食品のカラクリと暮らしの裏側

食品の安全・安心が総崩れ、また政治・社会の矛盾や理不尽さも増大
暮らしの裏側の酷さやまやかし、危険性・不健全さに迫る!

江戸しぐさ第20話・年代しぐさ/頼りにされた町のご隠居さん

2024年12月05日 | 江戸しぐさ
Edotp 江戸しぐさシリーズ第20話
年代しぐさ/頼りにされた町のご隠居さん

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■年代しぐさ
儒教の教えが行き渡っていた江戸の町では、それぞれの年代に応じた仕草(しぐさ)がありました。孔子の教える年代の分け方は、次の通りです。

15歳が「志学(しがく)」~何を成すのか志を立てる時
30歳は「而立(じりつ)」~仕事で独立する時
40歳は「不惑(ふわく)」~何事にも惑わない時
50歳は「知名(ちめい)」~人生がしっかり分かる時
60歳は「耳順(じじゅん)」~耳にすることは全て理解できるだけの教養を持つ時

江戸の人達は、歳相応のしぐさが求められました。特に60歳以上になると、人生の先輩として毎日を楽しくハツラツとして生き、年下の人への注意だけでなくユーモアを持って接したのです。そこには若い方の、年長者への敬意の精神が基盤にあったからこそです。

落語にご隠居さんは付きものですが、困ったことや知りたいことがあると聞きに行く、とても身近な存在だったようです。こうして年代しぐさをわきまえたご隠居さんは、周りから大切に扱われたと聞きます。当時の寿命は60歳ぐらいだったので、隠居といっても早めに息子に家督を譲り、現場から引退しました。

隠居とはお年寄りとは限らず、あまり長く商売を取り仕切っていると子供の活躍の場がなくなるとして、早い人では30代、40代でご隠居さんになったようです。このように隠居は楽しい第2の人生として花咲かせる人も多く、町の世話役をしたりして身体を動かし健康に気を遣ったようです。

▽不粋オヤジの独りゴト
不粋オヤジは、普段、若者の態度の悪さを批判しておりますが、肝心の年寄りも礼儀・マナーの酷い奴がいますね。またさっさと辞めればよいのに要職にしがみ付き、挙げ句の果てに失態を起こす“老害”も目立ちます。老害年寄りがゴロゴロといるから、若者が育たないとも言えます。

ところで、ア!舌噛んじゃった!の故・永六輔氏が、ファンからお目出度いことを書いてくれと渡された色紙に、「親死に、我死に、子死に」と筆を走らせたそうです。原典は、あの一休咄(ばなし)です。私も当初、縁起でもないと思いましたが、昨今の事件・事故や病死など若くして亡くなる方が多いことから、せめて「順番に死ぬこと」は幸せ?ではないかと考えるようになりました。

江戸しぐさは偽史であり昭和の時代に創作されたことが、多くの専門家や研究者に
よって明らかにされています。

Odayakatoptp

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