少数派シリーズ/社会問題(赤旗だより)
民泊解禁も違法なヤミ民泊の野放しや騒音など近隣住民にトラブルの不安が
■地域の不安に向き合わず強引に民泊解禁する政府の姿勢に批判が広がる
投稿はしんぶん赤旗を活用しております/2018年6月、一般住宅に旅行者などを有料で宿泊させる「民泊」を解禁する「民泊新法」(住宅宿泊事業法)が施行されました。新法は、自治体に届け出れば、ホテルが営業できなかった住宅地でも年180日まで営業を認めるなどとしています。住民と宿泊者のトラブル多発を懸念する、少なくない自治体は独自に規制強化などをしました。ところが、政府はこうした動きを過度の規制とみなして、「法の目的を逸脱するものであり、適切ではない」などとする指針を公表しました。地域の不安に向き合わず、「民泊解禁」をひたすら優先する安倍晋三政権の姿勢は重大です。
民泊新法は、外国人観光客の大幅増を「成長戦略」の柱の一つに掲げる安倍政権が「規制緩和」の一環として制定したものです。近年、違法な「ヤミ民泊」が各地で急増し、騒音やゴミ出しなど住民とのトラブルが相次いでいます。それにもかかわらず「民泊解禁」ありきで推進した政府の姿勢に批判が広がり、民泊新法に一定の「制限」を盛り込まざるをえなくなった経過もあります。しかし、不安や懸念は全く払拭されていません。大手の不動産会社や住宅メーカーなどが民泊参入の動きを強め、広がりが心配されてきたことで、地方自治体も独自の対応を余儀なくされています。
■自治体は市民トラブルを恐れ条例で規制強化も国は「緩和」の圧力を掛ける
都道府県や政令市、中核市など150自治体のうち約50が条例等で営業日数などを“上乗せ制限”しました。京都市は、住居専用地域での営業は家主同居型などを除き1月15日~3月15日のみとしました。埼玉県川口市は商業地域を除くほぼ全域で営業を7~9月のうちの62日に限定しました。新潟県は家主不在型の場合、小中学校などから100メートル以内で授業日の営業を原則禁止にしました。独自規制も十分ではありませんが、これらの動きにブレーキをかけ「緩和」を迫る安倍政権の姿勢は、地域の声に背を向けるものです。
共産党は住民・関係者の願いに反する民泊新法に反対するとともに、施行前から規制強化を要求してきました。野放しだった「ヤミ民泊」など違法物件のサイト上の掲載を削除させる指導をするよう繰り返し迫った結果、観光庁は昨年12月、法施行までに違法民泊の掲載削除を求める通知を出しました。民泊仲介の最大手エアビーアンドビー社は施行直前、6万件超の紹介物件のうち約6割の掲載をとりやめました。しかし同社は施行後も「架空の届け出番号」で違法物件の掲載を続けていたことが判明し、問題になっています。違法物件の広がりは深刻です。
混乱や矛盾の大本にあるのは、年間4000万人をめざすなど観光の「量」ばかり目標にした安倍政権の観光政策にあります。過大な観光客数の追求で安心・安全の宿泊を脅かすことは本末転倒です。観光客に日本の景観や文化財を紹介し、庶民の生活を体験してもらうことは大切です。しかし住民の生活を損ねることはあってはなりません。「住んでよし、訪れてよし」(観光立国推進基本法)の理念を貫くことが必要です。
しんぶん赤旗の複製可能範囲内において、投稿者によって一部割愛や
それに伴う接続文章等の修正・タイトル付けを行いました。
投稿者からのひと言/諸外国と異なり、隣家との間隔・道路も狭いことから騒音トラブルなどが目に見えています。多い苦情例は、窓を開け、一晩中酔っぱらいの大声や大音響の音楽を流し騒ぐなどです。あなたの自宅の隣が、こんな状態ならどうします?また家主不在型の場合は、日本人のオレオレ詐欺などの犯人達の“巣窟”として使われるケースが起きています。民泊客を装い転々と移動すれば、警察や近所の眼が届きにくく犯人検挙を困難にさせています。
民泊解禁も違法なヤミ民泊の野放しや騒音など近隣住民にトラブルの不安が
■地域の不安に向き合わず強引に民泊解禁する政府の姿勢に批判が広がる
投稿はしんぶん赤旗を活用しております/2018年6月、一般住宅に旅行者などを有料で宿泊させる「民泊」を解禁する「民泊新法」(住宅宿泊事業法)が施行されました。新法は、自治体に届け出れば、ホテルが営業できなかった住宅地でも年180日まで営業を認めるなどとしています。住民と宿泊者のトラブル多発を懸念する、少なくない自治体は独自に規制強化などをしました。ところが、政府はこうした動きを過度の規制とみなして、「法の目的を逸脱するものであり、適切ではない」などとする指針を公表しました。地域の不安に向き合わず、「民泊解禁」をひたすら優先する安倍晋三政権の姿勢は重大です。
民泊新法は、外国人観光客の大幅増を「成長戦略」の柱の一つに掲げる安倍政権が「規制緩和」の一環として制定したものです。近年、違法な「ヤミ民泊」が各地で急増し、騒音やゴミ出しなど住民とのトラブルが相次いでいます。それにもかかわらず「民泊解禁」ありきで推進した政府の姿勢に批判が広がり、民泊新法に一定の「制限」を盛り込まざるをえなくなった経過もあります。しかし、不安や懸念は全く払拭されていません。大手の不動産会社や住宅メーカーなどが民泊参入の動きを強め、広がりが心配されてきたことで、地方自治体も独自の対応を余儀なくされています。
■自治体は市民トラブルを恐れ条例で規制強化も国は「緩和」の圧力を掛ける
都道府県や政令市、中核市など150自治体のうち約50が条例等で営業日数などを“上乗せ制限”しました。京都市は、住居専用地域での営業は家主同居型などを除き1月15日~3月15日のみとしました。埼玉県川口市は商業地域を除くほぼ全域で営業を7~9月のうちの62日に限定しました。新潟県は家主不在型の場合、小中学校などから100メートル以内で授業日の営業を原則禁止にしました。独自規制も十分ではありませんが、これらの動きにブレーキをかけ「緩和」を迫る安倍政権の姿勢は、地域の声に背を向けるものです。
共産党は住民・関係者の願いに反する民泊新法に反対するとともに、施行前から規制強化を要求してきました。野放しだった「ヤミ民泊」など違法物件のサイト上の掲載を削除させる指導をするよう繰り返し迫った結果、観光庁は昨年12月、法施行までに違法民泊の掲載削除を求める通知を出しました。民泊仲介の最大手エアビーアンドビー社は施行直前、6万件超の紹介物件のうち約6割の掲載をとりやめました。しかし同社は施行後も「架空の届け出番号」で違法物件の掲載を続けていたことが判明し、問題になっています。違法物件の広がりは深刻です。
混乱や矛盾の大本にあるのは、年間4000万人をめざすなど観光の「量」ばかり目標にした安倍政権の観光政策にあります。過大な観光客数の追求で安心・安全の宿泊を脅かすことは本末転倒です。観光客に日本の景観や文化財を紹介し、庶民の生活を体験してもらうことは大切です。しかし住民の生活を損ねることはあってはなりません。「住んでよし、訪れてよし」(観光立国推進基本法)の理念を貫くことが必要です。
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投稿者からのひと言/諸外国と異なり、隣家との間隔・道路も狭いことから騒音トラブルなどが目に見えています。多い苦情例は、窓を開け、一晩中酔っぱらいの大声や大音響の音楽を流し騒ぐなどです。あなたの自宅の隣が、こんな状態ならどうします?また家主不在型の場合は、日本人のオレオレ詐欺などの犯人達の“巣窟”として使われるケースが起きています。民泊客を装い転々と移動すれば、警察や近所の眼が届きにくく犯人検挙を困難にさせています。