ゆうき農園」を営んでいます。震災後、被災地の方々のために何かしたいとの思いから、「宮城白目」という大豆を取り寄せ、ゆうき農園で定期的に開催される「農業体験教室」を通じて苗を育てるところから味噌作りまで行いました。教室に参加者された方々の気持ちを被災地の皆さんに伝えられないかと、出来上がった味噌を南三陸町の仮設住宅で過ごされている方へ届けようと企画されました。
視察した12月9日は、前の晩に降った雪が残る悪路の移動でした。まず石巻市内をまわり門脇小学校へ。津波と火災、二重の被害の跡がそのまま残っていて、その惨状に心が痛みました。大川小学校へ着く頃には寒さも増していましたが、たくさんの方々が亡くなられた子どもたちを思いお参りをされていました。
森さんは東北を訪れるのが初めてとのことで、牡蠣を楽しみにされていました。小関さんの案内で、石巻渡波の牡蠣小屋で昼食。
(地元、万石浦の牡蠣はふっくらジューシーで絶品でした)
三陸の海沿いを通って南三陸町へ。7日に大きな地震があったばかりで心配していましたが、漁業などへの被害は無いようで安心しました。
筆者の祖父毋は古くから南三陸町(志津川)で鉄工関係の会社を営んでいて、今回の震災で大きな被害を受けました。自宅はまだ水に浸かったままです。祖父母が避難しているベイサイドアリーナ隣りの仮設住宅には40世帯の方々が入居されており、三重からの味噌を子どもたちからのクリスマスカードと一緒に一軒ずつ手渡しをしてきました。皆さん「寒いのに遠くからありがとう!」と笑顔で受け取ってくださり、三重の皆さんの気持ちもきちんとお届けすることができました。味の評判も上々で、本当によかったです。
(1軒ずつ訪問して味噌とメッセージカードを手渡しする森さん)
震災後、「絆」の大切さが注目されていますが、私もその大切さを実感しています。森さんとお会いするのは今回が二回目でしたが、私の高校時代の友人が三重へ嫁ぎ、森さんのゆうき農園で農業体験教室に参加したのがご縁で今回の支援が実現できました。筆者の母方の親戚が南三陸町に多いこともあり、震災後は支援の大切さ、ありがたみについても日々考えさせられます。大切なのは普段から多くの人とつながっていること。皆さんに助けられ、今年94歳、89歳になる祖父毋も元気でいます。
南三陸町へ行かれた際は、「ここへ回っていがいん」と祖父母が言っていますので、ぜひどうぞ!(久保久美)
(外道荘から見た袖浜の景色)