家庭用品の危険シリーズ ■住居用洗剤/居間
住居用洗剤は洗濯洗剤をそのまま床にぶち撒いたことと同じ危険
手軽な化学雑巾(ぞうきん)は家庭や職場の中で最も強い毒性
■怖い!住居用洗剤で拭いた床を裸足で歩き・赤ちゃんはハイハイ
洗剤は住居用の他に、洗濯・台所・風呂・トイレ用など用途によって製品が取り揃えられています。洗濯用は何度も洗濯機で濯(すす)がれ、台所用も丁寧に茶碗や皿を洗い流します。しかし住居用洗剤は、使い方からして液の成分を床に付着させます。それは洗濯洗剤を、床にぶちまけているのと同じなのです。
床に直接、あるいは一旦布に吹き付けその布で拭いても、シュッシュッと何度かスプレーするので、50mlの液を使います。それを洗濯用の合成洗剤に換算すると、30リットル洗濯機で1/2回洗える分量です。住居用洗剤の使用盲点というか、かなり危険なことです。危険成分は次項に表示しますが、床を裸足で歩いたり・寝転んだり、赤ちゃんがハイハイするのはどのくらい危険なことかお分かり頂けます。
またスプレーされた細かいミストが、問題です。厚労省の家庭用品の吸い込み事故の調査では、1位の農薬と同じ程度の住宅・家具の洗浄剤のトラブルが起きています。埼玉県の消費生活支援センターには、住居用洗剤を使った人の3割が、手が荒れた・目が痛くなった・むせる・気分が悪くなったとの症状が出ている統計があります。これらを鑑みると、住居用洗剤を使わずに、ぬるま湯の雑巾掛けにしましょう。
住居用洗剤には、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(LAS)やポリオキシエチレンアルキルエーテル(AE)などの合成界面活性剤が含まれています。誤ってLASを飲み込むと、軽度の意識混乱や肝臓障害、皮膚への刺激を起します。大量に飲み込んでしまえば、中枢神経障害、腎臓・肝臓の機能障害、消化管に出血などに至ります。身近な場所にある割に、相当、危険な液体なのです。
■化学雑巾~電話は100番・100番でも危険は1番・1番
手軽な化学雑巾も、実際に手がかぶれる苦情が絶えない商品です。化学雑巾の仕組みは、陽イオン系合成洗剤や油でゴミや埃(ほこり)を付着させるものです。菌や臭いを防ぐために、さらに抗菌剤・防カビ剤が染み込ませているのです。ゴミや埃で汚れ切っている化学雑巾が臭わないのは、それだけ強力な毒性を持っている証拠です。
家庭や職場の中で、最も強い毒性と言われています。そんな化学雑巾で、毎日、あなたの家庭や職場の机・テーブルを拭いていれば、至近距離で毒性物質を触ったり吸収しているのと同じです。電話は100番・100番でも、危険は1番・1番です。今日からは、家庭の住居用洗剤、職場の化学雑巾は一切やめて、スッキリした気分で仕事や家庭生活を送りましょう。
■■危険への対策■■
床や家具は住居用洗剤・化学雑巾を使わずに、ぬるま湯で固く絞った雑巾で拭きましょう。
洗濯用洗剤は赤ちゃんやアトピー性の人には使わないこと