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相模原障害者殺人「しゃべれない人」を選別殺傷~裁判で明らかになったこと/少数派

2020年03月02日 | 社会の弱者・人権
Ns170minoritytp 少数派シリーズ/社会の弱者・人権
相模原障害者殺人「しゃべれない人」を選別殺傷~裁判で明らかになったこと

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■植松被告の極度の障害者差別・偏執的精神は、到底、許すことはできない
2016年、相模原市の障害者施設で、植松聖(さとし)被告が19人を殺害、26人に重軽傷を負わせた事件は、横浜地裁での裁判で検察側によって当時の状況が明らかにされました。植松被告は「障害者は不幸を作る」という差別的な考えから、施設の障害者を次々と殺傷していきました。投稿者が戦慄を覚えたのは、殺す相手の選別が「会話ができるか否か」でした。犯行当日午前2時、巡回中の女性職員がたまたま被告と鉢合わせ、脅して結束バンドで拘束・連れ回しました。被告は職員にこの障害者は「しゃべれるのか」と聞き、「しゃべれない」と答えると包丁で数回刺したと言います。しゃべれない人だけを選別して、女性の目の前で次々と刺していったのです。被告は殺害を繰り返していた途中で、「こいつらは生きていても仕方ない」とつぶやいたそうです。職員が「しゃべれる」と答えた障害者は、素通りしたことも明らかになってきました。

拘束された別の女性職員が被告の狙いに気づき、誰でも「しゃべれる」と返答すると、被告は自分で判断して襲撃を続けました。大半の死因は、首を刺された失血死でした。多くの方に、抵抗した際にできる防御創があり、包丁が刺さったままの方や手を貫通するほどの防御創があった方もいました。一方、刺されても幸い助かった障害者は、怪我をしながらも職員の結束バンドを切ったり携帯電話を渡して、通報の手助けをしました。女性職員らは命が助かったものの、自分の証言によって目の前で障害者が殺されるなど「制止できなかった」、あたかも「自分が殺した」悔いを負い、まさしく修羅場・生き地獄に遭遇し、想像を絶する心に深い傷を負ったことも深刻です。投稿者は一連の記事を読み、この文章を書いているだけで涙が出てきました。障害者と職員は、どれほどの恐怖に追い込まれたか、殺されそうになる心境はいかばかりか。被告の偏執的の精神、残虐性、極度の障害者差別、身勝手、反省のない態度は、到底、許すことはできません。

■「美帆(みほ)さんの生きた証を示したい」ある遺族は裁判で唯一実名を公開
遺族や重軽傷を受けた家族は、裁判や報道などで実名が出されることを嫌い、裁判では「甲(こう)B」(犠牲者)や「乙(おつ)C」(重軽傷者)などと呼ばれることになりました。しかし美帆さん(当時19歳)の親だけは、娘が記号(甲A)で処理されることは忍び難く、美帆さんが今まで生きてきた証(あかし)を示したいとして、苦汁の決断の末、唯一、実名と顔写真の公開に踏み切りました。美帆さんの母親は、「美帆は3歳で重度の知的障害を負った。話すことが難しくても、相手が話すことを理解し笑ったり喜んだりしてくれた。娘から生きる希望をもらっていた。いつも笑顔で温かい娘でした。どれだけ怖い思いをし、痛い思いをしたか。(被告を)許すことはできず、一番、思い刑罰を受けて欲しい」と語りました。投稿者として、「美帆さんも生きる権利があったのに」と申し上げたい。もちろん美帆さんだけではなく、殺された19人全員へです。既号でも紹介しましたが、もう1度書きます。障害者関係者は言います!「いなくてもいい人は、一人もいません」。

裁判で検察側から、父母・兄弟などから19人の生前の思い出・悲痛な叫びが朗読されました。誰しもそこには、大切な人であり、楽しい家族、明るい家庭があったのです。被告が“障害者は生存価値がない”と言うのは、狂気です。被害者に、非は全くありません。相模原事件に限らず他の事件・事故でも、昨今は家族が名前を明かしにくい社会になってきました。障害者をいじめる風潮、また健常者でも事件・事故に巻き込まれると、意味もなく批判する輩が多過ぎます。諸外国は、日本人を優しい国民だと言います。果たして本当なのか、疑わしい。とりわけ障害者を傷つける行為が顕著です。スマホをいじって白杖者にぶつかり、倒れた方を手助けするどころか、罵声を浴びせたり杖を折って立ち去る者さえいる。残念ながら東京パラリンピックを開催し、「共生社会」を掲げるこの国の現実です。日本ほど、弱い方へのバッシングがきつい国はありません。ハッキリ言って、本当の意味の「文化レベル」が低いからです。経済大国を自慢するも、「心の貧しさ」が悲しい。

Sankoub
19人殺害の相模原殺傷事件・日本は障害者軽視と差別の風潮を断たねば
麻生副総理暴言の優生思想・弱者差別は相模原障害者施設殺人事件に通ずるものがある

Ntopkeiji

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