ケンタとジュンとカヨちゃんの国
2009年/日本
行き場
tatsujiiさん
男性
総合 80点
ストーリー 80点
キャスト 80点
演出 80点
ビジュアル 80点
音楽 80点
行き場の無い若者の現実をぶち壊して
その先にあるのは希望か絶望か
重くて痛くて悲惨な物語は現代の若者の現実を描く。
カヨちゃんの存在が何の希望も見えない中で
雑草の様にしぶとく踏まれても蹴られても無視されても
生き抜く強さが一筋の明るさを与えてくれる。
映画 『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』@渋谷ユーロスペース
監督・脚本 : 大森立嗣
出演 : 松田翔太 、 高良健吾 、 安藤サクラ
オフィシャルサイト『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』
ケンタとジュンとカヨちゃんの国 - goo 映画
孤児院で兄弟のように育ったふたりの若者。
親もお金も居場所も、夢を持つことさえどんなことか分からない彼らが、
すべてをぶっ壊して“ここ”から抜け出し、盗んだ車で走り出す――
ただひとつ、目指した小さな希望に向かって・・・
(goo映画より)
ケンタとジュンは、孤児院で兄弟のように育った幼なじみ。工事現場で
電動ブレーカーを使い、ひたすら壁を壊すだけの解体現場で働く日々を送っていた。
低賃金と過酷な労働環境、そして職場の先輩・裕也の陰惨ないじめに、行き場のない
いら立ちを募らせていた。
ある日ナンパに出掛けた二人は、カヨちゃんという女の子と出会う。
それ以来、ジュンはカヨちゃんの部屋に転がりこんでいた。
(goo映画より)
孤児院で育ち親を知らずに育った成年達、学歴は中学卒、働く場所はビルの解体現場で
電動ブレーカーでひたすら壁を壊す毎日だが、職場の先輩の陰惨ないじめにあう。
行き場の無い不安と不満をある日爆発させる、職場の事務所をぶち壊し先輩の高級車を
ボコボコにする、仕事用のトラックに先輩のバイクを積んで逃げ出す。
行き先なんて決めてなかったがケンタの兄が居る網走に向かう事にするが
網走って何処?
現代に生きる若者の閉塞感をぶち破る熱演をみせる松田翔太と高良健吾
二人がイケメン過ぎるのが難点かもしれない、カヨちゃんを演じる安藤サクラが不思議な
存在感があり重くて痛くて行き場の無い物語の中に光を感じさせてくれる。
現代のリアル、失業などで自殺者が増加し12年連続3万人超える日本
貧困層は学歴を得られず更なる貧困を生む。
いつの時代でも若者は不安と不満を持って生きているだろうが
とりわけ現代に生きる若者達の閉塞感はどんなだろうか。
昔の様に学生運動やデモで自分たちの意見を主張する事もない
増してや社会の底辺で必死に働き、もがいている若者達の考え方や
行動は知られていない。
そんな若者達の実態を知らされる思いでこの映画を見ました。