食品のカラクリシリーズ ミネラルウォーターの選び方
ROUND4 身体と健康のために良い水を摂ろう1
ご飯は軟水のミネラルウォーターで炊けばふっくらと
ミネラルウォーターを炊飯や料理に使えばさらに美味しく
■洋を問わずその土地の水の硬度に合った料理が長く食べられている
ここからは、「身体と健康のために良い水を摂ろう」の連載です。このカテゴリ前半は料理のための水選び、後半は健康を守るための水の飲み方です。では、料理に使う水についてです。最近では、ミネラルウォーターを飲むことの他に、料理にも用いる家庭が増えてきました。しかしどんなミネラルウォーターでも、料理に使えば美味しくなると考えるのは誤りです。料理に合った、ミネラルウォーターの硬度が決め手です。
正確には、炊飯(米)・和食・肉料理、あるいはコーヒー・紅茶、ウイスキーの水割りなど、料理に応じて「軟水(一般的に硬度100以下)」と「中硬水(同101~300)」をうまく使い分けることが必要です。ミネラルウォーターの硬度を間違えると、せっかくの料理も台無しになってしまいます。
そもそも水と食事は、人間の根本的なことです。日本・西洋を問わず、その土地の水の硬度に合った料理が、その国民に長く食べられているのです。従って日本なら炊飯や和食・和風だしには軟水が合い、肉料理はヨーロッパの食文化のような中硬水を使えば美味しくなるのです。次号以降で、それぞれの料理や食品に適したミネラルウォーターの硬度をご案内致します。
■米を研ぐ前の10分間、ミネラルウォーターに浸して十分吸収させます
日本人の主食のご飯(炊飯)と相性が合う水の硬度と言えば、絶対に軟水です。硬度100以下、できれば51~100程度の良い水を使うことが、ふっくらつやつやご飯の秘訣です。日本のミネラルウォーターはほぼ軟水であり、フランス産ならボルヴィックが硬度60の軟水です。
しかし洗米から炊き込みまで、全てミネラルウォーターを使うことは不経済です。そこで、まず研ぐ前の10分間、ミネラルウォーターに浸して十分吸収させます。乾燥しているお米は、最初に水に浸けた時に沢山の水分を吸収するからです。そうすれば、研ぎ水は水道水でも構いません。その後炊く際に、再びミネラルウォーターを注ぎます。これで美味しいご飯のでき上がりです。
硬度が高い(カルシウムが多い)水では、植物繊維が硬化して、パサパサご飯になってしまいます。従ってヨーロッパで美味しいご飯が炊けないのは、その土地の水(中硬水・硬水)のせいです。逆にパスタはイタリア食であるように、中硬水を使ったほうがコシの強さが出てきます。
▽食品別のミネラルウォーターの使い分け/図表
※詳しくは、本文をご参照下さい。
ご案内 腎臓病などの方は、水分摂取量は医師とご相談下さい。