食品のカラクリシリーズ チョコレート/菓子
日本のチョコレートが美味しくないのは本場ヨーロッパとは全くの別物だから
ココアバターの割合が少なく植物油脂を多用する日本は世界から笑われる
■ベルギーなどは植物油脂を加えたものはチョコレートと呼ばない
ヨーロッパのチョコレートは美味しいのに、どうして日本のチョコレートの味は及ばないのかと思うことがあります。日本のチョコレートは、カカオの豆から取れるココアバターの割合が少なく、植物油脂(食用油脂)を加えている製品が多いからです。ベルギー・オランダなど伝統的なチョコレート生産国は、植物油脂を加えたものはチョコレートとして認められないとしています。
その後、植物油脂が5%以下ならOKの国際基準ができても、ベルギー・オランダなどではココアバターの含有率は高く、ガンとして植物油脂を加えない製品が多いのです。にも関わらず日本の業界は、“植物油脂5%以下”の国際基準さえ無視し続けています(国内基準は含有率が任意)。そのため日本ではチョコレートと言っても、海外のレベルではチョコレートと呼べない製品ばかりが堂々と売られているのです。
ところで国内のチョコレートは、「チョコレート」と「準チョコレート」などに分けられているのをご存じでしょうか?どちらもチョコレート生地が60%以上とし、生地成分が、「チョコレート」はカカオ分が35%以上(うちココアバターが18%以上)のものです。「準チョコレート」は、カカオ分が15%以上(うちココアバターが3%以上)・脂肪分が18%以上のものと区別されています。因みにココアバターとは、カカオ豆を絞った油脂のことです。またカカオマスとは、カカオ豆から皮を剥ぎペースト状にしたもので、チョコレート色した苦味成分です。
外装袋の食品表示欄に、「準チョコレート」と記載されています。外装袋そのものにも大きく書いてある製品もあるので、確かめてみましょう。チョコレート生地が60%未満の製品は、チョコレート菓子・準チョコレート菓子と表示されます。やはり、食べるなら“準チョコ”は避けたほうがよいでしょう。それよりも多少贅沢でも良質なチョコレートなら、まろやかで少しの量でも満足できます。
■生チョコレートはチョコレートが生ではなく生クリームを使っているから
軟らかい生チョコレートは、口解けが良く人気です。できたての高級なフレッシュチョコレートと、思っている方が多いようです。生チョコレートは、チョコレートが「生」だと勘違いしていませんか? 本当は、「生クリーム」が入ったチョコレートという意味です。そのため冷蔵庫に入れることと書いてあり、また賞味期限が短いのも生クリームが劣化しやすく・腐りやすいからです。
もう1つ「ホワイトチョコレート」は、どうして白いのでしょうか? 白いからホワイトチョコレート、という答もありますが・・・(苦) 一般的なチョコレートは、主にカカオマス・ココアバター・砂糖・ミルクで構成されます。しかしホワイトチョコレートはカカオマスを含んでおらず、後者の成分だけなので白いのです。さらに苦味もないので、女性や子供が食べやすいのです。皆様の疑問に、“白黒”決着がつきました(オヤジギャグ)。
チョコレート全般で気を付けたいことは、合成着色料の問題です。特に子供用のチョコレートには、要注意です。小さな子供の興味を誘うカラフルなチョコレートは、できれば食べさせないことです。そうでなくても子供の菓子類は着色料が多く、ぜんそくやアレルギーを誘発しやすいからです。可能な限り、国産でも「チョコレート」と呼ばれる製品を差し上げたらと思います。
ここからは余分な話ですが、あなたは「グ・リ・コ」 「チ・ヨ・コ・レ・イ・ト」 「パ・イ・ナ・ツ・プ・ル」といった、ジャンケン遊びをしませんでしたか?子供数人でジャンケンをして、階段や路上のブロックタイルの上を進む遊びです。何だか、投稿者の歳がばれてしまいますが。最近知りましたが、地域によって対象の品物が違うようです。子供の頃は、チョコレートもパイナップルも高級品でしたね。チョコレートは、今も大人を魅了します。
板チョコの「溝」は割りやすくするためではない!製造時に熱を逃がす・早く均一に固めるため