偽装魚の実態シリーズ ヒカリ物の偽装 細魚(さより)
偽装魚名 ペヘレイ
細魚の寿司ネタは南米産の淡水魚のペヘレイです
ペヘレイを食べても春や初夏はやってこない
■回転寿司の細魚を食べたら春ではなく南米がやってくる
回転寿司の細魚には、ペヘレイという偽装魚が使われます。ペヘレイの成魚は体長50cmぐらいで、鱗が堅く身体に太い銀色の縦帯があります。アルゼンチン産を始め、南米各地の川などの淡水や海との汽水域に広くいる魚です。
やはり身が細魚やシロギスのように、透明感のある白身です。そのため細魚の他に、鱚(きす)の天婦羅や佃煮の公魚(わかさぎ)にもペヘレイや東南アジア産のモトギスなどが充てられることが常態化しています。
■本物・細魚のミニ情報/細い魚体でも本当は存在感がある魚です
本物の細魚は、樺太西部から台湾に生息し体長40cmにもなり、内湾の水面近くを泳いでいます。名称のように細い体をしており、下顎が長く突き出しているのが特徴です。春のネタです。
銀色に輝く半透明の身が綺麗で、歯ごたえが魅力です。生や酢〆(締め)・昆布〆の食べ方があります。酢〆の時は、ネタとシャリの間におぼろを挟む握り方もあります。このように寿司ネタ、椀ダネ、天婦羅、塩焼き、干物などに料理され、白身の高級魚として扱われます。
回転寿司店を始め激安居酒屋・弁当チェーン・ファストフード店・惣菜店など
の安さの秘密は、こういう魚やネタを使っているからです。
偽装魚とは、本物魚の味や食感に似た外国の別種魚や深海魚のことです。