少数派シリーズ/東京オリンピックの危うさVOL.104
ROUND7 国民の命を守るため東京オリンピックの中止を!編 29
五輪開催混迷の「張本人」は安倍首相だ!任期中開催・完全開催にこだわり収拾できず
■開催直前にもかかわらず国民を二分する元凶は安倍氏の誤った五輪の政治利用
東京五輪開催まであと10日ですが、菅首相や大会組織委員会の煮え切らない態度に、皆様もいい加減うんざりしていることでしょう。菅首相の優柔不断の原因・五輪開催混迷の「張本人」は、『安倍首相』(当時)にあると断言できます。昨年20年3月、東京五輪の「1年延期」が発表されましたが、投稿者は開催に漕ぎ着けるまでにかなり大混乱になると予測しておりました。と言うのも私はウイルスの専門知識はもたないものの、新型コロナウイルスが発生する前から、池上彰氏の解説番組で約100年前の“スペイン風邪”(これもウイルス)や、NHKなどの江戸時代の疫病について関心があり、よく観ていました。従って昨年発生時、世界的なパンデミックと言われたことから、到底、1年で終息できるものではないと感じておりました。スペイン風邪は教科書に載っているぐらいですから、ウイルス感染が長期化するのは常識中の常識です。にも関わらずウイルスの科学的な有り様(よう)を無視し、「1年延期」「完全開催論」を強引に進めたのが、安倍首相です。理由は、在任中の開催にこだわったことです。つまり東京五輪を利用して、自身の長期政権の基盤作り、誰よりも国威発揚を願い明らかな右翼的思想に基づいた「五輪の政治利用」の思惑です。
一方、あれだけ女性蔑視で散々叩かれた森組織委会長(当時)が、皮肉なことに、一番、常識的・科学的な進言をしていたことです。3つあり、1つめは「2年延期」=22年(来年)開催です。安倍・菅首相のコロナ対策失政が続き来年でも危険性がありますが、当時としては一般的に2年先延ばしたほうが安全であると考えるのが妥当です。しかし安倍首相が頑として受け入れず、今日に至っています。素直に森提案を聞いていれば、国民を二分するようなこんな今日の混迷はなかったと考えます。また20年8月の政権投げ出しもなかったでしょう。2つめは、早くから「無観客」を主張していたことです。これも安倍首相が「完全な形の開催」にこだわったため、早期に無観客の決断が出せなかったのです。最初から無観客に決めておけば、菅首相・組織委・自民党への風当たりも少なく、先日の都議選の自民党惨敗もなかったと思われます。最後が、聖火ランナーは「田んぼで走れ」発言。私は当時から、賛成のブログ投稿をしております。これも結局、聖火リレーの中止(公道禁止)に追い込まれました。安倍首相が長老の意見を聞きていれば、こんな大騒動にはならなかったのです。「喜べない五輪」にしたのは、安倍首相の「強欲」に尽きます。
■菅首相が優柔不断なのは “ちらつく安倍氏の影”を恐れ後手後手に
そもそもを言えば、安倍首相は東日本大震災の「復興」を真剣に行うべきでした。己の顕示欲によって、復興より『五輪』を目指したことが、今日の政府失態拡大の元凶です。東北復興より五輪会場建設のほうが建設業者は莫大な儲けが得られるため、被災地の復興が大幅に遅れ・復興予算もべらぼうに膨れ上がってしまったのです。こんな実態を目視せず『復興五輪』を銘打ったため、被災者の憤りはいかばかりか。この辺から、国民の五輪への期待感は薄らいで行ったと思われます。2度の政権投げ出しは、巷間、病気と伝えらえていますが、真相は失政・追い込まれです。これでは、強くこだわった「1年後開催・首相在任中開催」は何だったんでしょうか。1年後の現在、安倍氏は元気があり余り、よせばいいのに菅首相に政治的圧力を掛けていることです。新聞や週刊誌では『ちらつく安倍氏の影』と扱い、開催中止はおろか無観客等など菅首相が優柔不断なのは、安倍氏を恐れてのことです。安倍氏が首相を辞めても五輪にこだわるのは、「北朝鮮拉致問題」「北方四島返還」「憲法9条改正」などことごとく失敗だらけで、自分の手柄にできるのは「五輪の『完全』開催」しかないからです。そのため国民やアスリート無視、院政のような現政権への圧力を強めていったのです。しかしこれに対し、何ら抵抗も反論もできない菅首相の責任は厳しく問われるべきです。
何度も書いたように、2013年の五輪招致のIOC総会で安倍首相が「福島原発の汚染水は完全にアンダーコントロール(制御)されている」と、世界に大嘘をついて勝ち取りました。もっと過去に遡れば、石原都知事(当時)も右翼的思想で五輪誘致を強引に進めました。しかし世論の抵抗が強まると、石原氏は「俺の(就任)前から招致活動は進められていた」と逃げの姿勢。石原氏のパワーがあってこそ、安倍氏に繫がっていったのです。コロナ禍で皮肉にも、政治的思惑や欠陥ばかりが国民の眼に広がっていきました。国民・都民の多くの方が、今・直前になって「五輪の意義」を考え出し始めました。投稿者は8年間ウォッチしてきましたが、当初から五輪開催の意義・大義などなかったと言い切れます。政権維持・国威発揚、商業五輪化に伴う経済界のボロ儲けが開催の趣旨であり、微塵も国民のため、アスリートのためなどなかったのがお分かり頂けるでしょう。開催直前になっても、政府や自民党の思惑、コロナ対策よりIOCファミリーやスポンサーへの配慮ばかりです。こんな状態を、皆様も強く感じていると思います。投稿者はこれらを鑑み、現時点でも「開催中止」を叫んでいます。結論を言えば、現下まで混迷を続けているのは、安倍氏が五輪を“政治的食い物”にしたからです。
次号/読売調査◇都民の眼厳しく五輪中止50%達す・内閣支持率28%・コロナ対応69%不評価
前号/朝日新聞特筆◇何人もの閣僚が「五輪中止」直言も拒む菅首相“やめる訳にはいかぬ”
ROUND7 国民の命を守るため東京オリンピックの中止を!編 29
五輪開催混迷の「張本人」は安倍首相だ!任期中開催・完全開催にこだわり収拾できず
■開催直前にもかかわらず国民を二分する元凶は安倍氏の誤った五輪の政治利用
東京五輪開催まであと10日ですが、菅首相や大会組織委員会の煮え切らない態度に、皆様もいい加減うんざりしていることでしょう。菅首相の優柔不断の原因・五輪開催混迷の「張本人」は、『安倍首相』(当時)にあると断言できます。昨年20年3月、東京五輪の「1年延期」が発表されましたが、投稿者は開催に漕ぎ着けるまでにかなり大混乱になると予測しておりました。と言うのも私はウイルスの専門知識はもたないものの、新型コロナウイルスが発生する前から、池上彰氏の解説番組で約100年前の“スペイン風邪”(これもウイルス)や、NHKなどの江戸時代の疫病について関心があり、よく観ていました。従って昨年発生時、世界的なパンデミックと言われたことから、到底、1年で終息できるものではないと感じておりました。スペイン風邪は教科書に載っているぐらいですから、ウイルス感染が長期化するのは常識中の常識です。にも関わらずウイルスの科学的な有り様(よう)を無視し、「1年延期」「完全開催論」を強引に進めたのが、安倍首相です。理由は、在任中の開催にこだわったことです。つまり東京五輪を利用して、自身の長期政権の基盤作り、誰よりも国威発揚を願い明らかな右翼的思想に基づいた「五輪の政治利用」の思惑です。
一方、あれだけ女性蔑視で散々叩かれた森組織委会長(当時)が、皮肉なことに、一番、常識的・科学的な進言をしていたことです。3つあり、1つめは「2年延期」=22年(来年)開催です。安倍・菅首相のコロナ対策失政が続き来年でも危険性がありますが、当時としては一般的に2年先延ばしたほうが安全であると考えるのが妥当です。しかし安倍首相が頑として受け入れず、今日に至っています。素直に森提案を聞いていれば、国民を二分するようなこんな今日の混迷はなかったと考えます。また20年8月の政権投げ出しもなかったでしょう。2つめは、早くから「無観客」を主張していたことです。これも安倍首相が「完全な形の開催」にこだわったため、早期に無観客の決断が出せなかったのです。最初から無観客に決めておけば、菅首相・組織委・自民党への風当たりも少なく、先日の都議選の自民党惨敗もなかったと思われます。最後が、聖火ランナーは「田んぼで走れ」発言。私は当時から、賛成のブログ投稿をしております。これも結局、聖火リレーの中止(公道禁止)に追い込まれました。安倍首相が長老の意見を聞きていれば、こんな大騒動にはならなかったのです。「喜べない五輪」にしたのは、安倍首相の「強欲」に尽きます。
■菅首相が優柔不断なのは “ちらつく安倍氏の影”を恐れ後手後手に
そもそもを言えば、安倍首相は東日本大震災の「復興」を真剣に行うべきでした。己の顕示欲によって、復興より『五輪』を目指したことが、今日の政府失態拡大の元凶です。東北復興より五輪会場建設のほうが建設業者は莫大な儲けが得られるため、被災地の復興が大幅に遅れ・復興予算もべらぼうに膨れ上がってしまったのです。こんな実態を目視せず『復興五輪』を銘打ったため、被災者の憤りはいかばかりか。この辺から、国民の五輪への期待感は薄らいで行ったと思われます。2度の政権投げ出しは、巷間、病気と伝えらえていますが、真相は失政・追い込まれです。これでは、強くこだわった「1年後開催・首相在任中開催」は何だったんでしょうか。1年後の現在、安倍氏は元気があり余り、よせばいいのに菅首相に政治的圧力を掛けていることです。新聞や週刊誌では『ちらつく安倍氏の影』と扱い、開催中止はおろか無観客等など菅首相が優柔不断なのは、安倍氏を恐れてのことです。安倍氏が首相を辞めても五輪にこだわるのは、「北朝鮮拉致問題」「北方四島返還」「憲法9条改正」などことごとく失敗だらけで、自分の手柄にできるのは「五輪の『完全』開催」しかないからです。そのため国民やアスリート無視、院政のような現政権への圧力を強めていったのです。しかしこれに対し、何ら抵抗も反論もできない菅首相の責任は厳しく問われるべきです。
何度も書いたように、2013年の五輪招致のIOC総会で安倍首相が「福島原発の汚染水は完全にアンダーコントロール(制御)されている」と、世界に大嘘をついて勝ち取りました。もっと過去に遡れば、石原都知事(当時)も右翼的思想で五輪誘致を強引に進めました。しかし世論の抵抗が強まると、石原氏は「俺の(就任)前から招致活動は進められていた」と逃げの姿勢。石原氏のパワーがあってこそ、安倍氏に繫がっていったのです。コロナ禍で皮肉にも、政治的思惑や欠陥ばかりが国民の眼に広がっていきました。国民・都民の多くの方が、今・直前になって「五輪の意義」を考え出し始めました。投稿者は8年間ウォッチしてきましたが、当初から五輪開催の意義・大義などなかったと言い切れます。政権維持・国威発揚、商業五輪化に伴う経済界のボロ儲けが開催の趣旨であり、微塵も国民のため、アスリートのためなどなかったのがお分かり頂けるでしょう。開催直前になっても、政府や自民党の思惑、コロナ対策よりIOCファミリーやスポンサーへの配慮ばかりです。こんな状態を、皆様も強く感じていると思います。投稿者はこれらを鑑み、現時点でも「開催中止」を叫んでいます。結論を言えば、現下まで混迷を続けているのは、安倍氏が五輪を“政治的食い物”にしたからです。
次号/読売調査◇都民の眼厳しく五輪中止50%達す・内閣支持率28%・コロナ対応69%不評価
前号/朝日新聞特筆◇何人もの閣僚が「五輪中止」直言も拒む菅首相“やめる訳にはいかぬ”