食品のカラクリと暮らしの裏側

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1|温室効果ガス排出を減らすには「カーボン・フットプリント」(自然環境踏付)の意識を!/少数派

2020年06月16日 | 環境・海洋プラ
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1|温室効果ガス排出を減らすには「カーボン・フットプリント」(自然環境踏付)の意識を!
カーボン・フットプリントとは人間が生きるために自然環境を踏みつけている意味

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カーボンフットプリントの商品表示/ウインナーソーセージ

■地球温暖化を防ぐため農地・水域・社会維持の面積の認識が必要
投稿者より/TBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」 の曜日ごとのゲスト・東京大学名誉教授、月尾嘉男さんの「雑学コラム」(現在は終了)から、あまり聞きなれない言葉ですが、「エコロジカル・フットプリント」 「カーボン・フットプリント」について3回に渡り投稿致します。地球温暖化防止・温室効果ガス削減に対し、私達の意識の変化が求められます。今や製品1つを製造、流通経路を経てスーパーの棚に並ぶまでに、どれだけCO2(二酸化炭素)が出されたかを表示する製品・商品も出回っています。CO2排出を減らす意識の下、『カーボン・フットプリント』という言葉を覚えておきましょう。

月尾氏/トランプ大統領が何度も「温暖化は人間の活動とは無関係」と主張しても、世界的な、毎年の猛暑や豪雨あるいは雪不足を経験すると、やはりじわじわと温暖化が進んでいると感じます。その対策としては、2015年のパリ協定に基づいて各国が温室効果ガスの排出を減らして行くということが重要ですが、その目標を達成するためには、個人も意識して減らす努力をしなければ達成できません。その意識をしてもらうために考え出されたのが、「カーボン・フットプリント」という概念です。

フットプリントは「足跡」という意味ですが、この言葉は1990年代に話題になったことがあります。カナダのブリティッシュ・コロンビア大学の教授たちが提案した、「エコロジカル・フットプリント」です。これは人間が生活や仕事をするために利用する生産可能な土地と水域の面積のことで、食料を生産するための農地や水面の面積、鉱物資源などを確保するための面積、社会生活をするための基盤や施設を建設するための面積の合計です。すなわち、人間は生きるためにどれだけ自然環境を“踏みつけている”という意味です。フットプリントが拡大すればするほど、環境を悪化させていくということです。

■先進国は自国面積が不足でも社会維持ができるのは他国の資源を食い潰しているから
月尾氏/その計算結果が話題になったのは、大半の先進諸国では自国の面積だけでは社会を維持することができず、発展途上諸国の土地を利用しているということでした。例えば、日本人1人の1年間の生活のために必要な陸地は2.8ヘクタール、日本の国土面積を人口で割算すると、1人あたり0.3ヘクタールしかありませんから大幅に不足しています。それでも生活が成り立っているのは、食料の60%、エネルギー資源の90%、鉱物資源は100%近くを外国から輸入している、すなわち外国の土地や水面を使って生活しているからです。

それでは世界全体ではどうかというと、南米やアフリカなど一部の国は自国の面積で賄えていますが、世界全体では既に不足しているという驚くべき結果になりました。それでも何とかなっているのは、世界の人口の11%に相当する8億人以上が食料不足で飢餓状態にあり、17%に相当する13億人が1日に2ドル未満の収入しかないという貧困状態で生活しているからです。 <次号に続く>

Sankoub
次号/CO2ガス排出量を認識すべく生活商品にも「カーボン・フットプリント」が表示される

Ntopkeiji

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