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【き(は-わ行)】気になる言葉の辞書 P.14/54
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ありがとうございます。
●チコ情報/NHK番組「チコちゃんに叱られる」、林修情報/テレビ朝日・林修先
生の「ことば検定」、池上情報/池上彰氏のTV情報番組を参考にしたことを示す。
●画像アイコンをクリックすると拡大します。
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【き(は-わ行)】
▽ギプス = 石膏(こう)のことで、独語のgips。投/日本人には発音しにくいため、ギブス言うが誤り。
▽銀ぶら = 東京・銀座通りをぶらぶら散歩すること。投/1990年代頃から銀座の老舗コーヒー店カフェーパウリスタでブラジルコーヒーを飲むことから発祥したという説が、度々、新聞やテレビで取り上げられた。今では専門家によって、宣伝目的のデタラメ・誤説として明確に否定されている。大正時代からある言葉で、歴史を捻じ曲げてしまう行為は許されない。これも”歴史修正主義”か。
▽擬宝珠(ぎぼし・ぎぼうし) = 欄干(らんかん)などの柱の上端につける宝珠(ほうじゅ)形の装飾、青銅製が多い。ぎぼうしゅの約転(音韻の変化)。宝珠頭(-がしら)。
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▽鬼面人を威す(きめん・人をおどす) = 鬼面のように、みせかけで人をおどしつける。
▽脚韻(きゃくいん) = 詩歌で、句末・行末に同音の語をおくこと。「-を踏む」。押韻。投/出題例の「春暁(しゅんぎょう)」(春眠暁を覚えず) <春眠不覚暁 処処聞啼鳥 夜来風雨声 花落知多少>~「暁(ぎょう)、鳥(ちょう)、少(しょう)」と韻を踏んでいる。
▽逆切れ = それまで叱られたり注意を受けたりしていた人が、逆に怒り出すこと。投/広辞苑第六版(2008年発刊)の時点で載っている。俗語で、投稿者が嫌いな言葉。同様に馴染めない人が多いせいか、ネットでは言い換え言葉が沢山出ている。開き直り・居直りでいいと思うが、切れた感じが弱ければ「逆上」はどうか? 逆切れも、真逆も発音が汚い。
▽キャスター = 笑い言葉 < 「キャスター付きの椅子に座るキャスター」。投/皆様は、どのキャスターがお好きですか? 椅子のほうですよ・・・
▽脚光(きゃっこう) = ①元々は舞台の前面下方にあって、俳優を照らす照明・フットライト。②転じて現在は、脚光を浴びるなど社会の注目の的となる使い方が主流。
▽ギヤマン = diamant・オランダ語。①江戸時代、ダイヤモンドのこと。金剛石。②ガラスの切削にダイヤモンドを使ったために、切って細工したものをギヤマン細工と呼ぶ。③さらにガラスそのものを指すに至った、ガラス・ガラス細工の旧称。室町末期から江戸時代まで使われた語。一方、「ビードロ」はポルトガル語・vidro 、ガラス。
▽キューピー = 投/マヨネーズ販売の正式社名はキユーピー、大きい字の「ユ」です。キヤノン・シヤチハタも同様。違いに気がつきましたか?人は文字を見ているようで、見ていない。メーカーは、ロゴのバランスや強調する意味があると言っている。
▽吸血鬼(きゅうけつき) = Dracula・アイルランドの作家ストーカーの小説「吸血鬼ドラキュラ」、1897(M30)年)の主人公の名。投/コロナ禍で、献血者が減りピンチが続く。あなたこそ、ぜひ“給血鬼”になって欲しい。
▽急進派(きゅうしんは) = ①radicalism・現状を急速かつ根本的に変革しようとする立場の一団。②理想・目的を、急いで達成しようとする一員。
▽窮鳥懐(きゅうちょう・ふところ)に入(い)れば猟師も殺さず = ①追い詰められて逃げ場を失った人が救いを求めて来れば、見殺しにするわけにはいかない。②追い詰められて逃げ場を失った人が救いを求めてきたときは、どんな事情があっても助けてやるのが人の道であるということ。投/対人関係や営業活動で相手に気に入られて繋がりを持つことを、「相手の懐に入(はい)る」と言う。懐に入ってくるのは、鳥やお金だけではないようだ。
▽義勇兵(ぎゆうへい) = 徴兵によらず、自ら進んで応募する兵。傭兵とならぶ志願兵制度の一種。投/70数人の日本人がウクライナへの義勇兵への立候補があり、7割が元自衛官だった。但し日本政府は、認めず。
▽キュビズム = Cubism(キュビズム、キュービズム、立体派)は、20世紀初頭にパブロ・ピカソとジョルジュ・ブラックによって創始され、多くの追随者を生んだ現代美術の大きな動向である。多様な角度から見た物の形を一つの画面に収めるなど、様々な視覚的実験を推し進めた。
▽行間を読む(ぎょうかん・-) = 文字面に現れていない筆者の真意などをくみとる。
▽狂言回し(きょうげん・-) = ①歌舞伎狂言などで、主人公ではないがその狂言の進行に重要な役割をつとめる役。②比喩的に、裏で物事の進行を取り仕切る人。「狂言」は①日本の伝統芸能の他に、②人をあざむくために仕組むたくらみ。お芝居。「-自殺」「-強盗」。③道理にはずれた言葉や行為。たわごと。投/岸田首相を始め自民党議員の発言は「狂言」そのもの。政府・自民党政治は“狂言政治”そのもの。彼等は、立派な“狂言師”“狂言回し”だ(皮肉)。
▽供託金(きょうたくきん) = ①保証のために、金銭・有価証券・物品などを供託所、または特定の人に預けて保管を頼むこと。②公職選挙において売名や泡沫候補の乱立を阻止するため事前に法務局へ一定金額を預け、定められた得票率に達しない場合は全額没収される。都道府県知事選挙の供託金は300万円、有効投票総数の10分の1未満だと没収される。投/都知事選に多数候補者が乱立した背景には、供託金を没収されても選挙で顔を売ればSNSからの収入が増え、さほど負担にならないかそれ以上の収入を上げられること。
▽橋頭堡(きょうとうほ) = ①橋を守るために、橋の両岸などに築く陣地。②渡河作戦・上陸作戦などで、攻撃の拠点として敵地に築く陣地。③また比喩的に、拠点・足場。「-を築く」。投/普段は戦争やビジネス用語しか使わない言葉で、ウクライナ侵略戦争から、俄然、注目されてきた。
▽京間(きょうま) = 関東と関西では、1畳の寸法(広さ)が異なる。江戸間(えどま)は1.76m×0.878m・6畳間の広さは9.27㎡。京間・関西間は1.91m×0.955m、同10.94㎡。江戸間は京間に対して約85%。投/団地間は、さらに小さく約79%。関東⇔関西転勤者・引っ越しされた方は、“間”違いに気づくかな?
▽興味津々(きょうみしんしん) = 興味が尽きない様。非常に興味が引かれる様。投/誤用で興味「深々」と書かれることが多いが、こちらの字のほうが“スキャンダル”ぽくて興味が沸く。でも津々=絶えず湧き出る様、深々=ひっそりと静まりかえっている様なので、やはり前者が正しい。
▽経読み鳥(きょうよみどり) = 鳴き声が法華経(ほけきょう)と聞こえるから、鶯(うぐいす)の異称。笑い言葉ではなく、辞書に載っている。
▽曲打ち = 手早く種々の変化ある打ち方で太鼓などを打つこと。
▽玉音放送(ぎょくおん・―) = 1945(S20)年8月15日正午の昭和天皇の肉声を流したラジオ放送。ポツダム宣言を受諾し降伏するという、詔書の朗読録音。投/昭和天皇が降伏を伝える玉音放送の経緯・軍部からの圧力を綴る、歴史評論家の故・半藤一利氏の著書「日本のいちばん長い日」は圧巻だった。映画も、前作・新作ともに観た。本当に、戦争は愚かなことだ。
▽玉石混淆(ぎょくせきこんこう) = すぐれたものとつまらないものとが入りまじって区別がないこと。
▽拒否権 = 投/国連が機能しないのは、常任理事国が持つ「拒否権」。しかし一方で専門家によると、大国に拒否権を与えたのは国連の前身・国際連盟の失敗の反省から。1933(S8)年、日本・ドイツが国際連盟から脱退し、第2次世界大戦へ進んで行ったこと。拒否権を国連の「安全弁」と表現し、拒否権を与えて脱退しにくくし、あるいは多数決だと大国同士の戦争に発展しかねないため。
▽清水の舞台から飛び下りる = 非常な決意をして、物事をする時の気持ちの形容。投/広辞苑は「下りる」、他の辞書は「降りる」としている。NHK番組「日本人のおなまえっ!」によると、江戸時代、清水寺(当時愛称、現正式名)は清める水がある寺とされ、人間の穢(けが)れを浄化させる人気のホットスポットだった。自分の信心を見せるために、実際に清水の舞台13mの高さから飛び降りる人が続出した。本堂(御本尊)を拝みながら後ろ飛び(足から着地)するため、生存率は高く85%だった。別の資料では、1694~1864年まで234人が飛び降り、なぜか70%が女性だそうだ。死者が34人で済んだのは、前述の理由のほかに木々が茂って、直接、地べたへ激突するのが少なかったため。
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▽僵屍(キョンシー) = 大辞林に、中国語・硬直した死体。中国では、死体は長い時間が経過すると、悪霊になって人に害を与えるという俗信がある。投/キョンシーも久しぶりに聞いた言葉。映画やTV番組は面白かったが、当時、小さかった我が子は本当に震えていた。
▽綺羅、星の如く(きら・-) = 暗夜に、きらきらと光る無数の星。投/綺羅星の如くとは読まず、「綺羅、星の如く」と区切る。同様に、五里・霧中ではなく、五里霧・中と切る。
▽切られ与三(郎)(~・よさ) = 歌舞伎「与話情浮名横櫛(よわなさけ・うきなのよこぐし)」中の人物、伊豆屋の若旦那与三郎。投/与三郎の台詞や黒塀・玄治店or源治店(げんやだな)など、春日八郎の「お富さん」の歌詞に流用されている。
▽きりきり舞 = ①非常な勢いで回ること。せわしく立ち働くさまにいう。「忙しくて-をする」。②相手のはやい動きについて行けず、うろたえて動くさま。「速球に-する」
▽ギリシャ神話 = ギリシア人の生み出した神話・伝説の総称。ホメロスとヘシオドスとによって洗練され体系づけられた。ヨーロッパ諸国の美術・文芸に強い影響を及ぼす。投/「ギリシャ」か「ギリシア」か、いわゆる“表記の揺れ”が生じている。西洋古典学・歴史学・哲学は、圧倒的に「ギリシア」と表記。新聞、テレビ、雑誌、日本の外務省(国内の外国名表記)、地図帳は「ギリシャ」。辞書も、表記が割れている。専門家は長い年月を経て、やがては「ギリシア」の流れに収斂(しゅうれん)していくと言っている。
▽麒麟児(きりんじ) = 将来、素晴らしい大物になると期待される少年。特にすぐれた才能をもつ少年。神童、才知の特に優れた少年。投/大相撲好きの投稿者としては、元関脇・麒麟児を思い出す(21年、67歳没)。「花のニッパチ組」~昭和28年生まれの横綱・北の湖、同・若乃花と並んで、麒麟児の活躍は華々しいものがあった。投稿者のビールは「一番搾り」派なので、自称・麒麟じじい。
▽義を見てせざるは勇無きなり(-・ゆうな・-) = 論語・人の道として当然行うべきことと知りながら、これを実行しないのは勇気がないというものである。
▽斤(きん) = 重さの単位。①日本では、1斤は約600g。②食パンの量の単位。通常、パンの1斤は約350~400g。投/もはや斤の言葉は日常生活ではパンぐらい。それも重量ではなく、サイズで使われる程度。
▽金烏玉兎(きんう・ぎょくと) = ①太陽と月、日月。②歳、月日、光陰。中国の伝説で、太陽には3本足の烏が、月には兎がすむとされたことによる。略して、「烏兎(うと)」。
▽金看板(きんかんばん) = ①金文字を彫り込んだ看板。②転じて、世間に誇りがましく掲げる主義・主張、または商品など。
▽金字塔(きんじとう) = ①「金」の字の形に似ているところから、ピラミッドの異称。②永く後世に伝わるような、優れた著作や事業。不滅の業績。元々は中国における表現。
▽金太郎 = 伝説上の怪童。相模の足柄山の山中で山姥(やまうば=伝説や昔話で奥深い山に住んでいる女の怪物)を母とし、熊などの動物を友として育つ。のちに源頼光に見いだされ、坂田公時(金時)の名を与えられたと言う。
▽觔斗雲(きんとうん) = 中国の長編小説「西遊記」で、孫悟空が乗る雲。ひと飛びで10万8000千里を行く。投/因みに、鳥山明の漫画「ドラゴンボール」に登場する乗り物の雲は「筋斗雲(きんとうん)」。飛行機よりも速く、マッハ1.5(時速約1800km)で空を飛ぶことができる。
▽金の斧と銀の斧(おの) = イソップ寓話の「金の斧」、あるいは「ヘルメースときこり」。正直であることが、最善の策であるという教訓。樵(きこり)が斧を川に落としてしまい、ヘルメース神が現れて川に潜り、金の斧・銀の斧を拾ってきたが、樵は違うと答えた。最後に拾ってきた鉄の斧を、自分の斧と答えた。ヘルメースは樵の正直さに感心して、三本全て樵に与えた。
▽金襴緞子(きんらんどんす) = 金糸を織り込み豪華・きらびやか織物。投/何と言っても語調が良い、でも最近聞かなくなった言葉。
▽禁裏(きんり) = みだりにその中に入るのを禁ずる意。宮中・皇居・御所。
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辞典第八版の解釈を主体に、その他複数の辞書・ネット検索・過去の投稿ネタ、投稿者
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