食品のカラクリと暮らしの裏側

食品の安全・安心が総崩れ、また政治・社会の矛盾や理不尽さも増大
暮らしの裏側の酷さやまやかし、危険性・不健全さに迫る!

市販の「だしの素」は天然の素材と思えても塩分・化学調味料の組み合わせ/食品のカラクリ・食品添加物31

2019年03月31日 | 食品添加物・健康食品
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Foods_0073 食品のカラクリシリーズ 大丈夫?食品添加物
ROUND3 化学調味料の味から抜け出そう5
市販の「だしの素」は天然の素材と思えても塩分・化学調味料の組み合わせ
和風だし・お茶漬け・まつたけお吸い物・中華風だしの“素”は同じ

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出汁(だし)の味は、極端に言えば日本人だけが感じる特別な味覚で、和食のベースになっています。しかし生活が忙しいせいか、調味料メーカーの「だしの素」で済ませる家庭が増えてきました。困ったことにプロの料理家でも、平気で調味料メーカーが販売する「だしの素」~インスタント顆粒出汁を使う人がいるそうです(味覚は大丈夫でしょうか?)。さらには一般主婦の中には、濃縮液体出汁や顆粒出汁を、鰹・昆布の煮出し汁を濃縮あるいは乾燥凝固した本物の出汁と思っている方が多いのは悲しいことです。そこで「だしの素」はどういう成分でできているか、そして本物の出汁の作り方を2回に渡り説明致します。

大手調味料メーカーの「だしの素」の成分は、大雑把に言えば『塩分+化学調味料(食品添加物)+たんぱく加水分解物(下記リンク参照)』の組合せで作られています。驚くことに塩分は100g当たり、30~40%も入っているのです。舌には感じにくいものの、意外と塩分が多いので注意が必要です。ただそれだけの成分では風味がなく、何の味だか分からないので、「かつおエキス」や「昆布エキス」などを配合します。かつおエキスだけなら“かつお風味のだしの素”、昆布だけなら“昆布だしの素”、両方を配合すれば“和風だしの素”になるのです。製品名は変われども、基本的な成分はどれも同じなのです。

▽和風だしの素の成分表 (あるメーカーの一例 100g)
・塩分 30g 塩味   ・乳糖 25g 顆粒状にするために入れられる
・化学調味料 25g (グルタミン酸Na、リボヌクレオチドNa、その他の化学調味料) 
・かつおエキス 10g 香り付け   ・昆布エキス 3g 香り付け
・かつおパウダー 3g 香り付け
・たんぱく加水分解物 5g 食品添加物ではないものの化学調味料の役割をする

悪質なメーカーは、「追い鰹」と称して小さな鰹の削りカスをほんの少々入れた製品を販売しています。あたかも本物の鰹出汁が効いているようなイメージも、実際には化学調味料を増やしたものです。あるいはカタクチイワシ・鰹・昆布使用と謳っていても、同様です。その製品の味を決めているのは、食品添加物なのです。

メーカーは成分表の「方程式?」を活用し、出汁だけではなく様々な関連製品を作り出しています。“和風だしの素”に粉末醤油と乾燥ネギを加えたものが「お吸い物の素」、さらに“松茸の香り”(化学的な香料)を加えれば「まつたけ風味のお吸い物の素」に早変わりです。“和風だしの素”に鮭フレークを入れれば、「鮭茶漬けの素」。同じく塩分・化学調味料・たんぱく加水分解物に、ポークエキスやチキンエキスを加えたものが「中華風だしの素」、チキンエキスと野菜エキス・醤油・香辛料が入れば「チキンコンソメ・チキンブイオン・ガラスープ」になってしまいます。原価は掛からずメーカーはボロ儲け、挙げ句に主婦やシェフに感謝される始末です。

お相撲さんが強いのは、ちゃんこ鍋と稽古の賜物です(あるお茶漬けメーカーへの皮肉)。天然出汁は“ミネラルの宝庫”なのに、化学物質の「だしの素」を使えば、大事なミネラルも摂れません。

Sankoua 化学調味料はスポーツドリンク・ペットボトル緑茶などにも紛れ込んでいる
※たんぱく加水分解物の説明

Tenkatop

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