食品のカラクリシリーズ イチゴ狩り/果物
イチゴ狩りでは甘い先っぽだけを食べ、残りを捨てるバカ者が急増
楽しい家族・グループの思い出なのに“一期一会”の恥さらし
何か言いたげな女性
■マナー違反・食を大切しない人間に怒りや嘆きを覚える
春ともなると、各地の農園や個人農家レベルでも「いちご狩り」が催されます。子供が小さかった頃は名古屋が転勤先だったので、近郊でいちご狩り・りんご狩り・芋掘りなどへ連れて行きました。子供ならずとも、楽しい思い出です。しかし昨今、いちご狩りでは甘い先っぽの部分の1・2割りだけを食べ、残りは全部捨てしまう大馬鹿者が急増し農家を怒らせています。普通、近くに置かれたポリバケツに、房や茎・弦の部分しか捨てませんよね。それが十分食べられる状態のイチゴが捨てられ溢れているそうです。親子・カップル・グループの形態は不明も、多数の人間がそんなことをしていることに私も怒りや嘆きを覚えます。いくら沢山食べたくても、マナー知らず・人としてやってはいけない行為です。食の大切さの精神が、微塵もないですね。
イチゴに限らず栽培する農家は、天候や気温などの変化を気遣い、時間・手間など丹精を込めて造り出します。自然に触れる良い機会なのに、食べ放題だからといって“ポイ捨て”は極めて悪質な行為です。彼等はスーパーなどで買ったイチゴを家で食べる際にも、そんなもったいないことをするのですか? 貧乏根性丸出しで、見苦しいですね。子供の前や相手の手前、恥ずかしくないのでしょうか? 「赤信号、皆で~」なんですね。親は子供に対し、イチゴ狩りといった自然を介する食べ物は味や形が不揃いであることを学ばせるいい機会なのです。また果物というのは、1個の中で甘い部分とそうでない部分が存在することも分からせることもできます。イチゴ狩りという不特定多数が集まり、農家への畏敬の念もないため、“一期一会”(出た!オヤジギャグ)とばかり傍若無人なことをするのでしょう。
ケニア副環境大臣を務め、アフリカ女性初のノーベル平和賞を受賞した故・ワンガリ・マータイ氏は、日本語の「もったいない」を気に入り、自然保護や資源の無駄をなくす活動を進めました。現在、日本では、肉・魚の残滓・野菜の葉や皮など捨てる部位を除いた、いわゆる食べられる部分の「食料」が、年間636万トンも捨てられているのです。ご飯に換算すると、赤ちゃんからお年寄りまで365日・毎日、1人当たり茶碗一杯分(約135g)を捨てている勘定です。636万トンのうち半分が家庭からで、食べ残し・賞味期限切れなどです。日本人は、食料の廃棄について悲しいほどにマヒしています。さて最後に、イチゴは「1粒丸々」食べるから美味しいのです。これからはイチゴを満喫する表現を、「先っぽをひと噛み」と言うことになるのでしょうか?(皮肉)
ケーキ屋のイチゴは味は二の次・見映えだけがよい栽培品種を使っている