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国葬4|安倍元首相の「国葬」異論噴出・疑問・問題だらけ、それでも強行するのか/少数派

2022年09月05日 | 国葬・桜・森友・赤木
Ns170minoritytp 少数派シリーズ/政治情勢
国葬4|安倍元首相の「国葬」異論噴出・疑問・問題だらけ、それでも強行するのか

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■憲法解釈変更・「戦争する国」づくりなど国家が安倍政治を全面的に賛美・礼賛することに
投稿はしんぶん赤旗を活用しております/安倍晋三元首相の「国葬」、なぜ国葬なのか、国民の疑問・疑念は深まるばかりです。各紙の世論調査は、反対が賛成を上回りました。国民のなかに、これだけの異論、疑問、疑念があるのにそれでも強行しようというのでしょうか―。安倍氏の国葬をめぐる最大の問題は、実施の理由が“安倍政治の賛美・礼賛”にあることです。岸田文雄首相は記者会見で、国葬をする理由について、「卓越したリーダーシップと実行力」「東日本大震災からの復興、日本経済の再生、日米関係を基軸とした外交の展開等の大きな実績をさまざまな分野で残された」として、安倍氏を絶賛しました。一方で安倍政権の下では、憲法9条の改定が掲げられ、歴代政府の憲法解釈を覆す集団的自衛権の行使容認や安保法制の強行など「戦争する国」づくりが進められてきました。「アベノミクス」によって格差と貧困が拡大し、異次元の金融緩和による異常円安が現在の物価高騰を引き起こしています。「森友」「加計」「桜を見る会」などの疑惑も噴出し、国政私物化を繰り返してきました。

安倍氏の政治的立場や政治姿勢への評価が国民のなかでも大きく分かれていることは明らかです。一面的な評価のみを強調し、礼賛一色の形で国葬を実施すれば、国家として安倍政治を全面的に公認し、賛美・礼賛することになります。こうした形での実施は到底認められません。また国葬は、安倍氏に対する弔意を個々の国民に事実上強制することにつながる懸念があります。弔意を示すかどうかは、個人の自由であり、それを強制することは内心の自由に関わる問題です。憲法学者からも憲法19条の内心の自由を侵害するとの批判がだされています。吉田茂元首相の国葬(1967年)では、政府から官公庁や公立学校に黙とうするよう指示が出され、イベントの自粛も要請されました。中曽根康弘元首相の合同葬(2020年)では、文部科学省が全国の国立大などに弔旗や黙とうで弔意を表明するよう通知を出しました。こうした事態を再び招くようなことがあってはなりません。

■明確な法的根拠も示さずに政府決定することに岸田首相の恣意的な政治利用の危険性
戦後、国葬が行われたのは吉田氏の葬儀だけです。戦前は、国葬の対象者を皇族などに規定した国葬令がありましたが、日本国憲法が施行された1947年に廃止。首相経験者などの葬儀は80年以降、内閣と自民党の「合同葬」が慣例となってきました。国葬に関する基準は法令上規定がありませんが、岸田首相は、内閣府設置法において、「国の儀式」として閣議決定することで実施可能だとして、国会審議もないままに強行しようとしています。明確な法的根拠も示さずに、政府の判断だけで決定することには、恣意(しい)的な政治利用の危険性も指摘されています。国民のなかでも賛否が大きく分かれる問題であり、その費用を全額国費で負担することからも、国会での十分な審議と説明が求められます。

安倍政治の内政・外交の問題は過去の問題ではなく、その基本点の継承を公言する岸田政権の問題であり、まさに現在の焦点・課題です。そのため、岸田首相が国葬を決定した背景には、安倍氏の国葬をテコにして、政権評価の浮揚を狙う、政治的意図が感じられます。党内保守派への配慮との指摘もあり、改憲や大軍拡を推進する足場固めの思惑も透けてみえます。安倍氏が8年8カ月の在任中に果たした役割については、事実と道理に基づいた、冷静な評価が行われるべきです。その上で、国葬を強行するのではなく、「国葬でいいのか」「国葬には反対だ」という国民の声に耳を傾けることが求められます。岸田首相は、国葬を行う理由の一つに、「民主主義を断固として守り抜くという決意を示す」ことをあげましたが、その強行は日本の民主主義を破壊することにしかなりません。

■投稿者の文章|国葬費用の総額は政府発表の2.5億円どころか「100億円」
ここまで「国葬」の経費について、書いてこなかった。政府の発表では会場の武道館の費用と民間警備員費用の2.5億円とした。金額の多少ではなく連載してきた文章で書かれている通り、この種の行事に「税金」を充ててはならぬ。政府が、「本当の総額」を言いたがらない理由が薄々分かってきた。過去、天皇崩御(逝去)や皇室行事に関わった方の見積もりでは、何と「100億円」を要すとのこと。警察官4万人×1週間前からの警備に36億円掛かるようだ。警察官は、特別警備に充ろうと通常業務であろうと給料支払いは同じだという論理ではない。それらの費用は省いて、警備に充る特別手当支給などで36億円だ。さらに世界各国から要人や随行員が多数宿泊するので、それらを合わせると100億円になる。詳細は、後号の国葬連載でお伝えする。

Sankoub
次号/国葬5|全メディアの世論調査において「国葬反対」が大幅に上回る驚きの事態に
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