回転寿司の真相シリーズ185皿目 第1部/恐ろしい?回転寿司編
ROUND11 鮨詰め話アレコレ!
寿司屋の符丁1◇大手回転寿司チェーンでは板前が少なく符丁も縁遠く
中小店は今も符丁が健在でもお客の側が乱用するのは見苦しい
皿図は、後日、貼り付けます
寿司屋の符丁(ふちょう)を、3回に渡りご案内します。符丁とは、その業界や仲間だけに通じる隠語、言わば業界用語です。それが今や一人歩きして、一般の言葉として流通しています。しかし回転寿司店は大型店化、アルバイト化、タッチパネル注文など、また板前さんが少なくなり、符丁も縁遠いものになってしまいました。
しかし中小店では、今でも符丁が健在です。とはいえお客様の側が知ったかぶりして符丁を乱用するのは見苦しく、嫌がる板前さんもいます。符丁ではありませんが投稿者も悪ふざけして、「回転寿司の真相シリーズをご覧になっている皆様、お久し鰤(ブリ)ーフ!」 (岡本夏生の古いギャグ)
【寿司屋の符丁1】
▽あがり…お茶/花柳界で、最後に出すお茶のことが由来している。
▽アニキ…古くなったネタやシャリのこと。
▽おびづけ…ネタとシャリが離れないように、海苔を帯のように巻いたもの。
▽かっぱ…胡瓜(きゅうり)/胡瓜の切り口が河童の頭のお皿に似ている、あるいは河童の好物だとされることから。
▽ガリ…生姜(しょうが)の甘酢漬け/噛んだ際に、“ガリ”っとすることから。
▽貫(かん)…握りの数の単位/但し1貫は1個、あるいは2個を示す両説あり。
▽ぎょうとく…塩/昔は、現・千葉県浦安市の行徳で塩(塩田)が取れたことから。現在では、あまり言われない符丁。
▽ぎょく…卵(玉子)焼き/玉の音読み
▽くさ…海苔/浅草海苔から来ている説。
▽くらかけ…分厚い玉子焼きなど、ネタの背中を切り開いたもの/馬の鞍(くら)に似ているから。
▽ゲソ…烏賊(いか)の足/下足(げそ)と書く。因みに、履物係を下足(げそく)番と言う。
▽ゲタ…寿司を乗せる付け台(盛り台)/下駄(げた)に似ているから。
▽じんがさ…しいたけ/形が似ていることから。これも現在では、あまり言われない符丁。
▽シャリ…寿司飯/今や一般的にも使われます。語源は白くて小さいお釈迦様の遺骨を「仏舎利(ぶっしゃり)」と言い、似ていることから。
▽立ち寿司…カウンター客、またはカウンター主体の店など一般寿司店を示す/江戸時代の後期は、路上など屋台の回りに立って食べたことから。
※言葉の由来は諸説あり、今回示した以外にも存在します。
次号/寿司屋の符丁2・符丁によっては今や一般生活に浸透している
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