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【け】気になる言葉の辞書 P.17/54
いつも毎日新聞クロスワードサポート(気になる言葉の辞書)にお越し頂き、誠に
ありがとうございます。
●チコ情報/NHK番組「チコちゃんに叱られる」、林修情報/テレビ朝日・林修先
生の「ことば検定」、池上情報/池上彰氏のTV情報番組を参考にしたことを示す。
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【け】
▽蛍光灯(けいこうとう) = 投/人間を家電でたとえる使い方で、すぐには点灯しないところから反応の鈍い人を指す。LED照明器具」主流になり、将来、蛍光灯を知らない世代が現れるだろう。家電や機器を人間の例えにした言葉や事例は、昔、短気な人を「瞬間湯沸器」と言った。「ステレオタイプ」は、多くの人に浸透している固定観念や思い込みのこと。「テレコ」は、入れ違い・あべこべ。テープレコーダーに、A面とB面を間違えて入れてしまうこと。実はそれ以前から、「てれこ」は使われていた。「手を加える」という意味の「手入れこ」が変化した語。その元になったのが、歌舞伎で2つの異なる筋を一つにまとめ、関連をもたせて一幕おきに交互に展開することを「てれこ」と言った。
▽▽鶏鳴狗盗(けいめいくとう) = 鶏の鳴き真似で欺いたり、犬のようにこそ泥をする卑しい人。または、くだらない技能でも役に立つことがある例え。投/鶯(うぐいす)や鶏の鳴声・動物ものまねを芸とする江戸家猫八一門の芸人は、真面目な方です。
▽毛皮反対活動 = ミンク・ウサギ・タヌキ・キツネなどの毛皮や皮革が多数使われていることに対し、動物愛護団体がファッション業界や消費者に、動物が犠牲になっていることを認識させて別の素材を使うよう促す活動。
▽檄(げき) = ①古代中国では、役所が召集・説諭などを記して発行する文書をさした。②自分の主張などを強く訴え、多くの人々に賛同や決起をうながす文書。檄文。投/「檄を飛ばす」や励ましの意味に用いる言い方は誤用。文化庁の調査では、もはや「激励」の意味と捉える人が70%近くいて、いずれこの使い方も認められることになろう。
▽ゲゲゲの娘、レレレの娘、らららの娘 = ビッグネームを持つ漫画家の娘さん達が集合、爆笑トーク集の本(文藝春秋社発行)。「ゲゲゲの鬼太郎」水木しげるの次女・悦子氏。レレレのおじさん「天才バカボン」赤塚不二夫の長女・りえ子氏。らららは「鉄腕アトム」手塚治虫の長女・るみ子氏~歌詞「♪空をこえて~ラララ」。投/読んではいないが、面白そうだ。
▽下戸(げこ) = 笑い言葉 < 猫に小判、下戸にご飯。酒が飲めない人。対義語は、「上戸」(じょうこ・じょうご)。林修情報/下戸・上戸の「戸」とは、奈良時代の律令制における課税単位のことで、重い順に最上位の大戸(おおと・おおど)から上戸、中戸、下戸と定められ課税された。婚礼時に分け与えられる酒量もその順だったことから、転じて酒を良く飲む人を上戸(または大戸)、飲めない人を下戸と呼ぶようになった。▽ゲジゲジ = ①ムカデ綱(唇脚類)ゲジ目の節足動物の総称。蚰蜒(げじ)の俗称 ②忌み嫌われる人。「-野郎」 ③濃く太い眉。
▽戯作(げさく) = 江戸中期以降、主に江戸に発達した俗文学、特に小説類。読本(よみほん)・洒落本(しゃれぼん)・滑稽本(こっけいぼん)・人情本などの総称。
▽芥子玉(けしだま) = ケシの種のような細かい玉を散らした模様。豆絞りの一層細かいもので、手拭などの染模様にする。
▽ゲシュタルト = Gestalt・ドイツ語、部分の寄せ集めではなく、それらの総和以上の体制化された構造のこと。心理学の概念。
▽下手人(げしゅにん) = ①自ら手を下して人を殺した者。「-を挙げる」。②事件の張本人。
▽化粧塩 = 魚を姿焼きにするとき、焼き上がりを美しくしたり、焦げないようにしたりするのに尾や鰭(ひれ)などにまぶす塩。飾り塩。
▽ケセラセラ = ①なるようになるの意 ②1956(S31)年の米国映画「知りすぎていた男」(ヒッチコック監督)の主題歌。投/昔、見た映画で、ジェームズ・スチュアート、ドリス・デイ出演。スパイ・スナイパーが出てくるが、ヒッチコック流のお洒落でキレがよい映画だった。ケセラセラの言葉は、この映画やドリス・デイ、ペギー葉山などの歌によって今でも日本の高齢者の中に生きている。「なるようになる」「なんとかなるさ」のような使われ方がされている。まさしく、高齢者がいつまでも頑張れる歌かもしれない。trong>化粧塩(けしょうじお) = 魚を姿焼きにするとき、焼き上がりを美しくしたり、焦げないようにしたりするのに尾や鰭(ひれ)などにまぶす塩。飾り塩。
▽懸想(けそう) = 恋い慕うこと、異性に思いをかけること。求愛すること。「-立つ」
▽月下氷人(げっか・ひょうじん) = 「月下老人」と「氷人」との合成語。男女の縁をとりもつ人。仲人、媒妁人。(a)「月下老人」は、唐の韋固(いご)が月夜に逢った老人に、将来の妻を予言された故事から、男女の仲をとりもつ人。(b)「氷人」は、晋の令狐策 (れいこさく) が、ある夜、氷の上に立って氷の下の人と話した夢を見た。これを占いの名人・索紞 (さくたん) が媒酌をする前兆だと夢解きし、実際にそのとおりになったという故事から、同じく男女の仲をとりもつ人。
▽結跏趺坐(けっか・ふざ) = 「跏」は足の裏、「趺」は足の甲。足の表裏を結んで坐する意。如来(にょらい)または禅定修行の坐相。足背で左右それぞれの腿(もも)を押さえる形で2種ある。蓮華坐。
▽ケッヘル(モーツァルト) = ドイツ語・Köchelverzeichnis。オーストリアの音楽研究家ケッヘル(Ludwig von Köchel・1800-1877年)が、モーツァルトの全作品に年代順に付けた通し番号。略号は K. または K. V. 、ケッヒェル番号。投/楽曲の名称に、ケッヘル番号を付け加えて紹介する。バッハ(IOC会長ではないよ!)も、「バッハ作品番号」や「BWV」を付けている。昔はモーツアルトと習ったが、現在はモーツァルトと書いたり発声している。
▽ゲバラ = 中南米の革命家、アルゼンチン生れ、1928~1967年。キューバ革命に参加し、カストロ政権下で要職を歴任。ボリビアでゲリラ軍の指揮中に捕らえられて銃殺。投/昔は日本でも周りに、ゲバラに憧れた人が多かった。彼等は後期高齢者になり、今でも革命精神を忘れないで過ごしているのだろうか?チェ! チェ・ゲバラは愛称で、チェはスペイン語の親しみを表す方言。本名は、エルネスト・ゲバラ。
▽ゲリラ豪雨 = 集中豪雨の一種。正式な気象用語ではなく、突発的で天気予報による正確な予測が困難な局地的大雨を、軍事用語のゲリラ(奇襲を多用する非正規部隊)に例えた表現。従来から使用されていた集中豪雨といった言葉を、メディアが代用する形となった。
▽外連(けれん) = ①演劇演出用語。見た目本位の、俗受けをねらった演出・演技。早替り・宙乗り・水芸の類。②はったり。ごまかし。「外連味(み)」とは、俗受けをねらったいやらしさ。「外連味のない芸」。投/「可憐」と語感が似ているため、「外連」「外連味」をいい意味で取る人もいるが誤り。
▽元気印(-・じるし) = 外から見ても、明るく活動的で勢いのよいこと。投/死語とは言うものの、広辞苑に載っている。
▽眷顧(けんこ) = 特別に目をかけること。ひいき。愛顧。
▽源語(げんご) = 源氏物語の作品を言う。
▽元始、女性は太陽であった(げんし・-) = 平塚らいてう(雷鳥・らいちょう)、女性運動家。婦人の参政権運動に尽力。1886(M19)~1971(S46)年。第二次大戦後も女性解放・反戦平和運動に活躍。自伝「元始、女性は太陽であった」。雑誌「青鞜」(せいとう)創刊。発刊の辞が、「大昔、女性は太陽のような存在であった。自ら生き自ら輝いていた」「今、女性は月である。他に依って生き、他の光によって輝く、病人のような青白い顔の月である」~今の女性は自分の力で生きていないとして女性の解放を説き、女性の政治的・社会的自由確立のために活躍した。投/原始の間違いに注意。
▽ケンタウロス = Kentauros・ギリシア語。ギリシア神話で、上半身は人体、下半身は馬の形の怪物(半人半獣)。オリンピアのゼウス神殿の破風彫刻で知られる。投/射手座の射手(しゃしゅ)。今や星座やギリシャ神話より、コロナウイルスの別称?のほうが有名。
▽遣唐使(けんとうし) = 国際情勢や大陸文化を学ぶために、10数回にわたって日本から唐へ派遣された公式使節。大使・副使らふつう500~600人が数隻の船に分乗し、期間は2、3年を要した。唐末の戦乱のため、894(寛平6)年、菅原道真の提議により廃止。投/894年(平安時代)に廃止されたことにより、試験の暗記は「白紙(894)に戻す遣唐使」「道真が遣唐使廃止の世話・焼くよ(894)」と覚えた。唐の滅亡が近いとされ、常々台風などの船の難破・沈没なども多く、道真が危険と判断したため。
▽ケントウシ = 笑い言葉 < 具志堅用高は拳闘士。岸田首相は優柔不断のため、国会では「検討する」回答を繰り返し、「検討使」と揶揄されている。政界の“道真公”は現れないのか?
▽鍵盤(けんばん) = チコ情報/バッハ・ヘンデルの18世紀初頭は、ピアノの黒鍵(こっけん)は黒檀(こくたん)、白鍵(はっけん)は象牙でできており、現在の価格で1台が数千万円した。これでは金持ちしか弾けないので、19世紀には黒と白との素材を全く逆転した鍵が主流となった。20世紀に入るとアクリル樹脂が使われ、またまた黒白が逆転し元に戻され現在のデザインに至る。投/ピアノには、黒白(こくびゃく)を争う長いヒストリーがあったのだ。
▽原文ママ = 原文のままの引用のこと。文章の引用などにおいて、誤字や事実誤認と思われる記述が含まれている部分をあえて訂正せずに掲載する場合に、「ママ」と表示し原文をそのまま載せていることを明示する。江戸期の筆写本の時代からの習慣として見られる。投/書物やネット文章でも、「ママ」のルビを見つける。原文その”まま”の意味。今のご時世では、「マンマ」のほうが分かりやすいのでは。
▽権柄尽(けんぺい・ずく) = 権力にものを言わせて、事を行うこと。「-な態度」「-に物を言う」。投/岸田政権のように国会・国民の了解なしに、防衛費倍増・軍拡化、原発再開・原発新増設など、まさしく権柄尽・力尽(ちからずく)で行うのは民主主義の否定に繋がる。
▽建蔽率(けんぺいりつ) = 建築敷地面積に対する建築面積の割合。笑い言葉 < 投/投稿者の定義として「建蔽率の高い顔」とは→宝塚出身の鳳蘭(おおとりらん)のように、目・鼻・口のパーツが大きく(顔への占有率が高い)、目鼻立ちがハッキリしている顔のこと。
▽剣幕(けんまく) = 怒った恐ろしい顔つき・態度、険相。一説に、ケンアク(険悪)の連声から。
▽けんもほろろ = 無愛想に人の相談などを拒絶するさま。取りつくすべもないさま。「けん」も「ほろろ」もキジの鳴き声。それと「けんどん(慳貪)」を掛けたものか。「慳貪」とは、なさけ心のないこと。愛想がないこと。突慳貪(つっけんどん)。
▽原理主義(げんりしゅぎ) = ①キリスト教で、聖書は無謬であり、天地創造などの根本教義は文字通り真実であると信じ、神学・信仰にかかわる近代主義や合理主義を批判・排斥しようとする立場。1920年代以降、アメリカのプロテスタント諸派内におこる。②他の宗教や思想において、これと同様と見られる傾向についてもいう。根本主義、ファンダメンタリズム。
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「毎日新聞クロスワード」に出題されたワードから、ピックアップしたものです。
「気になる言葉の辞書」の説明は、広辞苑第七版と明鏡国語辞典第三版・三省堂国語
辞典第八版の解釈を主体に、その他複数の辞書・ネット検索・過去の投稿ネタ、投稿者
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【け】
▽蛍光灯(けいこうとう) = 投/人間を家電でたとえる使い方で、すぐには点灯しないところから反応の鈍い人を指す。LED照明器具」主流になり、将来、蛍光灯を知らない世代が現れるだろう。家電や機器を人間の例えにした言葉や事例は、昔、短気な人を「瞬間湯沸器」と言った。「ステレオタイプ」は、多くの人に浸透している固定観念や思い込みのこと。「テレコ」は、入れ違い・あべこべ。テープレコーダーに、A面とB面を間違えて入れてしまうこと。実はそれ以前から、「てれこ」は使われていた。「手を加える」という意味の「手入れこ」が変化した語。その元になったのが、歌舞伎で2つの異なる筋を一つにまとめ、関連をもたせて一幕おきに交互に展開することを「てれこ」と言った。
▽▽鶏鳴狗盗(けいめいくとう) = 鶏の鳴き真似で欺いたり、犬のようにこそ泥をする卑しい人。または、くだらない技能でも役に立つことがある例え。投/鶯(うぐいす)や鶏の鳴声・動物ものまねを芸とする江戸家猫八一門の芸人は、真面目な方です。
▽毛皮反対活動 = ミンク・ウサギ・タヌキ・キツネなどの毛皮や皮革が多数使われていることに対し、動物愛護団体がファッション業界や消費者に、動物が犠牲になっていることを認識させて別の素材を使うよう促す活動。
▽檄(げき) = ①古代中国では、役所が召集・説諭などを記して発行する文書をさした。②自分の主張などを強く訴え、多くの人々に賛同や決起をうながす文書。檄文。投/「檄を飛ばす」や励ましの意味に用いる言い方は誤用。文化庁の調査では、もはや「激励」の意味と捉える人が70%近くいて、いずれこの使い方も認められることになろう。
▽ゲゲゲの娘、レレレの娘、らららの娘 = ビッグネームを持つ漫画家の娘さん達が集合、爆笑トーク集の本(文藝春秋社発行)。「ゲゲゲの鬼太郎」水木しげるの次女・悦子氏。レレレのおじさん「天才バカボン」赤塚不二夫の長女・りえ子氏。らららは「鉄腕アトム」手塚治虫の長女・るみ子氏~歌詞「♪空をこえて~ラララ」。投/読んではいないが、面白そうだ。
▽下戸(げこ) = 笑い言葉 < 猫に小判、下戸にご飯。酒が飲めない人。対義語は、「上戸」(じょうこ・じょうご)。林修情報/下戸・上戸の「戸」とは、奈良時代の律令制における課税単位のことで、重い順に最上位の大戸(おおと・おおど)から上戸、中戸、下戸と定められ課税された。婚礼時に分け与えられる酒量もその順だったことから、転じて酒を良く飲む人を上戸(または大戸)、飲めない人を下戸と呼ぶようになった。▽ゲジゲジ = ①ムカデ綱(唇脚類)ゲジ目の節足動物の総称。蚰蜒(げじ)の俗称 ②忌み嫌われる人。「-野郎」 ③濃く太い眉。
▽戯作(げさく) = 江戸中期以降、主に江戸に発達した俗文学、特に小説類。読本(よみほん)・洒落本(しゃれぼん)・滑稽本(こっけいぼん)・人情本などの総称。
▽芥子玉(けしだま) = ケシの種のような細かい玉を散らした模様。豆絞りの一層細かいもので、手拭などの染模様にする。
▽ゲシュタルト = Gestalt・ドイツ語、部分の寄せ集めではなく、それらの総和以上の体制化された構造のこと。心理学の概念。
▽下手人(げしゅにん) = ①自ら手を下して人を殺した者。「-を挙げる」。②事件の張本人。
▽化粧塩 = 魚を姿焼きにするとき、焼き上がりを美しくしたり、焦げないようにしたりするのに尾や鰭(ひれ)などにまぶす塩。飾り塩。
▽ケセラセラ = ①なるようになるの意 ②1956(S31)年の米国映画「知りすぎていた男」(ヒッチコック監督)の主題歌。投/昔、見た映画で、ジェームズ・スチュアート、ドリス・デイ出演。スパイ・スナイパーが出てくるが、ヒッチコック流のお洒落でキレがよい映画だった。ケセラセラの言葉は、この映画やドリス・デイ、ペギー葉山などの歌によって今でも日本の高齢者の中に生きている。「なるようになる」「なんとかなるさ」のような使われ方がされている。まさしく、高齢者がいつまでも頑張れる歌かもしれない。trong>化粧塩(けしょうじお) = 魚を姿焼きにするとき、焼き上がりを美しくしたり、焦げないようにしたりするのに尾や鰭(ひれ)などにまぶす塩。飾り塩。
▽懸想(けそう) = 恋い慕うこと、異性に思いをかけること。求愛すること。「-立つ」
▽月下氷人(げっか・ひょうじん) = 「月下老人」と「氷人」との合成語。男女の縁をとりもつ人。仲人、媒妁人。(a)「月下老人」は、唐の韋固(いご)が月夜に逢った老人に、将来の妻を予言された故事から、男女の仲をとりもつ人。(b)「氷人」は、晋の令狐策 (れいこさく) が、ある夜、氷の上に立って氷の下の人と話した夢を見た。これを占いの名人・索紞 (さくたん) が媒酌をする前兆だと夢解きし、実際にそのとおりになったという故事から、同じく男女の仲をとりもつ人。
▽結跏趺坐(けっか・ふざ) = 「跏」は足の裏、「趺」は足の甲。足の表裏を結んで坐する意。如来(にょらい)または禅定修行の坐相。足背で左右それぞれの腿(もも)を押さえる形で2種ある。蓮華坐。
▽ケッヘル(モーツァルト) = ドイツ語・Köchelverzeichnis。オーストリアの音楽研究家ケッヘル(Ludwig von Köchel・1800-1877年)が、モーツァルトの全作品に年代順に付けた通し番号。略号は K. または K. V. 、ケッヒェル番号。投/楽曲の名称に、ケッヘル番号を付け加えて紹介する。バッハ(IOC会長ではないよ!)も、「バッハ作品番号」や「BWV」を付けている。昔はモーツアルトと習ったが、現在はモーツァルトと書いたり発声している。
▽ゲバラ = 中南米の革命家、アルゼンチン生れ、1928~1967年。キューバ革命に参加し、カストロ政権下で要職を歴任。ボリビアでゲリラ軍の指揮中に捕らえられて銃殺。投/昔は日本でも周りに、ゲバラに憧れた人が多かった。彼等は後期高齢者になり、今でも革命精神を忘れないで過ごしているのだろうか?チェ! チェ・ゲバラは愛称で、チェはスペイン語の親しみを表す方言。本名は、エルネスト・ゲバラ。
▽ゲリラ豪雨 = 集中豪雨の一種。正式な気象用語ではなく、突発的で天気予報による正確な予測が困難な局地的大雨を、軍事用語のゲリラ(奇襲を多用する非正規部隊)に例えた表現。従来から使用されていた集中豪雨といった言葉を、メディアが代用する形となった。
▽外連(けれん) = ①演劇演出用語。見た目本位の、俗受けをねらった演出・演技。早替り・宙乗り・水芸の類。②はったり。ごまかし。「外連味(み)」とは、俗受けをねらったいやらしさ。「外連味のない芸」。投/「可憐」と語感が似ているため、「外連」「外連味」をいい意味で取る人もいるが誤り。
▽元気印(-・じるし) = 外から見ても、明るく活動的で勢いのよいこと。投/死語とは言うものの、広辞苑に載っている。
▽眷顧(けんこ) = 特別に目をかけること。ひいき。愛顧。
▽源語(げんご) = 源氏物語の作品を言う。
▽元始、女性は太陽であった(げんし・-) = 平塚らいてう(雷鳥・らいちょう)、女性運動家。婦人の参政権運動に尽力。1886(M19)~1971(S46)年。第二次大戦後も女性解放・反戦平和運動に活躍。自伝「元始、女性は太陽であった」。雑誌「青鞜」(せいとう)創刊。発刊の辞が、「大昔、女性は太陽のような存在であった。自ら生き自ら輝いていた」「今、女性は月である。他に依って生き、他の光によって輝く、病人のような青白い顔の月である」~今の女性は自分の力で生きていないとして女性の解放を説き、女性の政治的・社会的自由確立のために活躍した。投/原始の間違いに注意。
▽ケンタウロス = Kentauros・ギリシア語。ギリシア神話で、上半身は人体、下半身は馬の形の怪物(半人半獣)。オリンピアのゼウス神殿の破風彫刻で知られる。投/射手座の射手(しゃしゅ)。今や星座やギリシャ神話より、コロナウイルスの別称?のほうが有名。
▽遣唐使(けんとうし) = 国際情勢や大陸文化を学ぶために、10数回にわたって日本から唐へ派遣された公式使節。大使・副使らふつう500~600人が数隻の船に分乗し、期間は2、3年を要した。唐末の戦乱のため、894(寛平6)年、菅原道真の提議により廃止。投/894年(平安時代)に廃止されたことにより、試験の暗記は「白紙(894)に戻す遣唐使」「道真が遣唐使廃止の世話・焼くよ(894)」と覚えた。唐の滅亡が近いとされ、常々台風などの船の難破・沈没なども多く、道真が危険と判断したため。
▽ケントウシ = 笑い言葉 < 具志堅用高は拳闘士。岸田首相は優柔不断のため、国会では「検討する」回答を繰り返し、「検討使」と揶揄されている。政界の“道真公”は現れないのか?
▽鍵盤(けんばん) = チコ情報/バッハ・ヘンデルの18世紀初頭は、ピアノの黒鍵(こっけん)は黒檀(こくたん)、白鍵(はっけん)は象牙でできており、現在の価格で1台が数千万円した。これでは金持ちしか弾けないので、19世紀には黒と白との素材を全く逆転した鍵が主流となった。20世紀に入るとアクリル樹脂が使われ、またまた黒白が逆転し元に戻され現在のデザインに至る。投/ピアノには、黒白(こくびゃく)を争う長いヒストリーがあったのだ。
▽原文ママ = 原文のままの引用のこと。文章の引用などにおいて、誤字や事実誤認と思われる記述が含まれている部分をあえて訂正せずに掲載する場合に、「ママ」と表示し原文をそのまま載せていることを明示する。江戸期の筆写本の時代からの習慣として見られる。投/書物やネット文章でも、「ママ」のルビを見つける。原文その”まま”の意味。今のご時世では、「マンマ」のほうが分かりやすいのでは。
▽権柄尽(けんぺい・ずく) = 権力にものを言わせて、事を行うこと。「-な態度」「-に物を言う」。投/岸田政権のように国会・国民の了解なしに、防衛費倍増・軍拡化、原発再開・原発新増設など、まさしく権柄尽・力尽(ちからずく)で行うのは民主主義の否定に繋がる。
▽建蔽率(けんぺいりつ) = 建築敷地面積に対する建築面積の割合。笑い言葉 < 投/投稿者の定義として「建蔽率の高い顔」とは→宝塚出身の鳳蘭(おおとりらん)のように、目・鼻・口のパーツが大きく(顔への占有率が高い)、目鼻立ちがハッキリしている顔のこと。
▽剣幕(けんまく) = 怒った恐ろしい顔つき・態度、険相。一説に、ケンアク(険悪)の連声から。
▽けんもほろろ = 無愛想に人の相談などを拒絶するさま。取りつくすべもないさま。「けん」も「ほろろ」もキジの鳴き声。それと「けんどん(慳貪)」を掛けたものか。「慳貪」とは、なさけ心のないこと。愛想がないこと。突慳貪(つっけんどん)。
▽原理主義(げんりしゅぎ) = ①キリスト教で、聖書は無謬であり、天地創造などの根本教義は文字通り真実であると信じ、神学・信仰にかかわる近代主義や合理主義を批判・排斥しようとする立場。1920年代以降、アメリカのプロテスタント諸派内におこる。②他の宗教や思想において、これと同様と見られる傾向についてもいう。根本主義、ファンダメンタリズム。
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