食品のカラクリシリーズ ミネラルウォーターの選び方
ROUND2 ミネラルウォーターの選び方ポイント7
pH値を知っておいしい中性のミネラルウォーターを
アルカリイオン水より自然に身体に浸透するミネラルウォーターを
■人間の身体はpH7.35~7.45の弱アルカリ性
ミネラルウォーターの味や効用の違いは、硬度とpH(ペーハー)値です。水素イオンの酸性度のことで、pH7が中性、それより小さな数値が酸性、大きなものがアルカリ性です。ただ特別なミネラルウォーターでない限り、硬度の違いほどの影響はないでしょう。
TV/CMでは“弱酸性”の良さ、一方、正反対のアルカリイオン水の効用を耳にします。身体に良いのは、酸性なのかアルカリ性か?と混乱します。それは飲み水の効用と、肌や髪の毛への効用の違いです。人間の身体はpH7.35~7.45の弱アルカリ性なので、弱アルカリ性の水はミネラルといっしょに無理なく身体に吸収されます。一方、皮膚や髪は弱酸性に保たれているので、化粧水や肌の洗浄には弱酸性の水が適しているのです。
■強いアルカリイオン水は却って身体を崩す
一部の健康家は、pH9~11のアルカリイオン水を勧める向きもあります。しかし人間の身体は、弱アルカリ性を保つために様々な調整が行われているのです。人によってはpH値の高いアルカリイオン水を飲むと、身体を崩したりバランスを乱すことも考えられます。胃液を薄めて、殺菌力や消化力を低下させることもあります。無理に身体に堪えるアルカリイオン水を飲むより、自然に身体に浸透するミネラルウォーターを少し多めに飲んだほうが良いと思います。
アルカリイオン水が注目されても、結論は強いアルカリイオン水は却って身体を崩すので注意です。ミネラルウォーターは、概ねpH5~8の範囲に入ります。中でも人気のミネラルウォーターは、ボルヴィックpH7.0、エビアン7.1、ヴィッテル7.2、その他7.0~7.5が多いようです。そもそも中性のミネラルウォーターは、おいしいのですから。
▽主なpH値
pH2/レモンジュース・胃液
pH3/食酢
pH4/ワイン・オレンジジュース
pH5/ビール・コーヒー
pH6/雨水
pH7/純水・牛乳
pH8/血液・海水
pH11/石鹸
pH12/石灰水
ご案内 腎臓病などの方は、水分摂取量は医師とご相談下さい。