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リニア新幹線より東海道新幹線基盤の老朽化対策と地震・津波対策が先決/少数派

2019年04月23日 | リニア・交通網
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リニア新幹線より東海道新幹線基盤の老朽化対策と地震・津波対策が先決
地方都市の発展を期待してもリニアが走れば地域経済が廃れるだけ

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■東海道新幹線の基盤補修を優先すべきで大義なきリニア新幹線の建設
東海道新幹線が50年以上経って、路線構造物など基盤的な施設が、相当、老朽化しています。JR東海として優先させるべきことはリニア新幹線建設ではなく、老朽化対策と地震・津波対策です。南海トラフ地震予測が発表され、津波の高さや浸水域、震度6強になる地域など、従来の想定を大きく越える津波や地震が襲う可能性が指摘されています。東海道新幹線への対応こそ、今すぐ緊急に行うべきことです。当初は、東海道新幹線の補完と言っていました。しかし識者による乗客の増加が望めない見解が出され、南海トラフ地震がメディアで騒がれると、突如、地震・津波対策としてのバイパスの役割りと言い出し始めました。おかしな理屈ばかりを並べ、要は建設ありきなのです。その結果、リニア新幹線の計画には、全く「大義・目的がない」ことが判明しました。

なぜなら東京-名古屋間の開通予定は2027年、新大阪間は2045年です。これは飽くまでも当初計画であり、地盤調査も進まず、実際にやったことがないリニア線の工事なので、大幅に遅れることは間違いないと言われています。一方、東京直下型地震・南海トラフ地震は、早い時期にやってくるかもしれません。リニア新幹線ではなく、今すぐ東海道新幹線の地震・津波対策を実施し、緊急に行うべき重要課題です。逆にリニア新幹線のために、今後30年に渡って巨額の資金を投入することは、東海道新幹線の地震・津波対策、老朽化対策を大幅に遅らせてしまいます。今の優先順位だと、最悪、地震が先にやってきた場合、東海道新幹線設備は壊滅的になり、リニア新幹線も未開通のままが考えられます。東西経済圏が分断されます。従って、今後9兆円の巨額な投資(実際に着工すればもっと工事費が膨れ上がる)を行ってまで、リニア新幹線を建設しなければならないという理由は見出せません。

■JRが相手をするのはリニア新幹線の東京・名古屋・新大阪駅の乗降客だけ
 リニア新幹線の地方都市停車を目論む政治家などの促進メンバーは、リニアを起爆剤として地域経済の活性化を理由に大型開発の計画を進めようとしています。中間駅は、神奈川県・山梨県・長野県・岐阜県・三重県・奈良県に1駅ずつ設置予定です。ところでリニア計画とは別に、これまで全国各地の空港や高速道路などにアクセスする道路などの大型開発をしたものの失敗を重ね、自治体財政の危機、住民サービスが切り捨てられています。過去の過ちは、リニア中間駅の都市でも繰り返すことでしょう。

JRがいう中間駅の目的は、運行上の緊急用避難場所なのです。もとより東京(始発駅は品川)・名古屋・新大阪駅だけを乗り降りする乗客以外は相手にしていません。従ってルートは、在来線の駅との接続は考えていないのです。そのため、市内の中心から離れた不便な場所に駅が作られます。“東京まで20分”でも、地元のリニア中間駅まで行くのに車で1時間・2時間はざらです。停車本数も、極めて限定的です。アクセス道路や鉄道整備が地元自治体の負担になり、財政力の弱い自治体・町そのものを押しつぶします。地元の地域活性化や経済効果はなく、期待するまちづくり計画は全く無駄の象徴なのです。地方の新幹線駅と同様に、経済や人口は逆に東京などの大都市に持って行かれます。中間駅のために地元が努力すれば、ますます町の過疎・荒廃化が進むだけです。

Ntopkeiji

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