回転寿司の真相シリーズ279皿目 第3部/回転寿司に行くなら店を選ぼう編
ROUND17 中小店を利用するワザ
回転寿司店は乾きにくいネタからレーンに並べ客の入り具合を見て人気ネタを流す
ここからは、3回に渡り回転寿司店のネタの流し方への着目です。赤字経営をしないように、
ネタの流し方には長年の経験とコツが物を言います。一旦レーンに乗せれば、売れなければ経費と
して重く伸し掛かります(売れなかったネタは使い回すことが多いが)。反対にロスを出さないよ
うに回る皿を少なくすると、お客の不評に繋がり売上も下がってしまいます。また注文ばかりが多
く入り、スムーズな運営ができません。
そのため中小店では、ある程度流す法則が確立しています。午前や夕方からの開店時間前の段
階では、乾きにくい玉子焼き・カッパ巻き・稲荷寿司などのネタを乗せ始めます。開店直前には、
鮪(まぐろ)・烏賊(いか)・海老など、定番ネタで入店客をしのぎます。その後に、人気ネタの
魬(はまち)・サーモン・エンガワ・穴子の高級ネタと推移していきます。
途中・途中に、軍艦巻きや海鮮サラダなどの原価の低いネタをふんだんに織り込みながら、そ
の日の客の入りに応じて対応します。高級ネタを出し過ぎて乾燥させれば無駄になり、安いネタば
かりを多く流し過ぎると店のイメージを悪くしてしまいます。このように店を経営するには、ネタ
の出し方とレーン上のネタのバランスを考える闘いと葛藤の毎日なのです。
酷い実態は全ての回転寿司店を示すものではありませんが、多くの
店で横行しているのも事実です。
このROUNDはグルメ・回転寿司評論家の柳生九兵衛氏、松岡大
悟氏の著書、その他書籍を参考に投稿者の経験を加え記事にしました。