車山肩の人気スポットである「ころぼっくるひゅって」の店先には、すでに20人ほどの待機行列が出来ていました。営業時間は、4月から10月までの無休期間においては8時から16時までだそうですが、朝の開店前から行列が出来ると聞きます。そのまま昼までずっと行列が途切れないといいますから、いかに人気のお店であるかが分かります。
この日は土曜日で、登山バスの運行シーズンでもあり、秋の行楽シーズンのピークを少し過ぎたタイミングでしたが、この日の待ち人数は少ないほうだったそうです。
行列の最後尾についた途端に、前に並んでいた女性から「どうぞ」と上図のメニュー表を渡されました。なるほど、あらかじめメニューを決めてすぐに注文しておくシステムか、と思いましたが、お店の方が出てこられることは無かったので、メニューだけ決めておくわけか、と悟りました。
今回は、志摩リンがいただいた「ボルシチ」を食べるために来たので、上図のメニューの表紙の「ボルシチ」の「パンとドリンクのセット」に決めました。メニューの写真ではドリンクは水になっていますが、この時期はコーヒーでした。
劇中で志摩リンが見たメニューは、上図のようにシンプルです。店内のテーブル席に置いてあるメニューの冊子のページがこんな感じでした。一番上のボルシチ(ドリンクセット)が志摩リンの選んだ品です。実際にこのお店の人気メニューであるそうです。
数分後に、3人の登山客グループが私の後ろに並びましたので、メニューを渡して、少しずつ行列に続いて進み、5分ぐらい後には先頭に達しました。お店の外観が眼前にきましたので写真を撮りました。劇中そのままの外観です。
このシーンです。玄関口の左わきの車輪だけが、現在は敷地の入口のオブジェのほうに移されています。この劇中シーンでは、左端に石積みのようなものが見えますが、あれは何だろう、と思っていました。
その石積みの実物です。お店が昭和31年(1956)に創業した際に造られたモニュメントで、銅製の銘板には店名が刻まれています。
アナウンスで呼ばれましたので、玄関口から入りました。中に入ると、上図の志摩リンのように左右を見まわしましたが、店内の様子が劇中とはちょっと違っていました。
入った途端に上図のゆるキャンポスターと原作コミック、グッズ類が並んでいました。聖地になって有名になって大勢のファンが訪れていますから、このディスプレイもとりあえず設置されている、といった雰囲気でした。それにともなって玄関付近のレイアウトも若干変更されているようでした。
この「ころぼっくるひゅって」の小屋内は全てがイートインスペースではなくて、内部空間の半分以上は売店というか販売コーナーで占められています。カウンターと厨房が東側、テーブル席が南側に一ヶ所、北側の一室が食堂っぽい形になっていて、客の全員が順にその北側の一室か、建物を通り抜けて東の外にある展望テラス席に案内されていました。
一般の観光客や登山客には、車山高原を見渡せる展望テラス席が大人気であるようで、この日も客の大多数は展望テラス席へ向かっていきました。展望テラス席へは、カウンターの前を通るので、いったんカウンターで注文を述べたのち、横の出入口から外に出て展望テラス席へ行ってみましたが、既に満席でした。
ですが、私の目的は志摩リンが入った北側の一室でしたので、すぐに店内に戻ってカウンターの斜め向かい右側へ入って北側の一室に入りました。
入ると正面に上図のストーブが置いてありましたが、これにすぐ違和感を覚えました。劇中のはこのような新型のペレットストーブではなく、昔ながらの薪ストーブだった筈です。
劇中シーンの薪ストーブです。大きなヤカンが置いてあったのは、実際と同じでした。 (続く)