ふんばろう宮城プロジェクト

東日本大震災から発足した「ふんばろう東日本支援プロジェクト」公認団体として2013年4月から活動する復興支援プロジェクト

ホッキ漁が復活すれば雇用も増える

2013-11-25 16:53:50 | ふんばろうタイムズ
 約9カ月ぶりに訪れた山元町。平日の県道38号線は、防潮堤用の土砂を積んだダンプカーが数珠つなぎに往来していました。これだけのダンプカーが毎日通行すればアスファルトもデコボコに凹むだろうと思いながら、車を走らせると今年3月末で閉校となった山元町立中浜小学校の校舎が見えてきました。前回訪れた時とまったく変わらない姿で・・・。


 今回の支援は宮城県漁協山元支所運営委員会の岩佐敏副委員長を訪ね、磯浜漁港の作業用プレハブで使用する業務用ストーブを届けてきました。
 震災から1年後に建てられた作業プレハブには、漁師の方々が持ち寄った中古の石油ストーブで暖をとっていましたが、操業漁船も16台まで戻ったことや作業する漁師の方も増えてきたことから業務用の石油ストーブなど2台を支援させていただきました。以前この漁協で働いていた志小田恵子さん(かたくり舎織姫の会代表)が、「(寒さを)我慢すればいいっちゃ」という若手の漁師さんたちの姿を見て「何とか支援を」とふんばろう宮城のメンバーへつないでくれたのです。

※左が岩佐敏さん、志小田恵子さん
 宮城県南の漁業は三陸のリアス式海岸とは違い、養殖業にはあまり適さないため磯浜漁港では12月から翌年3月までホッキ漁、春先から7月まではさし網漁、9月から年末にかけて秋シャケの定置網漁が行われるのだそうです。震災前に約100名いた漁師の方々も現在は70名まで減ってしまいまったそうですが、ホッキ漁は従来の漁法だと1そうの船で最低2名は必要であることから、岩佐さんは「船も増えてきたし水揚げ量があがれば雇用も増えてくる」とホッキ漁の復活に期待を込めていました。

 地域で長年培ってきた産業が復旧、復興することで雇用が活性化し、町も元気を取り戻すのだと信じています。冬場の浜風は私たちの想像を超える寒さだと思いますが、少しでも作業部屋で暖をとっていただければと思います。

 ふんばろう宮城プロジェクトでは、全国の支援者からお預かりした支援金を原資に必要なところへ、必要なものを、必要な分だけ支援しています。被災された方々や地元産業の復旧のためにお役に立てればと考えています。(こせきかつや)